「アーリーアダプター」とは?意味!「インフルエンサー」との違い
新しい製品やサービスがヒットするかどうかは、それをいかに宣伝できるかにかかっていると言ってもいいでしょう。
少なくともマーケティングの世界では、この宣伝の重要性が常に叫ばれています。
目次
- 「アーリーアダプター」とは?
- 「アーリーアダプター」と「インフルエンサー」の違い
- 「キャズム理論」とは?
- 「アーリーアダプター」の類語や似た言葉
- 「アーリーアダプター」を使った例文と意味を解釈
「アーリーアダプター」とは?
アーリーアダプターとは、新製品や新サービスの実際の感想を世間に発信するエンドユーザーのことです。
発売日やサービスの開始日に、いち早くそれを行うのが特徴で、それらの宣伝の為に雇われた訳ではない一般の購入者ながら、その分野には長けている人がほとんどです。
特に電化製品類では、メーカーやお店の販売員がどれだけ説明するより、このアーリーアダプターの評価が売れ行きに大きな影響を与えると言われています。
つまり、それが自然に宣伝となる訳です。
また、雇われて評価している訳ではない為、正直な感想が分かることから、その製品やサービスに興味をもった人からの支持も高いです。
本人はあくまで趣味として(謝礼関係が絡まず)やっていますが、各分野のアーリーアダプターとして有名な人は、メディアに登場することも少なくありません。
「アーリーアダプター」と「インフルエンサー」の違い
世間への影響力が大きい人のことを「インフルエンサー」と呼びますが、「アーリーアダプター」とは異なる存在です。
インフルエンサーは、その言動全てに影響力がありますが、アーリーアダプターが影響を与えるのは新製品や新サービスについてだけです。
インフルエンサーと呼ばれる人が同じことをすると、それもアーリーアダプターだと言えそうですが、その分野の新製品などの評価専門という訳ではないので、このアーリーアダプターとは表現しません。
アーリーアダプターは、その分野に関する新製品や新サービスをいち早く購入(体験)し、その感想専門に発信している人に対して使う表現です。
自分でそうだと称している人も居ますが、多くは周りから自然にそのように呼ばれるようになった人たちです。
「キャズム理論」とは?
マーケティングにおける「キャズム理論」とは、アーリーアダプターの存在を始めとする発売当初の戦略には成功したものの、それからの実際の売れ行きが思ったより振るわず、まるでキャズム(溝)に落ちてしまうようだと比喩し、そこからの回復について語っている理論です。
例えば、アーリーアダプターがいくらこの製品が費用対効果が高く、性能もとても優れていると評価したところで、それでも高くても購入できないという人も居れば、そんな大きな物を置ける場所がないという人も居るものでしょう。
よって、アーリーアダプターの評価がよかったことで安心するのはまだ早く、いかに一般層に受け入れてもらうことができるか、落ち込んだ売り上げの回復には何か必要なのか(場合に応じたてこ入れなど)といった点を細かく分析しています。
「アーリーアダプター」の類語や似た言葉
アーリーアダプターと似た意味で使われる表現です。
先の「インフルエンサー」は似たところもありますが、類語とはまた違います。
- 「新しもの好き」【あたらしものずき】
「新しもの好き」【あたらしものずき】
アーリーアダプターは、要はその分野における、この「新しもの好き」です。
購入した製品やサービスに対して評価をすすんで行い、ある程度の影響力が生まれてくると、単なる「新しもの好き」から、「アーリーアダプター」と呼ばれることになります。
「アーリーアダプター」を使った例文と意味を解釈
アーリーアダプターを使った例文と、その意味の解釈です。
製品やサービスの提供側も、アーリーアダプターの動向にはとても注目しています。
- 「アーリーアダプター」を使った例文
「アーリーアダプター」を使った例文
「アーリーアダプターの評価がよかったので購入したが、自分には無駄な機能が多かった」
アーリーアダプターには、その分野に関してとても詳しい人が多い為、一般の人ではまず使わないような機能や性能についても詳しく解説することがあります。
それを見て、いかにもよさそうだと購入してみたところ、自分にとってはあまり関係のない機能や性能だったということもある為、どれだけ優れていると評価されていても、本当に自分に必要だと思う部分だけに注目した方がいいでしょう。
今やアーリーアダプターの存在は、新製品や新サービスの売れ行きには欠かせない存在だと言えるでしょう。
それは、現在のようなネットの普及によって、誰でもそれを通して自由に感想や評価が行える時代になったからこそです。