「忘恩の徒」とは?使い方や例文!
「忘恩の徒」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
ここでは「忘恩の徒」の意味、読み方、使い方など詳しく解説しています。
それでは一緒に見ていきましょう。
目次
- 「忘恩の徒」とは?
- 「忘恩の徒」について詳しく解釈
- 「忘恩の徒」を分解して解釈
- 「忘恩の徒」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「忘恩の徒」の類語や言い換え
- 「忘恩の徒」の英語(解釈)
「忘恩の徒」とは?
「忘恩の徒」とは、お世話になった人への感謝の気持ちもなく、逆に相手の恩を踏みにじるような人のことを言い表す言葉です。
「忘恩」は恩を忘れる、恩知らずという意味であり「徒」は、一緒に事をする仲間、ともがら、門下の弟子といった意味があります。
- 「忘恩の徒」の読み方
「忘恩の徒」の読み方
「忘恩の徒」の読み方は「ぼうおんのと」と読みます。
「忘恩の徒」について詳しく解釈
「忘恩の徒」とは、歴史小説などでわりとよく見かける表現ですので、読書好きな人ならば馴染みの言葉かもしれません。
ですが、あまり一般会話で使われる機会はないでしょう。
と、言いますのも意味が感謝の気持ちを持たない、逆に相手の恩を踏みにじるような人ということになりますので、ようするに「裏切者」に使われることが多いからです。
歴史小説で見る機会が多いのは「味方を裏切り、敵に寝返った」といった場面が多いからではないでしょうか。
「忘恩の徒が何を言う」とか「あいつは忘恩の輩につき信用できませぬ」などなど、使われやすい表現です。
- 「忘恩の徒」の使い方
「忘恩の徒」の使い方
「忘恩の徒」の使い方として一番多いのは、誰かに良くしてもらったのに感謝するどころか、恩を仇で返すようなひどい人を言い表す時ではないでしょうか。
「あれだけ良くしてもらっておきながら、こんな仕打ちをするなんて」と呆れる、軽蔑するといった感情の時に使いますので、言葉の意味としては悪いものであり、褒め言葉にはなりません。
相手を罵る時以外は、直接面と向かって言うことはほとんどないでしょう。
陰で言う、文章で言い表すといった使い方になります。
「忘恩の徒」を分解して解釈
「忘恩の徒」は「忘恩」と「徒」という二つの言葉からできています。
それではそれぞれの言葉の意味を詳しく見ていきましょう。
- 「忘恩」
- 「徒」
「忘恩」
「忘恩」という言葉は、恩知らず、恩を忘れるという意味です。
ただ「自然と忘れる」「うっかり忘れる」といった一般的な「忘れる」ではなく相手から受けた「恩」を忘れるということになりますから、悪い意味で使われる言葉ということを覚えておきましょう。
「忘恩」とは「恩知らず」ということになります。
「徒」
「徒」という言葉には複数の意味があります。
「忘恩の徒」という意味において使われる「徒」の場合は、一緒に何かをしている仲間、門下の弟子といった意味となります。
例えば同僚、友達、仲間も「徒」という言葉で表すことができます。
「忘恩の徒」を使った例文や短文など(意味を解釈)
それでは「忘恩の徒」を使った例文をいくつか紹介しましょう。
- 「忘恩の徒」を使った例文1
- 「忘恩の徒」を使った例文2
- 「忘恩の徒」を使った例文3
「忘恩の徒」を使った例文1
「感謝の気持ちも持たない忘恩の徒とはあいつのことだ」
相手を利用して、利用価値がなくなれば平気で裏切るようなことをする、このような性質の人は自己中心的で「忘恩の徒」とも言えるでしょう。
してもらって当たり前と相手に感謝の気持ちを持てないと対人関係は長続きしないものです。
「忘恩の徒」を使った例文2
「いくら批判されても、忘恩の徒とは思わない」
相手から、批判され「恩知らず」的なことを言われることがあった時に心当たりがないのであれば毅然としていることが大事です。
自分はすべきことはしたと自信を持って言えるならば「忘恩の徒」ではなく、むしろ相手が見返りを求め過ぎている可能性があります。
「忘恩の徒」を使った例文3
「彼は、忘恩の徒なのであまり関わりを持たない方がいい」
人からお世話をしてもらっても、それに感謝するどころか、裏切って困らせるような人がいます。
そのような人というのはどこへ行っても大体トラブルを起こしやすいですし、関わると嫌な思いをさせられることが多いのです。
恩知らず、恩を仇で返すような人とは関わらない方がいいでしょう。
「忘恩の徒」の類語や言い換え
「忘恩の徒」の類語、言い換えをいくつか見てみましょう。
- 「不義理」【ふぎり】
- 「恩知らず」【おんしらず】
- 「恩を仇で返す」【おんをあだでかえす】
「不義理」【ふぎり】
「不義理」は人として道理にかなっていない、身勝手で相手に迷惑をかける、良くしてくれた人を困らせることをしてしまうといった時に使われます。
「不義理をした」など言いますが、そのようなことはしない生き方をしたいものです。
「恩知らず」【おんしらず】
「恩知らず」は、相手から良くしてもらった、お世話になったにもかかわらず、それを感謝もしないような人のことを言います。
「この、恩知らず!」などと相手を罵る時にも使われますので「忘恩の徒」よりも一般的によく知られている言葉でしょう。
「恩を仇で返す」【おんをあだでかえす】
「恩を仇で返す」とは、お世話になっている、良くしてもらっている人に対して、感謝どこから、困らせたり、ひどいことをしたり、不利な立場に追いやったりといったことを表す言葉です。
そのような行為をする人のことを「あいつは恩を仇で返してきた」などと言います。
「忘恩の徒」の英語(解釈)
「忘恩の徒」は英語では一般的に“an ungrateful person.”と表します。
“ungrateful”は「感謝しない」「恩知らずの」といった意味を持ちます。
例文としては“You ungrateful bastard.”で「この恩知らず」となります。
いかがでしたでしょうか。
「忘恩の徒」という言葉の意味を理解できましたでしょうか。
普段の生活において「忘恩の徒」とは関わりたくりません。
また自分が「忘恩の徒」と言われるようなこともないように心がけるようにしましょう。