「手弱女」とは?意味や類語!例文や表現の使い方
「手弱女」は、今ではまず使わない言葉です。
読み方もとても難しいですが、知識の1つとしてここで是非覚えておきましょう。
目次
- 「手弱女」とは?
- 「手弱女」の語源や由来
- 「手弱女」の表現の使い方
- 「手弱女」を使った例文と意味を解釈
- 「手弱女」の類語
「手弱女」とは?
「手弱女」とは、なよなよしい女性のことを指す言葉です。
そして、姿が優美だという意味も含まれている為、いかにも女性らしい女性だと表現されることもあります。
ただ、この言葉は日本最古の歴史書とされる古事記の中にも見られるように、かなり昔に使われていたものです(今ではまず使いません)。
その為、昔にはそのような女性がいかにも女性らしいと考えられていたのは間違いないのでしょうが、現在との感覚の差も考慮して、「いかにも女性らしい女性」といった解釈はせず、「なよなよしく、優美な女性」のことだと覚えておきましょう。
- 「手弱女」の読み方
- 「手弱女」の対義語
「手弱女」の読み方
「手弱女」は、「たおやめ」と呼んでください。
この読み方は、知らないとまず読めないと思うので、このまま覚えてしまうのが一番です。
現在では、まずこの言葉を使うことはありませんが、近年の「漢字検定」で読み方が問題になったことがあり、その時には2級の問題として出題されました。
「手弱女」の対義語
「手弱女」の対義語として有名なのが、「益荒男」(ますらお)という言葉です。
この益荒男は、猛々しく、勇気のある男性のことを指して使います。
こちらもまた、昔には「いかにも男性らしい男性」という解釈で使われていた表現です。
その為、完全な対義語となっており、共に「いかにも~」という解釈を除いても、なよなよしい女性に対して猛々しい男性と、全く逆の意味で成立しています。
「手弱女」の語源や由来
「手弱女」(たおやめ)は、「たおやかな女性」という意味になる言葉です。
「たおやか」とは、姿が細く、弱々しい様子の表現で、そのような女性がこの「たおやめ」と呼ばれています。
この「たおやか」という表現は、漢字では「手弱やか」と表記します。
「手弱女」の表現の使い方
「手弱女」は、いかにもなよなよしく、且つ優美に見える女性に対して使う言葉ですが、先のように、現在ではまずこの言葉でそのような女性を表現することはありません。
漢字での表記がいかにも「弱々しい女性」というイメージなのも、使われにくい原因の1つだと考えていいかも知れません。
「手弱女」を使った例文と意味を解釈
「手弱女」を使った例文と、その意味の解釈です。
この言葉は、一部の固有名詞にも用いられています。
- 「手弱女」を使った例文1
- 「手弱女」を使った例文2
「手弱女」を使った例文1
「彼女は、手弱女という表現がとても似合う女性だ」
現在では、これが褒め言葉なのか微妙な部分があるので、歴史や古書に造詣深いと分かっている女性以外には、直接使わない方がいいでしょう。
褒めているつもりが、あらぬ誤解をされては面白くないというものです。
「手弱女」を使った例文2
「能登の春の名物と言えば、満開の手弱女桜だと言われている」
桜と言えば、全国的に有名なのは「染井吉野」と呼ばれる品種ですが、京都が原産の「手弱女」という品種もあり、石川県の能登半島の名物となっています。
ちなみに、桜の品種は全部で600種類もあると言われており、見た目がほとんど同じ品種も少なくありません。
「手弱女」の類語
「手弱女」と似た意味で使われる言葉です。
こちらは現在でもよく見聞きするでしょう。
- 「大和撫子」(やまとなでしこ)
「大和撫子」(やまとなでしこ)
清楚で可憐な日本女性という意味の言葉です。
悪い含みは全くなく、日本人の女性に対する褒め言葉となっています。
弱々しいというイメージが全くないこともありませんが、表記からは感じられず、「手弱女」と違って今でも普通に使われます。
日本のサッカー女子代表チームの愛称の「なでしこジャパン」は、もちろんここからきています。
「手弱女」は、実際に使うことはまずないと思いますが、読み方と意味は覚えておいてもいい言葉です。