「獅子奮迅」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
動物をモチーフにした言葉のひとつ、「獅子奮迅」の意味や類語を紹介します。
さらに「獅子奮迅」の使い方や例文を紹介して行きます。
目次
- 「獅子奮迅」の意味とは?
- 「獅子奮迅」の類語や言い換え・似た言葉
- 「獅子奮迅」の言葉の使い方
- 「獅子奮迅」を使った例文
- 「獅子奮迅」を分解して解釈
- 動物を使った言葉
「獅子奮迅」の意味とは?
「獅子奮迅」という言葉があります。
歴史小説が好きな人、スポーツ観戦が趣味という人は、何度も目にしたり耳にした言葉だと思います。
「獅子奮迅」は「獅子」という強い動物が登場するカッコいいイメージが強い言葉です。
そんなカッコいい言葉「獅子奮迅」の読み方や意味を紹介します。
- 「獅子奮迅」の読み方
- 「獅子奮迅」の意味
「獅子奮迅」の読み方
「獅子奮迅」は「ししふんじん」と読みます。
ライオンの意味がある「獅子」と、激しく奮い立つという意味がある「奮迅」が合わさって作られた言葉です。
「獅子」はともかく、「奮迅」は画数も多く難しい言葉ですので、「ふんじん」と読む事を覚えておきましょう。
「獅子奮迅」の意味
「獅子奮迅」は、「ライオンが激しく奮い立つ様子」を言葉にしたものです。
ライオンは百獣の王とも言われる、動物界の頂点に立つ存在です。
つまり「とても強い人」「最強の人」という意味が含まれています。
そのような人が激しく奮い立つのですから、ものすごい迫力があり、とても活躍するイメージができると思います。
「獅子奮迅」には、もともと強い人が激しく動き、圧倒的な迫力を示す様子という意味があります。
「獅子奮迅」の類語や言い換え・似た言葉
「獅子奮迅」の類語や、言い換えられる似た意味の言葉を紹介します。
- 「疾風怒涛」【しっぷうどとう】
- 「ド迫力」【どはくりょく】
- 「天下無双」【てんかむそう】
「疾風怒涛」【しっぷうどとう】
「疾風怒濤」も、「獅子奮迅」のように、とても迫力がある様子を言葉にしたものです。
「疾風」は激しく吹く風の事を意味します。
また「怒涛」は「どとう」と読み、激しく打ち寄せる波の様子を言葉にしたものです。
このように「疾風怒涛」には「激しく吹く風や、打ち寄せる波のように迫力のある様子」という意味があります。
ライオンがいきり立つ様子と同じくらい、またはそれ以上に迫力がある様子をイメージする事ができる言葉です。
「ド迫力」【どはくりょく】
「獅子奮迅」を分かりやすい言葉にすると「ド迫力」と表現する事ができるでしょう。
「すごく迫力がある」という意味が、「ド迫力」にはあります。
「天下無双」【てんかむそう】
「天下無双」は、天下に並ぶものがいないくらい、強い人の意味があります。
「獅子奮迅」の「獅子」のような存在といえます。
「天下無双」は剣の達人に対して与えられる称号として使われる事が多いです。
中国や日本の武士が活躍する歴史小説などを読むと、「天下無双」の人物が数多く描かれていて、胸がわくわくします。
ライオンをモチーフにした伝説の生物「獅子」と、「天下無双」の武人が戦う姿をイメージすると、ワクワクした気持ちが湧いてきそうです。
「獅子奮迅」の言葉の使い方
「獅子奮迅」は、強い人が激しい態度で臨む事という意味があります。
また「獅子奮迅の活躍」「獅子奮迅の働き」という定型句があります。
ほとんどの文章で、「獅子奮迅」は「獅子奮迅の活躍」「獅子奮の働き」という使われ方をしますので、自分が使う時もそのようにすると良いでしょう。
また登場人物が「獅子」のようなキャラクターの時に使うと、イメージ通りの言葉になります。
格闘家のように強い人、スポーツ選手のように運動神経が良い人、迫力のあるルックスをしている人、大柄で泰然とした雰囲気がある人などが活躍する時、「獅子奮迅の活躍」と言うと、ぴったりくるでしょう。
「獅子奮迅」を使った例文
「獅子奮迅」をどのように文章に組み入れればいいかを知るためには、実際にいくかの例文を見るのが近道です。
そこで「獅子奮迅」を使った例文を紹介します。
- 「獅子奮迅」の例文1
- 「獅子奮迅」の例文2
「獅子奮迅」の例文1
スポーツ選手の活躍は「獅子奮迅の活躍」「獅子奮迅の働き」という言葉にピッタリです。
そこでスポーツ選手の活躍ぶりや働きを「獅子奮迅」を使った文章にしてみましょう。
「A選手は、5打数4安打、3ホームランという『獅子奮迅』の活躍を見せた」、「B選手の『獅子奮迅』の活躍により、○○チームは首位に躍り出た」、「あれほど『獅子奮迅』の活躍を見せられたら、来年の年棒を上げないわけにはいかないだろう」という文章を作る事ができます。
さらに「『獅子奮迅』の働きを見せて、4万人の観衆の注目を一身に集めた」、「あのような活躍を、『獅子奮迅』と言わずして何と言おう」などという文章も作る事ができます。
「獅子奮迅」の例文2
ビジネスシーンでも「獅子奮迅」と呼べるような活躍をする人がいます。
このような人が活躍する様子を「獅子奮迅」を使った文章にしてみましょう。
「課長の『獅子奮迅』の活躍により、奇跡的にA社との契約締結にこぎつけた」、「彼が『獅子奮迅』の活躍をした事により、社員みんなにボーナスが出る事になった」、「お前にも見せたかったよ。先輩の『獅子奮迅』の活躍を。本当にかっこ良かったぞ」などの文章にする事ができます。
見た目の迫力がある人、背が高くがたいが良い人などがビジネスシーンで活躍する様子は、「獅子奮迅」の言葉のイメージにピッタリです。
「獅子奮迅」を分解して解釈
「獅子奮迅」を分解して解釈してみましょう。
「獅子奮迅」は「獅子」と「奮迅」という言葉に分ける事ができます。
- 「獅子」
- 「奮迅」【ふんじん】
「獅子」
「獅子」は「ライオン」の事です。
また中国では、ライオンをモチーフにした伝説的な動物を「獅子」と呼びます。
例えばお正月に登場する「獅子舞」の「獅子」は、後者の伝説的な動物の事です。
「獅子」には、圧倒的に強い存在、または強い人を意味する事があります。
「奮迅」【ふんじん】
激しく奮い立つ様子を言葉にしたものです。
満身の力をこめて立つ、勢いがある、そのような様子を「奮迅」と言います。
動物を使った言葉
「獅子奮迅」には「獅子」、つまりライオンが登場します。
同じように動物が登場する言葉をいくつか紹介します。
- 「虎の威を借る」【とらのいをかる】
- 「捕らぬ狸の皮算用」【とらぬたぬきのかわざんよう】
- 「猫の手も借りたい」【ねこのてもかりたい】
「虎の威を借る」【とらのいをかる】
「虎の威を借る」には、「獅子」のライバルともいえる「虎」が登場します。
「虎の威を借る」は、相手の権力を借りて、自分を大きく見せるという意味があります。
例えば会社に新卒社員として入社した人が、実は取締役のコネ入社だったとします。
周囲の人は取締役を恐れて、この新卒社員に優しく接するかもしれません。
新卒社員がその事に気付かず、「調子に乗ったりすると、「あいつは『虎の威を借りている』」と嫌味を言われてしまいます。
「捕らぬ狸の皮算用」【とらぬたぬきのかわざんよう】
「狸」を使った言葉に「捕らぬ狸の皮算用」という言葉があります。
まだ実際に捕れてもいないのに、狸が捕れた後の事を考えて、「どうやって売ってもうけようか」と計画する事を言います。
例えば、ボーナスが入ると勝手に予想して、旅行に行く計画を立てる様子を「捕らぬ狸の皮算用」と言います。
「猫の手も借りたい」【ねこのてもかりたい】
人気者「猫」が登場する言葉に「猫の手も借りたい」があります。
例えば行列ができるような飲食店を経営している人が、「猫の手も借りたい」と言う事があります。
これは本当に猫の手を借りたいと思っているわけではなく、「それくらい忙しい」という意味で発言しています。
このように「猫の手も借りたい」という言葉には「とても忙しい」という意味があります。
「獅子奮迅」の意味や使い方についてチェックしてみました。
言葉から与えられるイメージ通り、「獅子奮迅」はカッコいい言葉です。
特に男性は「獅子奮迅の活躍」「獅子奮迅の働き」をする人に憧れるのではないでしょうか。
これから自分が「獅子」に例えられるくらい活躍できるように、今から準備をしておくと良いでしょう。