「片鱗」とは?意味や使い方!語源や例文
「片鱗」という言葉の読み方や意味を紹介します。
また「片鱗」という言葉の類語や似た意味の言葉を紹介します。
さらに「片鱗」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「片鱗」とは?
- 「片鱗」の言葉の使い方
- 「片鱗」の類語や類似表現や似た言葉
- 「片鱗」を使った例文や短文など
- 「片鱗」の反対語
「片鱗」とは?
みなさんは「片鱗」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「才能の片鱗」などという言い回しを、聞いたことがあるかもしれません。
一方で、今回初めて「片鱗」という言葉を知った人もいるでしょう。
そこで「片鱗」の読み方や意味を紹介して行きます。
- 「片鱗」の読み方
- 「片鱗」の意味と語源
「片鱗」の読み方
「片鱗」は「へんりん」と読みます。
「片鱗」の「鱗」は「りん」と読む、書くのがとても難しい言葉です。
これを機会に「片鱗」は「へんりん」と読むことを覚えておきましょう。
「片鱗」の意味と語源
「片鱗」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「片鱗」には、「才能などの一部」という意味があります。
また「ほんのわずかな部分」という意味があります。
「片鱗」という言葉は、「一片の鱗(うろこ)」という言葉からできているため、魚の表面にびっしりある鱗の中のひとつを表現している言葉です。
そのため、何枚もある鱗のひとつということから、「ほんのわずかな部分」という意味が生まれています。
「片鱗」の言葉の使い方
「片鱗」という言葉をどのように使えばいいでしょうか。
「片鱗」には「ほんのわずかな部分」という意味があります。
そのようなわずかな部分を見せることを、「片鱗を見せる」と言います。
隠されたポテンシャルを感じさせるような、わずかな長所などを見せる時に、「片鱗」や「片鱗を見せる」「片鱗を示す」などという言葉を使ってみましょう。
例えば、将来世界的に有名になる歌手が、子供時代ののど自慢大会で、大人から高い評価を受けます。
このような時、世界的なスターになるとは予想できませんが、才能の一端を示せたことになります。
そこで、「幼少期ののど自慢大会で、歌手としての才能の、『片鱗』を見せる」などという文章を作れます。
「片鱗」の類語や類似表現や似た言葉
次に「片鱗」の類語や、類似表現を紹介します。
「片鱗」と似た意味の言葉には、どのような言葉があるでしょうか。
- 「一部」【いちぶ】
- 「断片的」【だんぺんてき】
- 「氷山の一角」【ひょうざんのいっかく】
「一部」【いちぶ】
「一部」には、「一部分」という意味があります。
「一部分」には、「全体の中のある部分」という意味があります。
「断片的」【だんぺんてき】
「断片的」には、「切れ切れの一部」という意味があります。
例えば「断片的な説明では、聞いている人が理解しにくい」という場合、切れ切れの部分しか見えないような説明で、全体像を聴いている人が想像しにくいという意味があります。
「氷山の一角」【ひょうざんのいっかく】
「氷山の一角」は、広く使われている言葉です。
「氷山の一角」には、「大きな全体のほんの一部分」という意味があります。
実際に氷山は、海面などに飛び出している部分はほんの少しで、海の中に9割以上の容積があることが多くなっています。
そのため、小さく見える氷山に船がぶつかっても、衝撃で船が沈んでしまうことがあります。
有名なタイタニック号の事故も、「氷山の一角」に船体を当ててしまったことで起こりました。
また「氷山の一角」は、社会問題に対して使われることが多い言葉です。
社会問題の見える部分は、見えていない部分の本の一部分にすぎないという意味があります。
「片鱗」を使った例文や短文など
続いて「片鱗」を使った例文や短文を紹介します。
「片鱗」を使った英文は、どのような文章になるでしょうか。
- 「片鱗」を使った例文1
- 「片鱗」を使った例文2
「片鱗」を使った例文1
「入団テストで強肩ぶりを発揮し、野球選手としての『片鱗』を示す」
この例文のように、野球の入団テストなどで、持っているポテンシャルの一部を発揮できる選手がいます。
学生時代にそれほど注目されていない選手が、たまたまスカウトが来た試合で大活躍し、「片鱗を示す」ケースもあります。
「片鱗」を使った例文2
「喧嘩をして、彼女が持つ激しい性格の『片鱗』を見た」
付き合い始めた時は、優しい女性としか見ていなかった彼女が、実は激しい性格の持ち主だと知ることがあります。
そもそも付き合い始めは誰でも猫をかぶるため、本来の性格や癖は分かりにくいものです。
この例文のように、初めてする激しいケンカなどで、相手の性格の、本当の部分が分かる場合があります。
とはいえ、ほとんどの場合、それは性格の「片鱗」に過ぎません。
付き合いを続けているうちに、もっと驚かされることがあらわになってくるのではないでしょうか。
「片鱗」の反対語
「片鱗」という言葉の、反対語にはどのような言葉があるでしょうか。
そこで「片鱗」と反対の意味を持つ言葉を見て行きましょう。
- 「全部」【ぜんぶ】
- 「一切」【いっさい】
- 「オール」【おーる】
- 「一から十まで」【いちからじゅうまで】
- 「ありったけ」【ありったけ】
「全部」【ぜんぶ】
「全部」には、「ある物事の全て」という意味があります。
例えば恋愛をしている人が、相手のことを「君の全部が好きだ」という時、「相手の全てが好き」という意味になります。
またラーメンを残さず全て食べた時、「ラーメンを全部食べた」と言います。
「一切」【いっさい】
「一切」には、「すべて」「残さず」という意味があります。
「一切の関係を切る」という場合は、二人の関係を残さずすべて断ち切るという意味があります。
直接会わなくなり、SNSなどもしなくなるという意味になります。
「オール」【おーる】
「オール」というカタカナ語には、「すべて」という意味があります。
また「夜から朝まで」を「オール」と呼ぶ若者言葉もあります。
「一から十まで」【いちからじゅうまで】
「一から十まで」は、「いちいちすべて」「何から何まで」という意味があります。
例えば「一から十まで、自分に責任がある」という場合、「何から何まで自分に責任がある」という意味になります。
「ありったけ」【ありったけ】
「ありったけ」には、「あるだけ全部」という意味があります。
「ありったけの力を発揮して、試合に勝つ」などという使い方をします。
余力を残さず、すべての力を出そうとするとき、「ありったけ頑張る」などと言います。
「片鱗」という言葉について見てきました。
難しく見える言葉ですが、意味を知ると使いたくなる言葉かもしれません。
みなさんの動作や言動にも、何かの「片鱗」が見えているかもしれません。