「オソマ」とは?意味や流行った理由!アイヌ語
この「オソマ」は、かつて日本で「アイヌ語」として使われていた言葉の1つです。
目次
- 「オソマ」とは?
- 「オソマ」はお味噌?
- 「オソマおいしい」とは?
- アイヌの伝統食「オハウ」とは?
「オソマ」とは?
オソマとは、アイヌ語で動物が排出する固形物を指す言葉で、言ってしまえば「糞」のことです。
人間のそれにはあまり使うことはなく、犬や猫、馬や牛などのペットや家畜の糞という意味で使います。
小さな鳥類のそれに対しても使えますが、比較的大きさがある場合に使う表現だと考えておいてください(使えないことはありません)。
このアイヌ語は、かつて現在の北海道や樺太、千島列島に居住していた、日本人の祖先となるアイヌ民族が使用していた言語ですが、今ではほとんど使われることはないでしょう。
- 「オソマ」が出てくる漫画・ゴールデンカムイとは?
「オソマ」が出てくる漫画・ゴールデンカムイとは?
「ゴールデンカムイ」は、週刊ヤングジャンプで2019年3月現在連載中の歴史冒険漫画です。
明治時代末期の北海道や樺太で沸いた「ゴールドラッシュ」がテーマのストーリーで、そのような背景から、「オソマ」を始めとしたアイヌ語が普通に作中で頻繁に使われています。
アイヌ語については、アイヌ語の研究者で千葉大学教授の中川裕氏が監修しており、漫画やアニメ(化もされました)であっても、アイヌ語に関しては本格的な作品となっているのが特徴です。
「オソマ」はお味噌?
上記の「ゴールデンカムイ」の中で、アイヌ人の少女が味噌のことを「オソマ」と表現するシーンがあります。
これは、少々汚い話ですが、その少女は、見た目が動物の糞に似ている為、味噌のことをそう呼んで嫌っていました。
よって、「オソマ」は決して味噌のことではありません。
「オソマおいしい」とは?
これも、「ゴールデンカムイ」の中に登場するセリフで、先の少女のアシリパが、あのような理由から嫌っだった味噌汁を始めて飲んだ時の感想です。
それまでは動物の糞のようだと思っていた味噌が、実がおいしいものだったのだとここで初めて気付きました。
アイヌの伝統食「オハウ」とは?
味噌汁に「具」がたくさん入っていると「具だくさん」と表現しますが、「この具だくさんな味噌汁」を表現するアイヌ語が「オハウ」です。
その具は、当時は狩りによって得た動物の肉が中心でした。
現在でも、アイヌの伝統食として、北海道で獲れた鹿や熊の肉が入った味噌汁をこのように呼んでいます。
その北海道では、冬季にこれをメニューとして提供している食堂なども多く見られます。
オソマは、人気漫画の「ゴールデンカムイ」の影響で一般にも知れ渡った言葉だと考えていいでしょう。
決して味噌のことではないので注意しましょう。