「本丸を攻める」とは?意味や言い換え!例文と解釈
皆さんは「本丸を攻める」という言葉を聞いたことがあるかと思います。
普段の会話で使うことはあまりないのですが、ビジネスの世界では意外に使われている場面を目にすることがあります。
古めかしい言葉の印象がある言い回しなのですが、今回はこの「本丸を攻める」にフォーカスを当てて考察していくことにします。
目次
- 「本丸を攻める」とは?
- 「本丸を攻める」の語源や由来
- 「本丸を攻める」の表現の使い方
- 「本丸を攻める」を使った例文と意味を解釈
- 「本丸を攻める」の類語や類義語・言い換え
「本丸を攻める」とは?
「本丸を攻める」にある「本丸」とは「日本の城郭で中心をなす一区画」のことで、「城主の居所で多く中央に天守閣を築き周囲に堀を設けた建築物」です。
これから意味が転じて、「物事の中心」、「最重要箇所」、「拠点」という解釈が生まれてきました。
このことから、「本丸を攻める」は「敵も最も勢力の強い中心となる所を攻撃すること」という意味で使われることになりました。
- 「本丸を攻める」の読み方
「本丸を攻める」の読み方
「本丸を攻める」は「ほんまるをせめる」と読みますが、難しい漢字が使われているわけではありませんので、ここできちんと正確な読み方を覚えておくことにしましょう。
「本丸を攻める」の語源や由来
日本の城郭は、一の丸、二の丸などのいくつかの郭(くるわ)と呼ばれる建物で構成されていますが、その中で最も重要で中心となるのが、「本丸」です。
「本丸」は天守と城主の居む場所があり、戦が起こった場合は、ここを最後まで死守しなくてはなりませんでした。
このことから、「本丸を攻める」という言葉が使われるようになったのです。
「本丸を攻める」の表現の使い方
「本丸を攻める」は「勢いのある中心地や中心箇所を攻撃して叩く」という意味がありますので、戦争で本部などの拠点を攻め込む場合に使うことになりますが、ビジネスの世界でも、商談で物事の判断の基軸となる組織や人物にアプローチする場合に用いられることがあります。
「本丸を攻める」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「本丸を攻める」を使った例文を見ながら、具体的な活用シーンをイメージしてみることにしましょう。
- 「本丸を攻める」を使った例文1
- 「本丸を攻める」を使った例文2
「本丸を攻める」を使った例文1
「商談をスムーズに且つ、スピーディーに進めるには、本丸から攻めることを心がけていなければならない」
敵の大将がいる場所が分かっているのであれば、そこから攻めるのは、戦の常道とされています。
このことがビジネスでも同じことで、商談ではいかに短時間でスピーディーに進めていくことが重要です。
しかし、キーパーソンにアプローチできなければ、いかに時間を掛けても、有効的な活動とは言えず、無駄な時間を浪費させてしまうだけです。
したがって、「本丸を攻める」ことを常に念頭に置いて進めることが必要となってきます。
「本丸を攻める」を使った例文2
「今回の施策を以て、ライバル会社の本丸を攻めることにした」
この例文に見るように「本丸を攻める」はビジネスでも使われる表現です。
ライバル会社との競争に打ち勝つために、有効を思われる施策を立案して、相手の主戦場となる「本丸を攻める」ことで、一気にマーケットシェアの構図を塗り替ようとしているのでしょう。
「本丸を攻める」の類語や類義語・言い換え
「本丸を攻める」を他の言葉で言いかえるとするなら、どのような言葉があるかを見ていくことにします。
- 「牙城に攻め入る」【がじょうにせめいる】
- 「勢力の中心核を狙う」【せいりょくのちゅうしんかくをねらう】
「牙城に攻め入る」【がじょうにせめいる】
「牙城に攻め入る」という言葉が類義語になりますが、「城の本丸で主将のいる所に攻め込む」、「強敵や強い相手の根拠地を攻撃する」という意味があります。
「勢力の中心核を狙う」【せいりょくのちゅうしんかくをねらう】
「勢力の中心核を狙う」という言い回しもできますが、「一番勢いのある中心に戦いを仕掛ける」という意味で使われています。
「本丸を攻める」という言葉を聞くと、時代劇のセリフのような印象がありますが、例文でも見るように、ビジネスの場面でも使うことができる行玄なので、いつでも活用できるようにしておきましょう。