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「老害」とは?読み方や意味と使い方!電車でのよくある行動

「老害」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

歳をとっている人が引き起こす害、などと思い浮かべる人もいるかもしれません。

それならば「老害」という表現にはどのような意味があるのでしょうか。

老害

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「老害」とは?読み方や意味と使い方!電車でのよくある行動>


目次

  • 「老害」とは?
  • 「老害」の対義語
  • 「老害」を使った言葉と意味を解釈
  • 「老害」を使った例文や短文など(意味を解釈)
  • 「老害」の類語や類義語・言い換え
  • 「老害」の電車での行動の例
  • 「老害」の言い換えや関連語


「老害」とは?

「老害」とは?

「老害」というのは高齢者に対する蔑称であり、元々は世代交代が図れず、老朽化してしまった組織に対して作られた表現になります。

組織などにおいては、世代交代をして若い人たちが会社の中心を担う、という状態にしていかなければいけません。

しかし、創業者や取締役などがトップに居座り続けてしまうと、世代交代が進まなくなってしまい、若い人たちは昇進もできない、働いてもお金が稼げない、いつまでたっても責任ある役職につけない、という問題が起こります。

そこから、「老害」という言葉は能力の衰えた高齢者たちが社会や組織の中で幅をきかせてしまうため、若者たちの活動を阻害するという意味で使われるようになったのです。

特に最近は少子高齢化という形で若者が減りつつありますが、お年寄りが減らないという現状もあり、若者世代の中には、自分たちは「老害」のために役職につけないのに、そのような年寄りの面倒を見なければいけない、というジレンマを抱えている人たちもいます。

  • 読み方
  • 「老害」の言葉の使い方や使うときの注意点

読み方

「老害」という言葉は「ろうがい」と読みます。

「老害」の言葉の使い方や使うときの注意点

「老害」という表現は高齢者に対する蔑称ですから、この言葉を使う時には注意をしなければいけません。

いつまでたっても幅をきかせている、自分には知識や経験があるために新たな学習は必要ないと思っている、自分の常識や意見が一般論だ、と思っている人に対してこの言葉が使えます。

ただし、若い人の中にも自分は精神年齢が高い、などという理由で自分には立派な知識や経験が備わっていると考え、新たに学習する必要はないと感じている人もおり、このような人は若年性老害と言われます。



「老害」の対義語

「老害」の対義語

「老害」の対義語は老益になります。

自分の意見ばかりに誇りを持たず、他の人の話が聞ける、多様なライフスタイルが認められる、せっかちではなく心に余裕がある、老人であることを利用しない、などという老人を指しており、一言で言えば「老いては子に従え」ができる老人のことを指します。

しかし、最近では「老いてこそ子は従え」といった考えの人が多く、「老害」という言葉ができあがりました。

「老害」を使った言葉と意味を解釈

「老害」を使った言葉と意味を解釈

ここでは「老害」という表現を使った言い回しを紹介します。

  • 「老害運転」
  • 「老害事故」

「老害運転」

「老害運転」というのはお年寄りの運転を指します。

歳をとることによって信号などの変化を瞬時に把握できなくなってしまったり、歩行者がいてもそれに気づけない、という問題が起こったりします。

さらに、「自分は年配者だ!」ということで他の人たちを見下したような我儘な危ない運転をしてしまい、交通事故が引き起こされる場合もあります。

最近では70歳ごろから自主的に運転免許証を返納する動きが見られますが、運転免許証を返納しなければいけないというルールはありません。

そのため、80代や90代になっても運転をして、事故を起こしてしまう事例が報告されています。

「老害事故」

老人が車の運転をして交通事故を起こしてしまった場合、「老害事故」と言われます。

歩行者や信号の判断を誤っただけではなく、ブレーキとアクセルを踏み間違えてしまって暴走してしまい、最終的には交通事故になった、ということもあり、歩行者等が巻き込まれて死亡するケースもあります。

そのような交通事故が多く起これば起こるほど、ある一定の年齢で運転免許証を返納するべきではないかという声が高まります。



「老害」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「老害」を使った例文や短文など(意味を解釈)

ここでは「老害」という言葉を使った例文を紹介します。

  • 「老害」を使った例文1
  • 「老害」を使った例文2
  • 「老害」を使った例文3

「老害」を使った例文1

「いつも同じ人たちが重役のポストについているから、どれだけ一生懸命仕事をしても昇進はできないよ、まさに老害だよね」

最近は転職をする人が増えていると言われていますが、その理由の1つに「重役の年代の人たちが多すぎて昇進できる可能性がない」というものがあるそうです。

仕事というのは成果が認められてこそ頑張ろうと思えるものですが、昇進できないとなってしまえばお給料も上がりませんし、成果が認められていると思いませんよね。

仕事に対してやりがいを感じなくなってしまう人もいるかもしれません。

そのような理由により、転職を目指す人もいると言われています。

「老害」を使った例文2

「自治会でもお年寄りの発言力が強すぎて嫌になるよ、みんな若い人たちにやってほしいと言いながら、自分たちの意見を曲げなくて、老害がはびこっているんだ」

ら若い人たちにやってほしい、そろそろ世代交代をしてほしい、などという老人たちであったとしても、自分たちのやり方を変えられてしまうことに対して不快感を示す人は珍しくありません。

自治会等では、どうしても老人たちの意見が強くなってしまい、若い人たちはそれに従わなければならないという雰囲気がある、ということもあるのではないでしょうか。

世代交代をするという事は若い人たちが中心となって決めていかなければいけないという事ですが、若い人たちがまるで召使いのように扱われてしまうと、そもそも自治会に関心を持てなくなってしまう人もいるかもしれません。

「老害」を使った例文3

「お年寄りという理由若い人たちを馬鹿にしたような目で見る必要は無い、それは老害でしかないと思う」

お年寄りは偉い、生きてる年数が長い、年上、などとという理由で人間の価値は高くはなりません。

しかし、どうしてもお年寄りの方が若い人たちを馬鹿にする、若い人たちを下に見る、ということもあります。

一生懸命努力をしている若い人たちの中には面白くないと感じられることもあるでしょう。

そのようなお年寄りの態度が「老害」という言葉を生み出してしまったのかもしれません。

「老害」の類語や類義語・言い換え

「老害」の類語や類義語・言い換え

ここでは類義語を紹介します。

  • 「ヒステリック」
  • 「狸爺」

「ヒステリック」

ヒステリックというのはヒステリーを起こしている様子、以上に興奮している様子、という意味を指します。

怒りのあまり大声で喚く、感情をストレートに出している、という意味もあり、それでも実際はあまり強くない、という場合もあります。

自分が年配者だからということを理由に大きな声で若い人たちに自分の意見を押し付けようとする人の場合、若い人たちからヒステリックだと言われてしまうかもしれません。

「狸爺」

狸爺という表現は「たぬきじじい」と読み、年老いてずる賢い男性のことを罵った表現になります。

狸親父「たぬきおやじ」と言われることもあります。

「老害」の電車での行動の例

「老害」の電車での行動の例

ここでは「老害」と言われる老人の行動の例をいくつか紹介します。

  • 「電車の割り込み」
  • 優先座席にいる「妊婦さんを立たせる」
  • 「大声で電話などマナー違反」

「電車の割り込み」

日本の満員電車は世界的にも有名ですが、例えば電車に乗るために並んでいる列に割り込んできたり、席が空いた時にそこに割り込んだりする場合、「老害」だと言われることがあります。

お年寄りだからと言って横入りをしても良いという事はありませんし、お年寄りだからと言って人々を押しのけ、席に座った良いというわけではありません。

優先座席にいる「妊婦さんを立たせる」

妊娠は病気ではないという人たちがいますが、病気では無いからこそ、どれだけ体が辛くても薬で解決できないものが妊娠です。

妊娠中はお腹も張りますし、お腹が大きくなればバランスが取りにくくなるため、立ちっぱなしは非常に危険です。

そして優先席は妊婦さんも座った良いのですが、そこに座っている妊婦さんに対して「妊婦は優先席に座るな」などと言い、妊婦さんを起たせるような老人はまさに「老害」だと言えるでしょう。

「大声で電話などマナー違反」

電車の中での通話は禁止されていますが、電話しても良い場所であったとしても大きな声で電話をしている、禁煙場所でタバコを吸っている、などというマナー違反も許されません。

歳をとっているからマナーを違反して良いということにはなりません。

「自分を誰だと思っているんだ」など、自分の社会的な肩書を盾にマナー違反をする人は、まさに「老害」だといえます。

「老害」の言い換えや関連語

「老害」の言い換えや関連語

ここでは「老害」という表現の言い換えを紹介します。

  • 「モンスター老人」
  • 「暴走老人」

「モンスター老人」

モンスターペアレンツという言葉がありますが、モンスター老人という言葉も存在します。

自分が年寄りであるということを盾にしてむちゃぶりをいう人に対し、モンスター老人という言葉を使います。

「暴走老人」

暴走老人という言葉は、2007年に藤原智美が出版したノンフィクション書籍のタイトルです。

老人のコミュニケーション不全を問題とし、その原因について解き明かしています。

キレやすい、奇妙な行動に突っ走る、という高齢者を新老人と定義しています。

icon まとめ

本来は世代交代ができないような社会の構図を「老害」と呼んでいましたが、年寄りだからという理由でむちゃぶりをするような人、そのような状態も「老害」だと言われるようになっています。

自分が高齢者ならば、その高齢者であることを盾にして若い人たちを虐げていないかどうか、自分たちの言動を見直す必要があります。