「バンカラ」の意味とは?!例文や使い方を紹介!
ある言葉が元になって作られた言葉は、元の正反対の意味という場合が少なくありません。
この「バンカラ」も、そのような言葉だと考えていいでしょう。

目次
- 「バンカラ」とは?
- 「バンカラ」を使った言葉と意味を解釈
- バンカラとヤンキーの決定的な違い
- 「バンカラ」の特徴や使われ方
「バンカラ」とは?

バンカラは、粗暴や野蛮に見えるという意味のある言葉です。
身なりや服装に対して使われることが多く、外見はそれだが、中身は決してそうではないという意味を含めて使います。
この言葉が流行ったのは、大正時代後期から明治時代初期で、色々な西洋の文化が日本に入り始めてきた頃でした。
早速そのようなものに飛び付いた人も多かった当時、決して受け入れようとはしなかった人がこの「バンカラ」です。
- 「バンカラ」の語源や由来
「バンカラ」の語源や由来
バンカラは、「ハイカラ」という言葉が由来です。
この「ハイカラ」は、大正時代に盛んに使われた言葉で、西洋の身なりや服装、調度品、マナーなどを取り入れているという意味です。
西洋の上品があると表現できる「ハイカラ」に対し、そうではない様のことを野蛮の「バン」から引用して「ハイカラ」と組み合わせ、「バンカラ」と呼ぶようになりました。
つまり、「ハイカラ」という言葉に対するアンチテーゼ(皮肉)だと考えていいでしょう。
「バンカラ」を使った言葉と意味を解釈

バンカラを使った言葉の意味の解釈です。
最近ではあまり聞かなくなりましたが、かつての日本人には多かった気質(性格)です。
- 「バンカラ気質」
「バンカラ気質」
決してオシャレではなく、時には粗暴に見えることもありながら、中身はしっかりとした人だという意味で使う言葉です。
つまり、人間は外見ではないという意味が多分に含まれている表現で、「あの人は根っからのバンカラ気質」などという使い方をします。
バンカラとヤンキーの決定的な違い

近年「ヤンキー」と呼ばれる人たちは、ともかく外見に拘っている存在です。
世に言う「チョイ悪」感を出すことが目的で、それが格好がいいと思っているのが特徴ですが、「バンカラ」と表現される人は、格好がいいと思ってやっている訳ではない所が全く違います。
人間は外見ではない(ハイカラな格好をしていればいいという訳ではない)と表現したい為に、遭えて粗暴に見える「バンカラ」な様に拘っていた人も多く居たと言われていますが、現在の「ヤンキー」のように、格好よく見せようとは思ってしていたのではありません。
「バンカラ」の特徴や使われ方

バンカラについて色々と説明してきましたが、ここでその特徴や使われ方をまとめてみたいと思います。
- 「決してオシャレとは言えない外見」
- 「中身まで粗暴や野蛮な訳ではない」
- 「団体のイメージにも使われていた」
「決してオシャレとは言えない外見」
遭えてそうしている場合と、普段通りの格好がとてもオシャレとは言えない場合の両方です。
格好がよく見えては「バンカラ」だとは言えません。
「中身まで粗暴や野蛮な訳ではない」
多くの「バンカラ」は、中身はしっかりとした人だったと言っていいでしょう。
本当に粗暴や野蛮な人は、「バンカラ」とは表現しないからです。
西洋かぶれの「ハイカラ」に対して使う言葉なので、決して悪い人のことではありません。
「団体のイメージにも使われていた」
主に大学を、この「バンカラ」と「ハイカラ」の2つで表現していた時代がありました。
ここでのハイカラとは、その学校自体にオシャレなイメージがあるという意味だと考えていいでしょう。
実際に、慶応義塾大学や上智大学、青山学院大学などはハイカラだと言われていたのに対して、早稲田大学、明治大学、國學院大學などがバンカラだと表現されていました。
決して後者が粗暴などという意味ではなく、校風(ネームバリューも含めて)にオシャレさはないが、学生は優秀だという意味だと捉えてください。
東京大学や京都大学も、バンカラの方に分類されていました。
バンカラは、決して悪い言葉ではありません。
現在ではほとんど使うことはありませんが、意味くらいは覚えておいてもいいでしょう。