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「嚆矢」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!

「嚆矢」とは、「物事のはじまり・最初」のことです。

「嚆矢」「意味・読み方・語源や由来・使い方・例文と解釈・類語(シソーラス)や言い換え・英語と解釈・嚆矢と鏑矢の違い」などについて、詳しく説明していきます。

嚆矢

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「嚆矢」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!>


目次

  • 「嚆矢」の意味とは?
  • 「嚆矢」の読み方
  • 「嚆矢」の語源や由来
  • 「嚆矢」を使った言葉や意味を解釈
  • 「嚆矢」を使った例文や短文など(意味を解釈)
  • 「嚆矢」の類語や言い換え(シソーラス)
  • 「嚆矢」の英語(解釈)など
  • 「嚆矢」と「鏑矢(かぶらや)」の違い


「嚆矢」の意味とは?

「嚆矢」の意味とは?

「嚆矢」の意味は、「物事のはじまり・最初・起源」になります。

鏑矢(かぶらや)に由来する「嚆矢」という言葉は、「最初・起源・初め」とほぼ同じ意味で使われることが多くなっています。

例えば、「これが近代物理学の嚆矢となった論文です」といった例文では、「これが近代物理学の起源・原点になった論文です」ということを意味していることになります。

「何らかの事象・物事の起源(原点・最初)」を印象深く指し示す時などに、「嚆矢」の言葉が用いられます。

「嚆矢」「鏑矢」自体を意味することもあります。

「嚆矢」「嚆」の漢字には「叫んで呼ぶこと」の意味があり、「鏑矢」とは「弓で射ると大きな音が鳴る矢・鳴箭(めいせん)」のことを意味しています。



「嚆矢」の読み方

「嚆矢」の読み方

「嚆矢」の読み方は、「こうし」になります。

「嚆矢」の語源や由来

「嚆矢」の語源や由来

「嚆矢」の由来は、古代中国の老荘思想・道教の古典である「荘子(そうし・そうじ)」の在宥(ざいゆう)という篇にあります。

「荘子」では古代中国の合戦の最初に、敵陣に向かって鏑矢(かぶらや)を射かける慣習があったことに触れられていますが、「嚆矢」というのはこの「鏑矢」が語源になっているのです。

古代中国では、戦(いくさ)の初めに大きな音が鳴る鏑矢を敵陣に向けて射かけるという慣習があったことから、「嚆矢」という言葉は「物事のはじまり・最初・起源」を意味することになったのです。



「嚆矢」を使った言葉や意味を解釈

「嚆矢」を使った言葉や意味を解釈

「嚆矢」を使った言葉を紹介して、その意味を解釈していきます。

  • 「嚆矢濫觴」

「嚆矢濫觴」

「嚆矢濫觴(こうしらんしょう)」という四字熟語の意味は、嚆矢とほぼ同じで「物事のはじまり・発端・起源」になります。

「嚆矢濫觴」という言葉は、「嚆矢(こうし)」が鏑矢(かぶらや)に由来する「最初・はじまり」の意味を持っています。

更に、「濫觴(らんしょう)」「大きな川もそのはじまりは觴(さかずき)に溢れる程度のわずかな流れ」という文章を起源にして、「最初・起源」の意味を持っているのです。

それらの成り立ちから、「嚆矢濫觴」の四字熟語は「最初・物事のはじまり・起源・原点」の意味が強調された言葉となっています。

「嚆矢」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「嚆矢」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「嚆矢」を使った例文や短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。

  • 「嚆矢」を使った例文1
  • 「嚆矢」を使った例文2

「嚆矢」を使った例文1

「明治維新の成功に基づく各種の法令・公共事業が、日本近代化の嚆矢になりました」

この「嚆矢」を使った例文は、「明治維新の成功に基づく各種の法令施行と公共事業が、日本近代化のはじまり(原点)になった」ということを意味しています。

「嚆矢」を使った例文2

「アップル社が開発したiPhoneは、現代社会にスマートフォンを普及させた嚆矢とされています」

この「嚆矢」を使った例文は、「アップル社が開発したiPhoneは、現代社会にスマートフォンを普及させた最初(起源)とされている」ということを意味しています。

この例文の「嚆矢」は、「スマートフォン普及のきっかけになった最初・原点(起源)」のことを示唆しているのです。

「嚆矢」の類語や言い換え(シソーラス)

「嚆矢」の類語や言い換え(シソーラス)

「嚆矢」の類語(シソーラス)や言い換えについて、分かりやすく解説していきます。

  • 「はじまり・発端・皮切り」
  • 「最初・当初・原点」
  • 「起源・第一歩」

「はじまり・発端・皮切り」

「嚆矢」の類語(シソーラス)・言い換えとして、「はじまり・発端(ほったん)・皮切り(かわぎり)」があります。

「はじまり」というのは、「物事・行為が始まること」を意味しています。

「発端」の言葉もまた、「物事のはじまり・起こり」を意味します。

「皮切り」という言葉の意味は、「物事がそこから始まること」です。

物事のはじまりや最初を意味する「嚆矢」のシソーラスとして、「はじまり・発端・皮切り」を指摘できます。

「最初・当初・原点」

「嚆矢」の類語(シソーラス)・言い換えとして、「最初・当初(とうしょ)・原点」があります。

「最初」というのは「一番初めであること」「当初」というのも「その物事の初め・最初」を意味しています。

「原点」の意味は、「物事の一番初めの地点・最初の場所や時点」になります。

物事のはじまりや原点を意味する「嚆矢」の言葉は、「最初・当初・原点」という言葉に言い換えることができるのです。

「起源・第一歩」

「嚆矢」の類語(シソーラス)・言い換えとして、「起源・第一歩」があります。

「起源」の言葉の意味は、「その物事がはじまった大元・源」になります。

「第一歩」というのは、「物事を始める時の一番最初の段階」を意味しています。

物事の最初や起源を意味する「嚆矢」の類語(シソーラス)として、「起源・第一歩」を上げることができるのです。

「嚆矢」の英語(解釈)など

「嚆矢」の英語(解釈)など

「嚆矢」を意味する英語には、“the beginning(はじまり)”“pioneer(先駆者・最初の開拓者)” “the first person(最初の人)”“the start(開始・スタート)”“the opening(はじまり・幕開け)”“origin(起源)”などがあります。

  • “She was the first person of women politician.”
  • “What is the origin of modern rebar architecture?”

“She was the first person of women politician.”

この「嚆矢」を使った英語の例文は、「彼女は女性政治家の嚆矢でした」という意味になります。

「初めて女性政治家になった人物」という意味の「嚆矢」は、“the first person of〜”という慣用的な英語のイディオムで表現することができるのです。

この例文は、“She was the pioneer of women politician.”と言い換えても、同じ意味になります。

“What is the origin of modern rebar architecture?”

この「嚆矢」を使った英語の例文は、「現代の鉄筋建築の嚆矢はどこにあるのでしょうか?」という意味になります。

「現代の鉄筋建築の最初・起源」という意味の「嚆矢」は、“the origin of〜”“the start of〜”の英文で表現することができます。

「嚆矢」と「鏑矢(かぶらや)」の違い

「嚆矢」と「鏑矢(かぶらや)」の違い

現在でも流鏑馬(やぶさめ)などで使われる「鏑矢」というのは、「先に鏑(かぶら)をつけた矢で、空中を飛ぶ時に鏑の孔(あな)に風が入って音を発する野矢の一種」を意味しています。

「鏑」とは、鏑矢の先と鏃(やじり)との間に付けて、弓で射た時に音が鳴る仕掛けを施した卵形の装置です。

「嚆矢」「鏑矢」を語源にしているので同じ意味なのですが、「嚆矢」には鏑矢の意味が転じて生まれた「物事のはじまり・最初・起源」という意味もあります。

「鏑矢」には「物事のはじまり」といった鏑矢以外の意味合いはないという違いがあるのです。

「これがこの武術の嚆矢です」という文章を、「これがこの武術の鏑矢です」と言い換えることはできないのです。

icon まとめ

「嚆矢」という言葉について徹底的に解説しましたが、嚆矢には「物事のはじまり・最初・起源」などの意味があります。

「嚆矢」の類語(シソーラス)・言い換えとしては、「はじまり・発端・皮切り」「最初・当初・原点」「起源・第一歩」などがあります。

「嚆矢」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。