「シート打撃」とは?意味や類語・語源・英語での表現まで詳しく解説!
シート打撃とは、打撃の練習方法の1つを指す野球用語です。
目次
- 「シート打撃」とは?
- 「シート打撃」の類語
- 「シート打撃」の語源
「シート打撃」とは?
シート打撃は、ピッチャーとバッターだけでなく、各守備位置にも着いた形で行われる打撃練習です。
その為、飛んだ打球がヒットになったのかが明確に分かるという利点があります。
場合によってはランナーを配置して、それを進める、ホームに返すといったことを狙った打撃を行うこともあり、一番実戦に近い形での打撃練習です。
「シート打撃」の類語
シート打撃と同様に、野球での打撃練習に使われる言葉です。
シート打撃は、原則的に各守備位置に着かないと行えない為、その分の人数が必要になりますが、これらは少人数でも可能な練習方法です。
- 「フリー打撃」【ふりーだげき】
- 「ケース打撃」【けーすだげき】
「フリー打撃」【ふりーだげき】
シート打撃のように、きちんと各守備位置に付いて行うこともありますが、主に外野のみの守りで行われます(守りというより、返球要員です)。
ピッチャーはバッターの打ちやすい球を投げ、思い切りスイングする(飛ばす)ことが目的の練習になります。
打撃練習で「柵超え(ホームラン)が何本」などと表現される場合、大抵はこのフリーバッティングによるものです。
「ケース打撃」【けーすだげき】
シート打撃の中で、ランナーを配置して、カウントまで想定した上で行う場合がこのケース打撃に相当します。
そのケース(状況)ごとに、目的をもって(どのように打つのかと決めて)行う練習になる為、全ての守備が着いている必要はなく、例えば、送りバントやスクイズの練習であれば、外野の守備は必要ありません。
「シート打撃」の語源
シート打撃は、「シート」(座る椅子のことです)という言葉から、守備位置に着いてもらう(これを座ると使っています)打撃という解釈で使う言葉ですが、実は和製英語で、英語圏では全く通じない表現です。
英語でこの「シート打撃」とそのまま表現できる形はなく、このような実戦に近く、状況も決めた上での打撃練習は、“situational fielding practice”と呼ばれます。
訳すと、「状況に応じた練習」となり、打撃練習だけでなく、守備練習の際にも使われる表現です。
シート打撃は、試合前の練習ではまず行われないもので(守備練習も行わなければならず、大抵の場合、そこまでの時間がありません)、グラウンドをフルに使う打撃練習専用の際に行うものです。
その為、自分たちのチームだけで行うことがほとんどなので、相手チームには秘密の戦術なども色々と試すことができます。