「頽れる」とは?意味と使い方!例文!類語や英語を紹介!「頽れる」と「崩れ落ちる」の違い
「頽れる」という言葉を見たり、聞いたことがある人はどのくらいいらっしゃるでしょうか?
この言葉を実際に使える人はそんなに多くはないのではないかと思いますので、今回はこの「頽れる」について説明をしていきたいと思います。
この言葉にどのような意味があり、活用できるシーンなどを見ていくことで理解を深めてもらえればと思います。
目次
- 「頽れる」の意味とは?
- 「頽れる」の読み方
- 「頽れる」の言葉の使い方
- 「頽」を使った言葉と意味を解釈
- 「頽れる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「頽れる」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- 「頽れる」の英語(解釈)・例文など
- 「頽れる」と「崩れ落ちる」の違い
「頽れる」の意味とは?
「頽れる」という言葉は「気力が抜けてその場に崩れるようにして倒れること」、あるいは、「気落ちして、どっしりとその場に座り込むようなさま」という意味があります。
簡単に言うと、「あまりのショックで気落ちする」ということに理解することができます。
また、この意味から転じて、「勢いのあったことが急にペースダウンして強さがなくなる」や「体力や思考力が衰え弱る」という解釈もできます。
「頽れる」の読み方
「頽れる」は「くずおれる」という読み方になりますが、この言葉を使う機会が非常に少ないので、ここでしっかりとチェックしておいてください。
「頽れる」の言葉の使い方
「頽れる」という言葉が使われる場面は、体力を使い果たしてバッタリと倒れてしまうような場合や、精神的に疲れ切って身体を動かすことができないような時に使われることになります。
「頽」を使った言葉と意味を解釈
「頽れる」という言葉を使える人は、若い世代の人々にはあまり多くはないかもしれませんが、「頽」という文字を含む言葉が意外とあるのものです。
ここでは、この文字を含んだ言葉をいくつか挙げてみることにしました。
- 「頽勢」の意味
- 「頽廃」の意味
「頽勢」の意味
「たいせい」という読み方をする「頽勢」がありますが、「衰えてゆく形勢」という意味を持っている言葉です。
「今の頽勢を取り返そうと、態勢を整えている」というような活用表現になります。
この例文は、「崩れている形成を再び復活させようと形成を整える」というような意味のことを言っています。
「頽廃」の意味
「頽」を含む言葉に「頽廃」もありますが、「道徳や健全な気風が崩れること」、あるいは「その結果の病的な雰囲気」という意味があります。
「頽れる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここで「頽れる」を使った例文を見ていくことにしますので、具体的な活用シーンをイメージしてみてください。
- 「頽れる」を使った例文1
- 「頽れる」を使った例文2
「頽れる」を使った例文1
「必死に勉強を頑張っていた弟が、第一志望の大学に合格したことを知って、嬉しくてその場に頽れたのです」
「頽れる」という言葉を身近な場面で聞く機会は非常に少ないのですが、この例文のような形で使われることができます。
受験は非常に長丁場の戦いで、1年間ずっと勉強を続けていく必要がありますが、この時期は精神的にも体力的にも大きな負担がかかります。
しかし、この時に試験に合格したなら、このようにどっと倒れるかもしれません。
「頽れる」を使った例文2
「駅伝で10人抜きした僕は、次のランナーにタスキを渡すと、いきなり力が抜けてしまい、その場に頽れたのです」
毎年、正月には箱根駅伝が行われますが、このようなシーンで多くの人に感動を与えてくれますね。
力を出し切って目的を達した後は、まるで糸がきれたような状態で、バッタリとその場に倒れる経験を持った人もいるでしょうが、そのような時に「頽れる」が使えます。
「頽れる」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
「頽れる」という言葉の近い意味を持っている類語には、どのようなものがあるでしょうか?
「崩壊する」
「頽れる」の類義語の1つに「崩壊する」という言葉がありますが、「崩れて(くずれて)しまうこと」、「壊れて(こわれて)しまうこと」という意味があり、身近な会話の中やビジネスシーンで使うことができる言葉です。
「昨晩の大きな地震のせいで、隣のビルの壁が崩壊してしまった」というような場面で使われます。
「壊れる」
「壊れる」も「頽れる」の類語として扱うことができますが、「損なわれて、そのものの働きをしなくなる」、「形のある物が砕けて崩れる」という意味を持っています。
「必死になってトランプでピラミッドを作っていたが、壊れて完成させることができない」というような活用ができますが、「壊れる」という言葉も「頽れる」と比べても身近な言葉かもしれません。
「なだれる」
「なだれる」という言葉もありますが、「大量の雪や土砂が斜面を崩れ落ちる」といった意味を持っています。
「なだれる」は雪などの崩壊を指してしますが、「学生時代から好きだった彼が結婚したと聞いて、A子は大きなショックで膝からなだれた」というように人の動きに対しても使うことができます。
「頽れる」の英語(解釈)・例文など
「頽れる」という言葉を英語で表現すると、どのような言葉で訳すことができるでしょうか?
- “break down”
- “collapse”
“break down”
“break down”という言葉が「頽れる」の英語の対訳として挙げることができます。
“break down”は「壊す」という意味ですが、「ブレイクダウン」というカタカナ語でも使われる身近な言葉ですね。
“collapse”
“collapse”も「頽れる」の英訳として挙げることができ、「崩壊」という意味があります。
「頽れる」と「崩れ落ちる」の違い
「頽れる」に近いニュアンス」を持つ言葉に「崩れ落ちる」という慣用句がありますが、2つの言葉の意味は非常に似ているものの、多少の意味の違いがあります。
「頽れる」は「崩れるように倒れる」あるいは、「倒れるようにその場に座り込む」、「衰える」ということを指していますが、「崩れ落ちる」は「崩れて落ちる」、「崩壊する」という意味となります。
「頽れる」には「倒れる」という意味合いが含まれていますが、「崩れ落ちる」は「落ちる」という部分がありますので、この店が相違点と言えるでしょう。
「頽れる」という言葉を耳にする機会は非常に少ないと思いますが、類語や活用シーンを見ると、この言葉が使える場面は、かなりあることが分かります。
このような言葉が日本語には、いくつもありますが、この「頽れる」などの言葉を学ぶことで、会話のボキャブラリーを増やすことができるでしょう。
1つずつでもこのような言葉をコツコツと学んでいくことで、日本語に親しんで欲しいと思います。