「エンガチョ」とは?意味!例文や関連語
現代では「エンガチョ」を知らない若い人が増えています。
意味や使い方について紹介しますので参考にして下さい。
目次
- 「エンガチョ」とは?
- 「エンガチョ」の使い方
- 「エンガチョ」の語源や由来
- 「エンガチョ」の類語や言い換え
- 「エンガチョ」千と千尋の神隠しとは?
「エンガチョ」とは?
「エンガチョ」の概要について紹介します。
- 「エンガチョ」の意味
- 「エンガチョ」はいじめの元祖
「エンガチョ」の意味
「エンガチョ」の意味は、「汚いものを触ってしまった人に対して自分の身を守るおまじないのこと」です。
主に子供がする遊びで使われる言葉で、誰かが犬のフンを踏んだり、汚いものに触ってしまった時に、それが自分に移ることを嫌い「エンガチョ」と言うのです。
この時に指でサインを作ることがあるのですが、地方によってやり方が違います。
中指を人差し指にかけたり、人差し指と親指で円を作りお金のサインの様にするところもあります。
「エンガチョ」はいじめの元祖
昔は子供同士で平気でいじめがありました。
動物のフンを踏んだりどぶに落ちたりするのはたまたま運が悪いせいですが、中には家が貧しくて汚い服装をしていたり、ニオイがきつい子供もいたのです。
その様な子供に対して他の子供達が「エンガチョ」と言うことで、仲間なずれの合図にもなりました。
「エンガチョ」は学校でもしばしば話題になり、いじめの元祖として問題視されることもあったのです。
「エンガチョ」の使い方
「エンガチョ」の使い方は、汚いものを触った子供や、普段から衛生管理ができていない子供、或いは自分が仲間外れにしたいと思った相手に対して使います。
その言葉を発しただけで周囲の子供達が結託して相手を孤立させるのです。
「エンガチョ」には地方によって長いフレーズがあります。
「エンガチョ切った、鍵締めた、ピンポンパン、天の神様に鍵あずけた」と唱えると「エンガチョ」が成立します。
「エンガチョ」の語源や由来
「エンガチョ」は日本に昔からある言葉で江戸時代くらいまでさかのぼります。
明確な語源はありませんが、言葉の意味からくるもという説が一般的です。
「エンガチョ」は「縁がチョン」から来ていると言われています。
「縁」は「悪い縁」「汚れ」という意味で、「チョン」は「ちょん切る=切る」という意味です。
つまり、「悪い縁を断ち切る」という意味で使われていたという説があるのです。
「エンガチョ」の類語や言い換え
「エンガチョ」の類語を紹介します。
- 「バリアー」【ばりあー】
- 「エンピー」【えんぴー】
「バリアー」【ばりあー】
「防護壁」のことで、災害や危険から身を守る壁の様なものです。
自分の身体の周りを覆う様に付くことで、あらゆる刺激や危険から守られます。
「エンガチョ」よりは新しい言葉ですが、汚いものから身を守る手段として使えます。
「エンピー」【えんぴー】
「エンガチョ」の言い替えであり、単に「汚いもの」という意味で使われます。
誰かがそう叫ぶことで、対象となる子供が仲間外れになりますy。
上記の「バリヤー」と続けて「エンピーバリヤー」として使われ、「エンガチョ切った」と同じ意味になります。
「エンガチョ」千と千尋の神隠しとは?
人気アニメ映画「千と千尋の神隠し」で、ハクが吐きだした契約の印鑑を千尋が踏み潰してしまうというシーンがあります。
そのシーンでは釡じいというキャラクターが「エンガチョ、千、エンガチョ」と叫び、その声に千が手で輪を作り「切った!」と叫びます。
ここでは「エンガチョ」ということで穢れを払う意味として使われ、いじめは関係無く、「エンガチョ」本来の使われ方です。
「エンガチョ」は、「汚いものを触ってしまった人に対して自分の身を守るおまじないのこと」です。
子供同士での遊びの一環で、大人は使いません。
そして現代ではいじめにつながるとして使わせない様にしていることもあり、「エンガチョ」を知らない若い人が増えているのです。