「アイロニー」とは?意味や使い方!例文や解釈
「アイロニー」とは、「相手を間接的に批判する皮肉・当てこすり」や「表面の意味とは逆の意味が裏にこめられた反語・逆説」です。
「アイロニー」の「意味・語源や由来・使い方・類語(シソーラス)や言い換え・例文と解釈・哲学的な意味の解釈・英語と解釈」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「アイロニー」とは?
- 「アイロニー」の表現の使い方
- 「アイロニー」の類語や類似表現や言い換え
- 「アイロニー」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「アイロニー」の哲学的な意味・用法の解釈
- 「アイロニー」の英語と解釈
「アイロニー」とは?
「アイロニー」という言葉は、「相手を間接的(婉曲的)に批判する皮肉・嫌味・当てこすり」や「表面的な分かりやすい意味とは逆の意味が裏にこめられている反語・逆説(パラドックス)」を意味しています。
「アイロニー」というのは「ストレートな物言いではない間接的でテクニカルな皮肉めいた物言い」のことであり、「アイロニー」は知的な言語能力(修辞技法)の一つなのですが、「背後に冷笑・軽蔑・虚無などのネガティブな意味合い」が込められていることが多くなります。
- 「アイロニー」の語源や由来
「アイロニー」の語源や由来
irony“(アイロニー)”の語源・由来は、古代ギリシア哲学の言葉を修飾・加工して使いこなす「修辞技法(レトリック)」にあるとされています。
また、哲学の始祖の一人とされるソクラテスも、「産婆法」と呼ばれる問答技術によって、「無知の知」を議論相手に自覚させるためのアイロニーを活用していたと伝えられているのです。
「アイロニー」を有効・自在に使いこなすことは、古代ギリシア哲学の時代から「哲学的・文学的な知性の高さ」の現れともされ、現在でも「皮肉・風刺・機知(ウィット)の効いた批評」の意味合いを持つアイロニーは言論人・文化人が好みやすいものになっています。
「アイロニー」の表現の使い方
「アイロニー」の表現の使い方は、「相手を間接的(婉曲的)に批判する皮肉・嫌味・当てこすりを言う時」に使うという使い方になります。
また「アイロニー」には、「表面的な分かりやすい言葉の意味の背後に、それとは反対の意味を含ませている反語・逆説(パラドックス)を指示する場合」に使うという使い方もあります。
例えば、「彼女の鋭いアイロニーには、社会や人間に対する卓越した風刺・洞察が含まれている」や「文学作品や哲学書が好きな人は、アイロニー的な表現を好む傾向があります」といった文章において、「アイロニー」という言葉を正しく使用することができます。
「アイロニー」の類語や類似表現や言い換え
「アイロニー」の類語・類似表現・言い換えについて、分かりやすく解説していきます。
- 「皮肉・当てこすり」
- 「反語・逆説(パラドックス)」
- 「嘲笑・軽蔑」
「皮肉・当てこすり」
「アイロニー」の類語・言い換えとして、「皮肉・当てこすり」があります。
「アイロニー」という言葉は、「間接的・婉曲的に表現された相手を批判するための皮肉・嫌味・当てこすり」を意味しています。
その意味合いから、「アイロニー」という表現はそのまま、「皮肉・当てこすり」といった表現に言い換えることが可能なのです。
「反語・逆説(パラドックス)」
「アイロニー」の類似表現・言い換えとして、「反語・逆説(パラドックス)」があります。
「アイロニー」というのは、「表面的な分かりやすい意味とは逆の意味が裏(背後)にこめられている反語・逆説(パラドックス)」を意味する言葉です。
その意味合いから、「アイロニー」とほとんど同じ意味を持つ類似表現として、「反語・逆説(パラドックス)」という言葉を指摘することができるのです。
「嘲笑・軽蔑」
「アイロニー」の類語・言い換えとして、「嘲笑(ちょうしょう)・軽蔑(けいべつ)」があります。
「アイロニー」という言葉は、「間接的・婉曲的に表現された皮肉(嫌味)を通じて、相手に嘲笑・軽蔑の本音を伝えようとする修辞法」という意味を持っています。
そのネガティブな本音部分の意味合いから、「アイロニー」と近しい意味を持つ類語(シソーラス)として、「嘲笑・軽蔑」という表現を上げることができるのです。
「アイロニー」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「アイロニー」を使った例文・短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「アイロニー」を使った例文1
- 「アイロニー」を使った例文2
「アイロニー」を使った例文1
「アイロニーの効いた表現・反応を正しく理解して味わうためには、一定以上のインテリジェンスが必要です」
この「アイロニー」を使った例文は、「遠まわしな(婉曲的な)皮肉・当てこすりを効かせた表現・反応を正しく理解して味わうためには、一定以上のインテリジェンス(基礎教養・文学的素養にまつわる知性)が必要である」ということを意味しています。
「アイロニー」を使った例文2
「アイロニーは古代ギリシアの修辞法(レトリック)としても使われていたもので、表面的な言葉の意味の背後に、それとは反対の鋭い批判・風刺を含ませていることが多いのです」
この「アイロニー」を使った例文は、「反語・逆説(パラドックス)と呼ばれるものは、古代ギリシアの修辞法(レトリック)としても使われていたもので、表面的な言葉の意味の背後に、それとは反対の鋭い批判・風刺を含ませていることが多い」ということを意味しています。
「アイロニー」の哲学的な意味・用法の解釈
「アイロニー」の哲学的な用法・意味として、まず「ソクラテス的アイロニー」を上げることができます。
古代ギリシアの哲学者ソクラテスは、産婆法(問答法)を用いてソフィスト(職業教師・偽哲学者)の「無知の知」を暴いていきましたが、この問答法がアイロニーの皮肉・逆説を効かせたものになっていました。
また「アイロニー」の哲学的な用法として、自分自身の状況・影響力を十分に認識していないために、その言葉に「意図せざる意味(相手に悪意を持たれやすい好ましくない意味)」が加わることを「悲劇的アイロニー(ソフォクレス的アイロニー)」と呼んでいます。
「悲劇的アイロニー」も、アイロニー(逆説)の修辞技法の一つとして解釈できるのです。
「アイロニー」の英語と解釈
「アイロニー」という言葉は、そのまま“irony”(アイロニー・嫌味・反語・逆説)という英語で表現することができます。
- “Irony is a rhetorical technique from the age of ancient Greece.”
“Irony is a rhetorical technique from the age of ancient Greece.”
「アイロニー」という言葉を使ったこの英語の例文は、「アイロニーは古代ギリシアの時代からある修辞技法です」ということを意味しています。
「アイロニー」という言葉について徹底的に解説しましたが、「アイロニー」には「皮肉・冷笑・当てこすり」や「表面の意味とは逆の意味が裏にこめられている反語・逆説」などの意味があります。
「アイロニー」の類語(シソーラス)・言い換えとしては、「皮肉・当てこすり」「反語・逆説(パラドックス)」「嘲笑・軽蔑」などがあります。
「アイロニー」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。