「逆手に取る」とは?意味や使い方!例文や解釈
「逆手に取る」という言葉はどの様なシーンで使われる言葉なのでしょうか。
読み方や意味などを詳しく紹介しますので参考にして下さい。
目次
- 「逆手に取る」とは?
- 「逆手に取る」の表現の使い方
- 「逆手に取る」の類語や類似表現や似た言葉
- 「逆手に取る」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「逆手に取る」の反対語
- 「逆手に取る」の英語と解釈
「逆手に取る」とは?
「逆手に取る」の概要について紹介します。
- 「逆手に取る」の読み方
- 「ものを逆向きに持つこと」の意味
- 「逆転の発想をすること」の意味
- 「相手の攻撃を利用して反撃すること」の意味
- 「逆手に取る」の語源や由来
- 「逆手に取る」と「揚げ足を取る」の違い
「逆手に取る」の読み方
「逆手に取る」の読み方は2つあり、放送業界では使分けの基準があります。
1つ目は「ぎゃくてにとる」で、こちらは実際に腕を逆にひねることを意味します。
格闘技で腕の関節を逆に取って攻撃する技のことを「逆手」と言います。
2つ目は「さかてにとる」で、こちらは現在の状況を表す時に使われます。
柔道の技の「ぎゃくて」の派生語であるというのが理由でしたが、最近では鉄棒を逆側から握る場合や時代劇で女性が刀を逆向きに構える時には「さかてにとる」と言っています。
世間一般で多く使われているのは「さかてにとる」となっています。
「ものを逆向きに持つこと」の意味
実際にものを逆向きの手に持つことを言います。
時代劇の殺陣で刀を持つ時や、相手が刀を持って攻めてきた時にその刀を逆に持って攻撃をかわす様子などに使われます。
「逆転の発想をすること」の意味
通常はそうあるべきではないと思われているものごとで、変化や刺激があったり、新たな価値を見出す為にあえて逆の発想をすることを言います。
ビジネスで良く使われる表現で、クリエイティブな様子を表します。
「相手の攻撃を利用して反撃すること」の意味
相手から攻撃されて不利になっていた時に、機転を利かせてその状況を有利に変えることをいいます。
相手が攻めてきた時にその弱点を見切り、反撃して相手をやりこめる時の表現です。
日常会話で使われるのはこちらの意味が多くなります。
「逆手に取る」の語源や由来
「逆手に取る」の語源は、柔道など格闘技の技からきています。
相手の関節を逆向きに取り反対に曲げて攻撃するという意味で「逆手」と言われる様になりました。
「逆手に取る」と「揚げ足を取る」の違い
「逆手に取る」と意味が似ている言葉に「揚げ足を取る」がありますが、この2つは全く意味が違います。
「逆手に取る」が一般的に使われるのは「相手の攻撃を逆に利用してやり返すこと」という意味です。
相手から何か攻撃を受けた時に反撃をする時の様子です。
「揚げ足を取る」は「相手のミスや失言につけこんで皮肉を言ったり攻め立てること」という意味です。
相手が何もしていなくても自分から攻めていく時に使われます。
「逆手に取る」の表現の使い方
「逆手に取る」の使い方のポイントを紹介します。
- 「逆手に取って〜する」
- 良い結果につながる時に使う
「逆手に取って〜する」
「逆手に取る」だけだと「逆転の発想をした」「相手の弱点につけこんだ」となり、具体的にこちらが何をしたのかが伝わりません。
「逆手に取って〜する」と動詞をつなげて、その時の状況が人に伝わり易くするのが一般的です。
良い結果につながる時に使う
「相手の攻撃を逆手に取る」という意味で使う場合、良い結果につながることが多くなります。
相手の攻撃の中に突破口を見出して、こちらにとって不利な状況から有利な状況に変えることを表します。
「逆手に取る」の類語や類似表現や似た言葉
「逆手に取る」の類語について紹介します。
- 「踏み台にする」【ふみだいにする】
- 「バネにする」【ばねにする】
- 「雨降って地固まる」【あめふってじかたまる】
「踏み台にする」【ふみだいにする】
「目的を達成する為に、足がかりとして人やものを一時的に利用すること」を言います。
立場の弱い人やお人よしの人を上手に利用して、自分を有利な状態にする時に使います。
決して良い意味ではなく、人の恨みを買うことも多くあります。
「バネにする」【ばねにする】
「失敗や挫折を経験してそれを元に成長していき、最終的には良い状況にすること」です。
一時的に落ち込んだ状態になるのですが、そこでじっくり考えたり力を貯めたりして基礎を固めて、巻き返しを図る時の表現です。
「バネ」で弾みをつけて大きく飛躍するという比喩表現です。
「雨降って地固まる」【あめふってじかたまる】
「トラブルの後により良い状態になること」という意味です。
もめ事があったことで、問題を根本的に解決しようと思います。
全てスッキリとした後では地固めができている分、全てのものごとが以前よりもスムーズに進む様になります。
「雨が振った後の土はより密度が増してしっかりとした土台になる」という意味から来る諺です。
「逆手に取る」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「逆手に取る」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「逆手に取る」を使った例文1
- 「逆手に取る」を使った例文2
「逆手に取る」を使った例文1
「あの芸能人はスキャンダルを逆手にとって大ブレークした」
芸能人でスキャンダルを起こすと、イメージが損なわれる為に仕事が減ってしまうのが一般的です。
しかし中にはそのスキャンダルを笑いネタに変えて、いじられながら芸能界で活躍する人もいるのです。
芸能人は騒がれてなんぼの商売ですので、その状態を覆す才能があることを表しています。
「逆手に取る」を使った例文2
「ライバル会社の戦略を逆手にとり、高級品に力を入れて成功を収めた」
ライバル会社が若い人向けに斬新なデザインで値段の安い商品を販売して人気を得ています。
その戦略を逆手に取り自分達はシニア層をターゲットに高級品に力を入れて、見事売り上げを伸ばせました。
「逆手に取る」の反対語
「逆手に取る」の反対語は特にありませんが、「逆手」の対義語は「順手」ですので「順手で返す」という表現があります。
意味は「そのままの手の向き、或い方向性で相手に応じること」です。
ビジネスや日常会話で、今まで同じやり方で相手に対応する時に使われます。
「逆手に取る」の英語と解釈
“He took advantage of adversity and successed.”
「彼は逆境を逆手にとって成功した」となります。
“take advantage of”で「逆手に取る」という意味があり、日常会話や歌詞などによく使われるフレーズです。
「逆手に取る」は、「ものを逆向きに持つこと」「逆転の発想をすること」「相手の攻撃を利用して反撃すること」3つの意味があり、「ぎゃくて」「さかて」と読み方が変わることもあります。
その時のシーンに応じて意味を使い分ける様にしましょう。