「無双」とは?意味や使い方!例文や解釈
「無双」という言葉は勇ましいイメージがありますが、正しくはどの様な意味なのでしょうか。
語源や使い方など詳しく紹介します。
目次
- 「無双」とは?
- 「無双」の表現の使い方
- 「無双」の類語や類似表現や似た言葉
- 「無双」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「無双」の反対語
- 「無双」の英語と解釈
「無双」とは?
「無双」の概要について紹介します。
- 「無双」の読み方
- 「他に比べるのがない程優れていること」の意味
- 「表裏の生地が同じ着物」の意味
- 「相撲の決まり手のひとつ」の意味
- 「ネットスラング」の意味
- 「無双」の語源や由来
「無双」の読み方
「無双」は「むそう」と読みます。
「ぶそう」と読むこともありますが意味は同じで、一般的には「むそう」の方が多くなります。
「他に比べるのがない程優れていること」の意味
非常に優れていて比べるものがない、探しても2つとないものや人のことを言います。
本来は武勇に関して使われていましたが、現代では仕事や勉強、特技など、それをやらせたら他に並ぶ人がいないという時に使われます。
「表裏の生地が同じ着物」の意味
着物の表地と裏地を全く同じに仕立てて、着た時に袖口などから裏が見えても違和感がない様にすることです。
以前はコートなどにも使われていましたが、最近では着物用語になっています。
「相撲の決まり手のひとつ」の意味
相撲の決まり手で、相手の膝に手を当てて身体をひねり、その反動で相手を倒す技のことをいいます。
「内無双」と「外無双」があり非常に珍しい決まり手ですが、実際にこの技で勝った力士もいるのです。
「ネットスラング」の意味
「無双」にはネットスラングの意味が2つあります。
1つ目は「あることが連続して起きる状態」という意味で、毎日同じタレントをテレビで見かけると「○○無双」と言います。
2つ目は、ゲームで「一人で大勢の敵を次々にやっつけていくこと」という意味で、「三国無双」というバトルゲームが語源になっています。
「無双」の語源や由来
「無双」の語源は、昔の中国にいた武将である「韓信(かんしん)」という人の功績からきています。
韓信はまだ無名の頃、自分の陣地から逃亡を図りましたが、上司にあたる蕭何(しょうか)の説得により思いとどまりました。
将軍である劉邦が蕭何に対して「何故韓信だけ引き止めたのか」と訊ねると、蕭何は「韓信は国士無双の存在である」と言ったのです。
これにより韓信は将軍に任命され、正に国士無双の活躍をしました。
ここから「無双」という言葉が使われる様になったのです。
「無双」の表現の使い方
「無双」が付く言葉を幾つか紹介します。
- 「天下無双」【てんかむそう】
- 「国士無双」【こくしむそう】
- 「古今無双」【ここんむそう】
「天下無双」【てんかむそう】
「世の中に他に比較できるものがないほど別格的に優れている人やもの」という意味です。
比喩的な意味ですので本当に「無双」でなくても特に優れている人に対して使われます。
「国士無双」【こくしむそう】
「この国の中で他に比較できるものがないほど別格的に優れている人やもの」という意味です。
ここでいう「国士」は、「国の為に命がけで戦う人物」を表していて、その人達の中で特に優れいている人のことを言います。
つまり、その国家や州、県などにおいて最も優れた人ということで、かなり狭い範囲での一番の時に使います。
「古今無双」【ここんむそう】
「昔から今までにかけて比較できるものがないほど別格的に優れている人やもの」という意味です。
こちらの方が範囲が広く、それだけ素晴らしい人やものである時に使います。
「無双」の類語や類似表現や似た言葉
「無双」の類語について紹介します。
- 「右に出る者がいない」【みぎにでるものがいない】
- 「並ぶものがいない」【ならぶものがいない】
- 「至高」【しこう】
「右に出る者がいない」【みぎにでるものがいない】
「その人よりも優れた人がいない」という意味です。
昔から強者は右に位置することが決まっていた為に、それ以上強い人がいないという比喩表現として使われる様になりました。
「並ぶものがいない」【ならぶものがいない】
「同じレベルのひとがいない」という意味です。
偉い人の前に立った時に、同格として肩を並べて立てる程優れた人がいないという意味です。
「至高」【しこう】
意味は「他にはいないほど優れいてること」で、人の技術や才能を表します。
「無双」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「無双」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「無双」を使った例文1
- 「無双」を使った例文2
「無双」を使った例文1
「彼のプレゼンテーションスキルは正に天下無双と言ってい良い」
社会人になると、プレゼンテーション能力でその人を評価されることが多くなります。
社長や海外からのゲストの前でも堂々と人を感動させる様なプレゼンテーションができるスキルがある人は、正に無的でグローバルな活躍ができると期待されていることを表します。
「無双」を使った例文2
「テレビの大食い番組で女性が無双状態で優勝した」
大食い番組あるあるとして、何故か小柄な女性がものすごい食欲を発揮するという流れがあります。
決して早食いではないのですが、最後までペースが衰えずにいつの間にかダントツで1位になっているのです。
大柄な男性を引き離してダントツで大食いをして優勝した女性に対して呆れながらも称賛している様子を表します。
「無双」の反対語
「無双」の反対語を紹介します。
- 「平凡」【へいぼん】
- 「ボンクラ」【ぼんくら】
「平凡」【へいぼん】
「これと言って優れが部分がなく、ごく普通の人やもののこと」です。
全く目立たないという点で「無双」とは真逆の意味があります。
「ボンクラ」【ぼんくら】
「頭の働きが鈍くてぼうっとしている人のこと」という意味です。
漢字で書くと「盆暗」となり、「盆」は賭博で使うござのことでした。
語源は「盆の上でサイコロの目を読むのが下手な賭博師」からきています。
「無双」の英語と解釈
“He is invincible.”
「彼は無双だ」になります。
“invincible”は「無敵=無双」という意味で使われます。
「無双」には実に多くの意味がありますが、日常会話で使われるのは「他に比べるのがない程優れていること」という意味です。
少し大げさに表していますが、それだけ優れていると思われる人やものに対して使ってみましょう。