「転び出る」とは?意味や使い方!例文や解釈
「転び出る」という言葉はどのような意味があり、使い方をするのかご存知でしょうか。
「転び出る」とは普段聞き慣れない言葉かもしれません。
ここでは言葉の意味、使い方、例文などを詳しく解説しています。
では一緒に「転び出る」という言葉の理解を深めていきましょう。
目次
- 「転び出る」とは?
- 「転び出る」の表現の使い方
- 「転び出る」の類語や類似表現や似た言葉
- 「転び出る」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「転び出る」の反対語
- 「転び出る」の英語と解釈
「転び出る」とは?
「転び出る」とは転がって出ることを言います。
少々古い言葉遣いですので日常的な会話で使うことは少ないでしょう。
ですが、漢字の通りの意味合いですからそれほど難しいわけではありません。
- 「転び出る」の語源や由来
- 「転び出る」の読み方
「転び出る」の語源や由来
「転び出る」の「転び」は「転がる、ひっくり返る」といった意味を持ちますが、かなり古い言葉と言えます。
源氏物語などにも「転び入る」といった表現があります。
「転び出る」はぽろっと転がり出るといった意味で「転び入る」は転がって中に入るという意味ですから併せて覚えておくといいでしょう。
どちらも古い言葉、表現ですから文章で見ることが多く、会話で使われることは少ないと思われますが、知識として知っておくことは大事です。
「転び出る」の読み方
「転び出る」と書いて「まろびでる」と読みます。
「ころびでる」とも読めますが、古い文章の場合は「まろびでる」という読み方になりますので注意してください。
「転ぶ(ころぶ)」の古い言い方が「転ぶ(まろぶ)」ですので意味は同じです。
「転び出る」の表現の使い方
「転び出る」とは古い言葉遣いですので、普段の会話においてはあえて使うということは少ないかもしれません。
意味合い的にも「転がり、出る」ということですから「まろびでる」よりも「ころがりでてきた」「ころがりでる」と言う方が多いでしょうか。
しかし古い小説などには「転び入る」「転び出る」といった文章がありますのでまったく使わないというわけでもないのです。
古い表現を使った文章を作りたいと思うならば、あえて使うのも一つの方法です。
「転び出る」の類語や類似表現や似た言葉
「転び出る」の類語、似た言葉、言い換える言葉などをいくつか紹介しましょう。
「転び出る」は古い言葉遣いですので、実際に会話などで使うならば、以下の言葉を選んで使う方がわかりやすいかと思います。
- 「コロコロと出てくる」【ころころとでてくる】
- 「転がり出る」【ころがりでる】
- 「転がって出る」【ころがってでる】
「コロコロと出てくる」【ころころとでてくる】
「転び出る」とは、転がって出てくるという意味になりますので、簡単に言い表したいのであれば「コロコロと出てくる」という言葉になります。
ボールなど丸い状態の物が転がることは「コロコロ」という言葉で言い表しますので、誰でもイメージが掴みやすいのではないでしょうか。
「転がり出る」【ころがりでる】
「転び出る」は「まろびでる」と読みます。
これは古い言葉遣いで、現在では「転ぶ」「転び」は「ころぶ」「ころび」と読みます。
ですから現代風に言い直すならば「転がり出る」(ころがりでる)がわかりやすいかと思います。
どちらかと言えばぽんっと勢いよく、元気よくといった感じになります。
「転がって出る」【ころがってでる】
「転び出る」の状態を説明しますと、何か中にある物が転がって出るといったことになります。
例えば箱の中の物が「転び出る」は「転がって出る」と同じ意味です。
「転び出る」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「転び出る」を使った例文をいくつか紹介しましょう。
意味の解釈もつけていますので、参考にしてみてください。
- 「転び出る」を使った例文1
- 「転び出る」を使った例文2
「転び出る」を使った例文1
「ふたがとれて、缶の中からドロップが転び出る」
「転び出る」とは中に入っていた物が転がり、出るといったことを表す言葉です。
例えば例文のように、何かの拍子にふたがとれることで、缶の中に入っているドロップがコロコロと転がるように出てくることを「転び出る」と使います。
ただ単純に「出てきた」と使うこともできますがあえて「転び出る」という言い方にしますことで、文章の場合は、その様子が目に浮かびますし古風な雰囲気も出せます。
「転び出る」を使った例文2
「小屋から、元気よく子犬が転び出る姿が可愛い」
子犬や子猫は、小さくて丸っこくて非常に愛らしい姿です。
小屋、ケージ、箱などに寝床があった場合、そこから元気よく飛び出してくる様子は、まさに「転び出る」といった表現がぴったりではないでしょうか。
子犬、子猫はゆっくり、そろそろ、といった動きではなく飛び跳ねる、転がるといった動きが多いものです。
会話では「転び出る」はあまり使わないかもしれません。
「ぴょんぴょん飛び跳ねる」「コロコロしている」という風に言います。
ですが文章ならば「転び出る」もいいのではないでしょうか。
「転び出る」の反対語
「転び出る」という言葉の反対語はどのような言葉なのかを見ていきましょう。
- 「転び入る」
「転び入る」
「転び出る」の状態の反対は「転び入る」となります。
意味は転がって中に入ることです。
この言葉は源氏物語にも使われていますので相当古くからあった言葉ということがわかります。
「転び出る」の英語と解釈
「転び出る」という言葉は英語ではどのように言い表すのでしょうか。
英語では「転がる」は“roll”という単語で表します。
例えば「転がって入る」ならば“roll in”となります。
では逆の意味「転がって出る」ではどうなるかと言えば“roll out”となります。
例文は“An apple rolled out of the basket.”(りんごが1個、かごの中から転がり出た)となります。
いかがでしたでしょうか。
「転び出る」という言葉の意味、使い方、例文などまとめてお伝えしました。
古い言葉ですから、現在は「まろびでる」などと会話で使う人は少ないのではないでしょうか。
しかし源氏物語などは学校の授業などでも習いますし、知識と教養として覚えておくようにしましょう。
文章、小説を書く時にあえて「転び出る」という言葉を使って古い雰囲気を出すということもできます。
「転び出る」「転び入る」とこの二つはセットで覚えておくことをおすすめします。