「進退両難」とは?意味や言い換え!例文と解釈
「進退両難」、という表現を知っているでしょうか。
ここでは「進退両難」という言い回しについて詳しく紹介していきます。
目次
- 「進退両難」とは?
- 「進退両難」を分解して解釈
- 「進退両難」の具体例や表現の使い方
- 「進退両難」を使った例文と意味を解釈
- 「進退両難」の類語や類義語・言い換え
「進退両難」とは?
「進退両難」という言葉にはどうにもこうにもならない様子、にっちもさっちもいかない、進むことも退くこともできない困難な状況、という意味があります。
進むことも退くこともできず、動きが取れない、どうにもならない窮地に追い込まれた状態、という意味になるのです。
例えば生きているといろいろな悩みを持つことがありますよね。
家族関係がうまくいっていない、夫婦関係が悪い、その一方で職場でも残業ばかりで収入が上がらず、家に帰って家族と話し合う時間もない、仕事で忙しく、趣味などに没頭してストレスを解消する余裕もない、という状態にある人もいるのではないでしょうか。
もしもこのような状態が固まってしまったら、まさに「進退両難」といえます。
- 「進退両難」の読み方
「進退両難」の読み方
「進退両難」という表現は「しんたいりょうなん」と読みます。
切羽詰まった状態になるという意味で使われますから、ぜひ覚えておきましょう。
「進退両難」を分解して解釈
これは「進退両難」という表現を分解して紹介していきます。
- 「進退」
- 「両難」
「進退」
進退という言葉には進むことと退くこと、という意味があります。
また、例えば仕事を辞めるかどうか、どのように行動するかなど、身の置き所を指す場合もあります。
「両難」
両難という言葉には2つの困難という意味があります。
2つの物事が両方とも難しい状態、という意味を持ち、進退という表現と合わせて進むことも退くこともできない困難な状態、という意味になります。
「進退両難」の具体例や表現の使い方
例えば仕事を続けるのもやめるのも辛い、というときにはこの表現が使えるのではないでしょうか。
例えば、仕事で大きなミスをしてしまってこれ以上仕事を続けていく自信がない、人間関係がしっかりと気づけず、職場ではいつも孤立してしまっていて辛い、この仕事では頑張れない、と思うこともあるでしょう。
その一方でその仕事を辞めてしまったら経済的に辛いということもありますよね。
仕事をしていればそれなりに収入が入りますが、仕事を辞めてしまったら収入が途絶えてしまいます。
もしも家庭の中で他にも収入がある人がいれば良いですが、自分が一家の大黒柱であるなどという場合はなかなか簡単には辞められないですよね。
「進退両難」を使った例文と意味を解釈
ここでは例文を紹介していきます。
- 「進退両難」を使った例文1
- 「進退両難」を使った例文2
「進退両難」を使った例文1
「進退両難の時こそ、しっかりと休んで冷静になることが大切です」
困難に陥るとどうしても急いで決定してしまったり、判断を誤ったりすることがあります。
しかし、そのようなどうしようもない状態にある時こそしっかりと休息をとり、冷静に考えなければいけません。
何事もうまくいかないと焦っているときに重大な決断をするべきではないのです。
どうしたら良いのかわからない、どう行動しても悪い事しか起こらない、という場合こそ、冷静に判断しましょう。
「進退両難」を使った例文2
「彼は頭を回転させ、進退両難を乗り切った」
「進退両難」という状況にあるからこそ、頭をしっかりと使わなければいけません。
極端な考え方をしたり、屁理屈を述べて結論づけたりするのではなく、そのような状況をしっかりと把握して最善の方法を探しましょう。
必要に応じて他の人の意見を求めることも重要です。
「進退両難」の類語や類義語・言い換え
ここでは類義語を紹介していきます。
- 「立ち往生」【たちおうじょう】
- 「板挟み」【いたばさみ】
「立ち往生」【たちおうじょう】
立ち往生というのは立ったまま死ぬという意味で、弁慶の立ち往生などという表現が使われます。
これ以外にも物事が行き詰まりの状態になってしまい、処置に困るという時にも使えますし、事故等で電車や自動車が身動きできなくなる、ということを指す場合もあります。
「板挟み」【いたばさみ】
手挟み、というのは両立しない2つの立場の間に立ち、どちらにつくこともできずに悩むという意味があります。
板と板の間に挟まれて身動きができないというところからこの表現ができました。
「進退両難」という表現は日常的に聞く言葉ではありませんが、使いやすい表現の1つです。
しっかりと意味を理解しておきましょう。