「所業」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!
この「所業」は、それほど見聞きする言葉ではありませんが、きちんと意味を覚えておくと、特に文章で見掛けた際に役に立つでしょう。
目次
- 「所業」の意味とは?
- 「所業」の読み方
- 「所業」の使い方
- 「所業」を使った言葉と意味を解釈
- 「所業」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「所業」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- 「所業」の英語(解釈)など
- 「所業」と「仕業」の違い
「所業」の意味とは?
所業とは、「行い」のことです。
こう書いてしまうと簡単ですが、ほとんどの場合で「悪い」行いに対して使う言葉です。
よって、この「所業」と見聞きしただけで、何らかの「悪い行動」があったとのだと考えて構いません。
「とんでもない所業」などという形で使われることが多いですが、この場合はとんでもなくすごい(いい意味での)行いのことではなく、とんでもなく悪いことだと解釈してください。
「所業」の読み方
「所業」は、「しょぎょう」と読む言葉です。
どちらの漢字も普通の音読みなので、特に問題なく読めるでしょう。
尚、漢字表記で「所行」としても、読み方、意味共に一緒ですが、こちらの表現は現在ではあまり使っていません。
ですが、間違いではないので、こちらを好んで使う人も居ないことはありません。
「所業」の使い方
所業は、意味の通り、悪い行いに対してそうだと表す為に使う言葉です。
「所業」と言うだけで、それなりに悪いことをした、そんなことがあったという表現できるので、便利と言えば便利な言葉です。
しかし、多少悪いという程度の行いに対して使うことは少なく、刑罰を受けるレベルの悪いことや、大勢の人に迷惑が掛かるような行動に対して使ってください。
いくら悪いことだと言っても、子供がテーブルの上からコップを落としてしまったというくらいで使うことはありません。
「所業」を使った言葉と意味を解釈
所業を使った言葉の意味の解釈です。
このような形で見掛けることも多い言葉です。
- 「悪魔の所業」
- 「所業をなす」
「悪魔の所業」
「とんでもなく悪い行い」だと言いたい時に使う表現です。
この形のまま、その意味で使うものだと覚えてしまって構いません。
例として、「5人も死者が出たあの通り魔事件は、正に悪魔の所業だ」といった使い方になります。
この例まではいかなくても、相当に悪いと感じた場合にのみ使ってください。
「所業をなす」
古い言い方になりますが、「悪いことをする」と置き換えられる表現です。
「泥棒まがいの所業をなす」は、「まるで泥棒のような悪いことを行う」という意味になります。
「調子に乗って、所業をなしたらしい」という形にすると、「調子に乗って、悪いことをしたらしい」と解釈できます。
この「なす」、「なした」などと使うことが多い言葉です。
「所業」を使った例文や短文など(意味を解釈)
所業を使った例文や短文です。
悪い意味で使う言葉なので、それを踏まえた上で用いてください。
- 「所業」を使った例文1
- 「所業」を使った例文2
- 「所業」を使った例文3
「所業」を使った例文1
「あいつは一体どんな所業を行って捕まったんだ?」
どんな悪いことをした所為で捕まったのかと疑問に思っています。
捕まるようなことをしたのなら、この「所業」と普通に使うことができます。
ですが、前述したように、古い表現になるので、若い人がすすんで使う言葉でもありません。
「所業」を使った例文2
「どれだけ所業を重ねれば気が済むんだ」
どれだけ悪いことばかり行えば気が済むのかと言っています。
「所業」と使うだけで、それなりの悪い行動だということが分かるので、普段からそのような悪いことばかりしているということまで分かります。
「所業」を使った例文3
「貧しい国では、これくらいの所業は毎日のように起こっている」
観光客からの盗難や、場合によっては恐喝のような行為が日常のように起こっている国も少なくありません。
平和な日本の治安を当たり前だと思って海外にいくと、ギャップに驚くことになることも少なくないのが現実です。
この例ではそこまで悪い意味では使っていませんが、それでも犯罪になるような悪いことが盛んに行われていると言っているのが分かります。
「所業」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
所業と似た意味の言葉や、言い換えに使用できる言葉です。
どれも「悪いこと」を表現する言葉です。
- 「悪事」【あくじ】
- 「悪行」【あくぎょう・あっこう】
- 「愚行」【ぐこう】
「悪事」【あくじ】
そのまま「悪いこと」という意味で使います。
多くの「所業」は、この「悪事」と言い換えることができますが、所業は「悪事」より、もっと「悪い」ことだと表現できる言葉です。
「とんでもない悪事」に対して使う言葉が「所業」だと考えてください。
「悪行」【あくぎょう・あっこう】
どちらで読んでも構いません。
こちらも上の「悪事」と同様に、「悪い行い」そのものです。
また、「所業」の方が上の表現だという点もよく似ています。
この2つの言葉は「悪」という漢字がそのまま入っているので、「所業」より意味が分かりやすいのが特徴です。
「愚行」【ぐこう】
「悪い」ことには違いありませんが、それが「愚か」なことだというニュアンスが強い言葉です。
「それは愚行だ」と使うと、「それは愚かで悪いことだ」と解釈できます。
それほど強く「悪い」という意味のある訳ではありませんが、その「所業」がそこまで悪いことではなく、「愚か」だと感じた際にはこの言葉でもそれを表すことができます。
「所業」の英語(解釈)など
所業を英語で表現すると、“misdeed”となります。
直訳すると、「悪い行動」となり、「所業」の意味になることから、こう表現してください。
“I'm suffering from his bad misdeeds.”とすると、「彼の所業には困っている」という意味になります。
“misdeeds”と複数形にして使っており、その「所業」が1つだけではないことも分かります。
「所業」と「仕業」の違い
「仕業」(しわざ)は、「したこと」という意味になる言葉です。
「これは誰の仕業だ?」と言えば、「これは誰がしたことだ?」となります。
そして、いい意味ではまず使わない言葉です。
よって、悪いことがあった時に、それが誰の所為なのかと問い質すような時に使う言葉になります。
「悪いこと」に対して使うという意味では「所業」と一緒ですが、主にその責任がどこにあるかという意味で使う言葉なのが「所業」との違いです。
所業は、まず悪いことに対して使われる言葉だということを覚えておきましょう。
単なる「行い」だと紹介している場合もありますが、この言葉がいい意味で使われることは実際にはないと言っていいでしょう。
言葉にはこのように、本来は広い範囲の意味があるものの、現実は特定の意味でしか使わない(使われない)ことも多いのです。