「ニッチ」とは?意味や使い方!例文や解釈
ビジネスで「ニッチ」という言葉を聞くことがあります。
一体どの様な意味なのか、語源や使い方について詳しく紹介します。
目次
- 「ニッチ」とは?
- 「ニッチ」の表現の使い方
- 「ニッチ」の類語や類似表現や似た言葉
- 「ニッチ」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「ニッチ」の反対語
- 「ニッチ」の英語と解釈
「ニッチ」とは?
「ニッチ」の概要と意味について紹介します。
- 「ニッチ」の読み方
- 「隙間」の意味
- 「壁にある装飾用のくぼみ」の意味
- 「特定の生物が生息している場所」の意味
- 「マニアック」の意味
- 「ニッチ」の語源や由来
「ニッチ」の読み方
「ニッチ」はカタカタですので読むのは問題ありませんが、「ニッチ―」と伸ばさない様にしましょう。
「隙間」の意味
「ニッチ」はビジネスでよく使われる言葉で「隙間」という意味があります。
大きな企業が入って来ない小さな市場のことを「隙間産業=ニッチ産業」と言い、その製品やサービスが出回るところを「隙間市場=ニッチ市場」と言います。
大企業が中小企業に任せている様な細かいサービスやプロダクトを表し、一つの商品に特化しているのが特徴です。
「壁にある装飾用のくぼみ」の意味
建築用語では「壁や柱の中に作った装飾用のくぼみ」という意味があります。
西洋の屋敷ではこのくぼみの中に彫像やインテリアを飾ります。
日本のマンションやアパートでも脱衣所などに壁がくり抜かれた部分があり、バスタオルなどを収納できる様になっているスペースのことを「ニッチ」と言います。
「特定の生物が生息している場所」の意味
生物学用語では、ある生物が自然環境において生き延びた結果、その生物が生息するのにピッタリの場所を見つけることを言います。
その場所で繁殖を繰り返し、生息地として認識された場所を「ニッチ」と言うのです。
「マニアック」の意味
ネットや若者言葉で「ニッチな〇〇」として使われる時には「マニアックな」「変わった」という意味です。
普通の人が知らない様なことや、同じ趣味の人しか興味を持たない様な内容のことを言います。
「ニッチな会話」は「他の人がついていけない様な内容」で、「ニッチな趣味」は「マニアックな趣味」という意味になります。
「マニア」というと「オタク」のイメージが強く、「ニッチ」もネガティブなイメージを持つ人もいますが、現在では「個性的」「斬新な思想」などポジティブな意味で使われる様になっています。
「ニッチ」の語源や由来
「ニッチ」に語源は、上記の意味の「壁にある装飾用のくぼみ」からきています。
西洋建築で壁や柱のくぼみを表し、そこに様々なインテリアを置いて家を装飾していたのですが、20世紀に入り生物学用語として使われる様になりました。
生物が自然界においてピッタリの環境の場所を見つけると「競争する相手のいない隙間」という意味を持つ様になったのです。
更にそこからビジネスでの「隙間」や一般での「マニアック」を意味する様に変わっていきました。
「ニッチ」の表現の使い方
「ニッチ」を使い方を以下に幾つか紹介します。
- 「ニッチ市場」【にっちいちば】
- 「ニッチ戦略」【にっちせんりゃく】
- 「ニッチ商品」【にっちしょうひん】
- 「ニッチビジネス」【にっちびじねす】
「ニッチ市場」【にっちいちば】
「ニッチ市場」は「隙間市場」という意味で、英語でも“niche market”と言います。
一般的な商品やサービスではなく、特定の顧客に特化した市場のことで、大企業が介入してこない様な小さな市場です。
既存の商品に使用される特定のパーツのみを扱う市場だったり、サービスとサービスの間を取り持つサービスなど、中小企業ならではの臨機応変さを生かした「隙間を狙った市場」として使う言葉です。
「ニッチ戦略」【にっちせんりゃく】
「ニッチ市場」と似ているのですが、新たに大企業がまだ入っていない部分や、探せば特定の需要が見いだせる部分を狙う戦略のことを言います。
中小企業が企画会議の際に「これからなニッチ戦略を狙う」として使います。
「ニッチ商品」【にっちしょうひん】
大勢に幅広くよりも、本当に必要な人に対して提供される商品やサービスに対して使います。
一般的に出回っていない分希少価値が高かったり、そのものに対して高いお金を支払っても良いと思っている人がいるなどで、思わぬ成功を生み出す商品もあります。
「ニッチビジネス」【にっちびじねす】
上記の「ニッチ市場」「ニッチ戦略」「ニッチ商品」を総称した言葉です。
中小企業の経営戦略として掲げるところも増えています。
「ニッチ」の類語や類似表現や似た言葉
「ニッチ」の類語について紹介します。
- 「狭間」【はざま】
- 「マイナー」【まいなー】
- 「アングラ」【あんぐら】
「狭間」【はざま】
「はざま」と読みます。
意味は「ものとものの間にある狭い部分」のことで、「隙間」と同じ意味です。
「マイナー」【まいなー】
「あまり重要でないこと」「あまり知られていないこと」という意味です。
「アングラ」【あんぐら】
「独自の思想による創造物」「非公式のもの」という意味です。
主に芸術作品や前衛的な活動などに使われる言葉です。
「ニッチ」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「ニッチ」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「ニッチ」を使った例文1
- 「ニッチ」を使った例文2
「ニッチ」を使った例文1
「我が社もこれからはニッチ戦略を重視しないと生き残れない」
中小企業では一般的な商品はコストや値引き面では大手企業に叶いません。
今後はもっと一部の需要に特化したサービスを提供していかないと、企業として生き残れないことを表しています。
「ニッチ」を使った例文2
「彼はかなりニッチなアイドルが好きだ」
アイドル好きの人ですが、誰もが知っている様なアイドルではなく、これからデビューするアイドルの卵や、地方のアイドルなど、余程詳しくないと知らない様なアイドルが好きな人のことを言っています。
「ニッチ」の反対語
「ニッチ」の反対語を紹介します。
- 「メジャー」【めじゃー】
- 「売れ線」
「メジャー」【めじゃー】
「規模が大きいこと」「広く知られていること」という意味です。
「メジャーリーグ」「メジャーなバンド」などに使われます。
「売れ線」
「売れることが予想される商品のこと」です。
市場に多く出回ることを表すので「ニッチ」の反対の意味になります。
「ニッチ」の英語と解釈
「ニッチ」の英語を意味別に紹介します。
- “We have to find a way to tap into a niche market.”
- “He found a niche in this business.”
“We have to find a way to tap into a niche market.”
「我々はニッチ市場に参入する方法を考えるなければならない」になります。
こちらは「隙間」という意味での「ニッチ」の使い方です。
- “We have to find a way to tap into a niche market.”
- “He found a niche in this business.”
“He found a niche in this business.”
「彼はこのビジネスで自分の居場所を得た」になります。
こちらは「特定の生息場所」という意味での「ニッチ」の使い方です。
「ニッチ」には多くの意味があり、それぞれのジャンルで意味が違ってきます。
ビジネスや日常会話で、ポジティブな意味として使ってみましょう。