「小者」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!
この「小者」は、よく見聞きすると思いますが、いい意味で使われることはない言葉です。
目次
- 「小者」の意味とは?
- 「小者」の読み方
- 「小者」を使った言葉を解釈
- 「小者」使った例文と意味を解釈
- 「小者」の類語や言い換え
- 「小者」の英語・例文など解釈
「小者」の意味とは?
小者とは、昔の武家屋敷で身分の低い人間のことを表す言葉でしたが、現在では「スケールの小さい人間」という意味で使われる言葉となっています。
「小物」と表記することもありますが、こちらの場合は細々とした物を表現する言葉として使われることがほとんどなので、人間に対して使う意味でも「小者」とするのが一般的です。
「小者」の読み方
「小者」は、「こもの」と読む言葉です。
読み方に特に注意点はありませんが、先の「小物」と読みが一緒なので、口語で単に「こもの」とだけ聞いた時にはその区別がつきません。
「あいつはこもの(小者)だな」、「こもの(小物)集めが趣味だ」のように、前後の文体からどちらなのか判断してください。
「小者」を使った言葉を解釈
小者を使った言葉の意味の解釈です。
これらはよく見聞きする表現なので、覚えておいて損はないでしょう。
- 「小者扱い」【こものあつかい】
- 「小者臭」【こものしゅう】
「小者扱い」【こものあつかい】
相手を大したことがない人間だと判断し、本来のその人間の立場より低い扱いにすること、またはその逆に、自分がそのような扱いにされる時に使われる言葉です。
「あいつはいつも俺を小者扱いする」といった形で見聞きすることが多く、その人間に対して不当な扱いだと言っています。
「小者臭」【こものしゅう】
いかにも「小者」ではないかと思われる人に対して、この言葉を使って「小者臭がする」と表現することがあります。
応用として、「小者臭さを感じる」などという形で使っても意味は一緒です。
本当に「小者」なのかは別として、見た目や普段の言動からそのように判断する時に使う表現です。
主に意味の通り、いかにもスケールが小さいと感じた人に使うことが多いです。
「小者」使った例文と意味を解釈
小者を使った例文と、その意味の解釈です。
この言葉を使われること自体、不名誉なことに違いありませんが、使った人がそう思っているだけなので、自分に使われたとしても、それほど気にしないのが一番です。
- 「小者」使った例文1
- 「小者」使った例文2
「小者」使った例文1
「彼があそこまで小者だとは思わなかった」
その彼が、そこまでかと思わせるほどスケールの小ささを露呈してしまったのでしょう。
この「スケール」という言葉は色々な解釈ができますが、物の見方や、同じ場面における言動だと考えると分かりやすいと思います。
普通に考えて、まだ大丈夫だというシチュエーションなのに、すぐに心配するような人が「スケールが小さい」と表現されてしまいます。
そのような人は、すぐに悪いことばかりを考える(その方向に考えが向いてしまう)という特徴があるとも言われています。
「小者」使った例文2
「アイデアを募集したが、小者だらけでお話にならない」
スケールの小さいアイデアしか出てこなかったので、それを出した人たちに対して使っているという例になります。
「小者」と呼ばれてしまう人は、前衛的や挑戦的だったり、誰も思い付かないような突飛なアイデアを出すことはまずないと言っていいでしょう。
だからこそ、「小者」などと呼ばれてしまうことになります。
「小者」の類語や言い換え
小者と似た意味の言葉や、言い換えに使える表現です。
「小者」と同様に、どれもいい意味で使う言葉ではないので、使う際には注意してください。
- 「器が小さい」【うつわがちいさい】
- 「小心者」【しょうしんもの】
- 「小市民」【しょうしみん】
「器が小さい」【うつわがちいさい】
この「器」とは「度量」のことで、「スケール」も基本的にそれに比例すると考えて構いません。
全く同じ意味ではありませんが、「小さい人間」という意味では似た使い方ができる言葉です。
「小心者」【しょうしんもの】
「小者」の間に「心」と入った言葉で、「気が小さい人間」という意味ですが、そのような人は大抵が「小者」と呼ばれることになるでしょう。
それは、大きなことができない為、スケールが小さいと思われてしまうからです。
「小市民」【しょうしみん】
「ただの一般市民」という意味で使う言葉です。
そこまで「小者」と似た意味ではありませんが、「小者」と呼ばれてしまう人の考え方を、「小市民的な発想」と表現することがある為、類語の1つだと考えておいていいでしょう。
「この小市民の小者が」といったように重ねて使うと、それだけ相手を侮蔑する表現になります。
「小者」の英語・例文など解釈
小者を英語で表現するなら、"small caliber"とするのが適しています。
“caliber”(キャリバー)を人間に対して使うと、「(日本語の)スケール」や「度量」のことが表現できます。
これが「小さい」と表現することで、日本語の「小者」とよく似た意味になります。
“After all, that man is a person of small caliber.”と使うと、「所詮、あいつは小者だ」と表せます。
小者は、いい意味で使うことがない言葉なので、意味や使い方を覚えても、使わないに限る言葉です。
実際にも、どうしてもそのような意味で人を表現したい時(それほどのことがあった場合)にのみ、使うようにしてください。