「八面六臂」とは?意味や使い方や例文!
「八面六臂」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
非常に難しい言葉ですが、どの様な意味があるのか知っておきましょう。
目次
- 「八面六臂」とは?
- 「八面六臂」の言葉の使い方
- 「八面六臂」の類語や類似表現や似た言葉
- 「八面六臂」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「八面六臂」の反対語
- 6「八面六臂」の英語と解釈
「八面六臂」とは?
「八面六臂」の意味や語源について紹介します。
- 「八面六臂」の読み方
- 「八面六臂」の意味
- 「八面六臂」の語源や由来
「八面六臂」の読み方
「八面六臂」は「はちめんろっぴ」と読みます。
「臂」は難しい漢字で「ぴ」と読むのは例外になります。
「八面六臂」の意味
「八面六臂」の意味は、「8面の顔と6本の腕を持つ仏像のこと」「1人で多く活躍すること」「複数の分野に渡り優れた能力を発揮すること」という3つの意味があります。
日常会話で使う場合には、やる気や能力があり、1人で何人分ものやるべきことをこなしてしまったり、多岐に渡って才能を開花させる人のことを言います。
非常に優秀で器用であり、大勢の中にいても特に目立つ存在に対して使われます。
「八面六臂」の語源や由来
「八面六臂」の「面」は「顔」、「臂」は「腕」を表します。
この言葉は元々、仏像で有名な「阿修羅」から来ています。
「阿修羅」はバラモン教の神で戦闘好きとして知られていますが、後に仏教に帰依して仏陀の眷属となりました。
「阿修羅」の姿は3面の顔と6本の腕を持った仏像として表されています。
ここからまず「三面六臂(さんめんろっぴ)」という言葉が生まれました。
そして人々を救う為にはその「阿修羅」よりも何倍も働く必要があるという意味から面の数が増やされて「八面六臂」と言われる様になったのです。
この言葉は後世になって使われる様になったものであり、実際の仏像には顔や腕が数多くあるものが存在していますが、その中にはピッタリ「八面六臂」という仏像はないのです。
「八面六臂」の言葉の使い方
「八面六臂」の言葉の使い方のポイントは以下の通りです。
- 「八面六臂の働き」「八面六臂の活躍」として使う
- ほめ言葉として使う
- めざましい活躍をした時に使う
「八面六臂の働き」「八面六臂の活躍」として使う
「八面六臂」の使い方で最も多いのが、「八面六臂の働き」「八面六臂の活躍」という表現です。
「八面六臂だ」でも意味は通じますが、人に対して使う言葉ですのでその人がどの様なことをしたのか補足する意味で「働き」や「活躍」が使われているのです。
ほめ言葉として使う
「八面六臂」は「一人で多く活躍する人」のことですので、ほめ言葉として使います。
非常に優秀で仕事を次々とこなす人や、何をやらせても良い結果を残す人のことを表すのです。
自分に対して「八面六臂」と言うと自慢になってしまいます。
めざましい活躍をした時に使う
世の中には器用で一度に複数のことをこなせる人はいるものです。
しかし「八面六臂」は単に色々なことに手を出すだけではなく、全てにおいてめざましい活躍をしている人に対して使われます。
興味本位に何でも首を突っ込む人には使われません。
「八面六臂」の類語や類似表現や似た言葉
「八面六臂」の類語を紹介します。
- 「獅子奮迅」【ししふんじん】
- 「面目躍如」【めんもくやくじょ】
- 「本領発揮」【ほんりょうはっき】
- 「マルチな才能」【まるちなさいのう】
- 「多芸多才」【たげいたさい】
- 「目覚ましい活躍」【めざましいかつやく】
「獅子奮迅」【ししふんじん】
意味は「激しい勢いで立ち回り活躍すること」です。
「獅子」はライオンのことで、ライオンが興奮した時の様に激しい勢いで猛進する様子を表しています。
ものごとを手掛ける時に、異様な程気合いが入ってたり、強気で推し進める時などに使われます。
「面目躍如」【めんもくやくじょ】
意味は「世間に評価されるにふさわしい活躍をしていて、勢いがある様子」のことです。
自分の能力を存分に生かしていきいきと行動している時に使われます。
他人に対する評価の意味で使われる言葉で、自分に対しては使いません。
「本領発揮」【ほんりょうはっき】
意味は「自分の持っている才能や強みを十分に出すこと」です。
それまであまり大したことのなかった人が、興味を持てることや自分に合っていることに遭遇してその才能に目覚めた時に使われます。
「マルチな才能」【まるちなさいのう】
意味は「複数の才能があること」です。
「マルチ」には「複数の」という意味があり、「マルチタレント」「マルチプレイヤー」など幅ひろく使われています。
何でもできて人並み以上に優れている時に使われます。
「多芸多才」【たげいたさい】
意味は「多くの分野に対して優れた能力や技術を持っていること」です。
何をやらせても優れていて活躍する人に対して使われます。
「目覚ましい活躍」【めざましいかつやく】
「人の目が覚める様な素晴らしい結果を出せること」です。
こちらは特定の分野において使われることが多くなりますが、その中で何人分も活躍するという意味が含まれています。
「八面六臂」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「八面六臂」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「八面六臂」を使った例文1
- 「八面六臂」を使った例文2
「八面六臂」を使った例文1
「彼は今回のプロジェクトにおいて企画・試行・販促まで八面六臂の働きをした」
そのプロジェクトにおいて、一人の人が発案から販売に至るまで幅広く仕事をこなしたことを表しています。
その人の能力に見合った仕事であったことから次々と行動できたのでしょう。
「八面六臂」を使った例文2
「彼は小説家でユーチューバ―、おまけに投資家として八面六臂の活躍をしている」
とても才能がある人で、小説家として成功しただけではなくユーチューバ―としても人気があり、更には投資家とししても実績があることを表しています。
何をやらせても人並み以上ですので、今後もその他に才能を発揮していくことが期待されます。
「八面六臂」の反対語
「八面六臂」には特に対義語はありませんので、反対の意味に近い言葉を紹介します。
- 「器用貧乏」【きようびんぼう】
- 「多芸は無芸」【たげいはむげい】
「器用貧乏」【きようびんぼう】
「何でも人並みにできるけれどもそれ以上にはなれず、結局何も身に付かないこと」という意味です。
様々なことに興味を持ち、それなりに出来る様になるのですが本当に才能のある人には負けるので、すぐに飽きてしまうことを言います。
「多芸は無芸」【たげいはむげい】
「多くのことをこなす人は結局何も身に付かない」という意味です。
一度に複数のことを手掛けてしまうと一つのことに集中できなくなってしまい、極められないことを言います。
6「八面六臂」の英語と解釈
“He is a all-around person.”
「彼はさまざまな才能がある人だ」になります。
“all-round person”で「多芸な人」となります。
「八面六臂」は「1人で多く活躍すること」という意味です。
何人分もの活躍をしたり、幅広い分野で成功を収めることを言います。
ほめ言葉ですので、非常に才能に恵まれている人に対して使ってみると良いでしょう。