「几帳面」とは?意味や使い方!例文や解釈
「几帳面」という言葉は日常会話でよく使われますが、正しくはどの様な意味なのでしょうか。
意外な語源や例文などを併せて詳しく紹介します。
目次
- 「几帳面」とは?
- 「几帳面」の表現の使い方
- 「几帳面」を使った言葉と意味を解釈
- 「几帳面」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「几帳面」の反対語
- 「几帳面」の類語や類義語・言い換え
- 「几帳面」の英語と解釈
「几帳面」とは?
「几帳面」の概要を紹介します。
- 「几帳面」の読み方
- 「几帳面」の意味
- 「几帳面」の語源や由来
- 「几帳面」と「神経質」の違い
「几帳面」の読み方
「几帳面」は「きちょうめん」と読みます。
読み方は難しくないのですが、「机帳面」と書き間違わない様に注意しましょう。
「几帳面」の意味
「几帳面」の意味は「細かいところまで気を配りながら行動すること」です。
何かをする時に、まずはルールがどうなっているのか、正しいやり方はどうなっているのかなどが気になります。
成果を出したり自分が楽しむことよりも、ルールを守り人に迷惑をかけない様にすることを重視する人のことを言います。
その場の雰囲気に流されて多少ルール違反でもいいやと思うのではなく、正しく行わないと達成感を得られません。
少しでも正しくない行為が認められると気になってしまい、言わなければ分らないのに敢えて周囲に公表して謝罪することもあります。
通常よりもきちんとしているのですが特に他人に迷惑をかけることはなく、職場に一人はいて欲しい性格の人のことを「几帳面」と言うのです。
「几帳面」の語源や由来
「几帳面」の語源は平安時代のインテリア用語からきています。
平安時代の公家の屋敷は「寝殿造り」という建築方式で造られていました。
当時の家の造りは大広間の中に屏風(びょうぶ)や衝立て(ついたて)で間仕切りをして使用するというものでした。
「几帳」はその間仕切りのひとつで、細い支柱の上に横木渡して、その上に薄絹をかけて使用していました。
その「几帳」には角を削って滑らかにする細工が施してあり、その細工のことを「几帳面」と言いました。
元々四角い柱の角を、段を付ける様に削り、見た目を良くするだけではなく布がひっかからない様にするなどの工夫もされていました。
この「几帳面」という細工をするには細かいことをきちんとできる技術が必要なことから、人の性格の例えとして「几帳面」が使われる様になったのです。
「几帳面」と「神経質」の違い
「几帳面」と似た意味の言葉に「神経質」があります。
よく面接のテクニックで同じ性格でも「几帳面」はポジティブな表現で「神経質」はネガティブな表現、と紹介されていますが、この2つは意味が違っています。
「几帳面」は「細かいところまでしっかりと決まりを守って行動すること」という意味です。
何か行動を起こす時のその人の態度を表しています。
「神経質」は「細かいところまで気になって仕方がないこと」という意味です。
行動を起こす前に色々と気になってしまい、不安や心配を感じてしまう性格のことを言います。
2つの違いは「行動パターンか考え方か」という点にあります。
「几帳面」の表現の使い方
ビジネスで「几帳面」が使われるシーンについて紹介します。
- 常に整理・整頓を心がけている人に対して
- 時間を守る人に対して
常に整理・整頓を心がけている人に対して
席を離れる時には机の上がキレイな状態で、ものの置く場所も決まっています。
机の中もスッキリしていて、余計な文房具や付箋紙などはありません。
休んだ時に上司が机の中を見た時に感心する程整理整頓ができている人のことを「几帳面」と言います。
時間を守る人に対して
社会人になると意外に時間にルーズな人が目立ちます。
遅刻をするまでは行かなくても、始業時間ギリギリにバタバタと駆け込んでくる人もいます。
一方でいつも定刻の10分前には到着していて、静かに準備をして待っている人に対して「几帳面」と言います。
「几帳面」を使った言葉と意味を解釈
「几帳面」を使った言葉と意味を解釈します。
- 「几帳面な人」【きちょうめんなひと】
- 「几帳面さ」【きちょうめんさ】
- 「几帳面過ぎる」【きちょうめんすぎる】
「几帳面な人」【きちょうめんなひと】
常に真面目で決まりを守って行動する人のことを言います。
自分の生活リズムを崩されるのが嫌いで、毎日同じ行動パターンを繰り返した方が安心できるのです。
「几帳面さ」【きちょうめんさ】
とある部分に関して真面目で細かいことを徹底する点が際立つことを表します。
「仕事に几帳面さが生かされる」などとして使われます。
「几帳面過ぎる」【きちょうめんすぎる】
真面目なのはいいのですが、周囲の人から見て「堅苦しくて付き合い辛い」と思われることを言います。
割り勘をする時に1円まで徹底的に支払おうとする時などに指摘されます。
「几帳面」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「几帳面」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「几帳面」を使った例文1
- 「几帳面」を使った例文2
「几帳面」を使った例文1
「彼女は几帳面な性格で毎日同じ電車に乗る」
毎朝必ず同じ電車に乗り、同じタイミングで出社してきます。
その女性を時計代わりにしている人も多くいるのでしょう。
「几帳面」を使った例文2
「彼は几帳面過ぎて恋人に愛想を尽かされた」
デートの度にきっちりと計画を立てて、予定通りに行動しようとするので、恋人が窮屈に感じてしまい、フラれてしまったことを表しています。
「几帳面」の反対語
「几帳面」の反対の意味の言葉を紹介します。
- 「ものぐさ」【ものぐさ】
- 「ぐうたら」【ぐうたら】
「ものぐさ」【ものぐさ】
「行動することを何かと面倒くさがること」という意味です。
「ぐうたら」【ぐうたら】
「やる気がなくすぐに怠けようとする人」という意味です。
「几帳面」の類語や類義語・言い換え
「几帳面」の類語を紹介します。
- 「折り目正しい」【おりめただしい】
- 「律儀」【りちぎ】
- 「誠実」【せいじつ】
「折り目正しい」【おりめただしい】
「礼儀正しくきちんと振る舞う人」という意味です。
語源は布の折り目をきちんと付ける性格の人からきています。
「律儀」【りちぎ】
「極めて義理堅い人のこと」という意味です。
「誠実」【せいじつ】
「私利私欲を持たずに親身に人に接すること」という意味です。
「几帳面」の英語と解釈
「几帳面」を表す英語を紹介します。
- “He is a methodical person.”
- “She is so organized.”
“He is a methodical person.”
「彼は几帳面な人だ」になります。
“methodical”は、「ものごとを計画に沿って進めていく」というニュアンスです。
“She is so organized.”
「彼女はとても几帳面だ」になります。
“organaized”は「ものごとをきちんと整理する」というニュアンスです。
「几帳面」は「細かいところまで気を配りながら行動すること」という意味があります。
真面目できちんとものごとを整理しながらすすめていく人に使ってみましょう。