「違和感を感じる」の意味とは・文法的に誤用?英語・【使い方や例文】
「違和感を感じる」という表現は、日常で使われるだけでなく、色々な世界(業界)で用いられています。
目次
- 「違和感を感じる」の意味とは?
- 「違和感を感じる」の読み方
- 「違和感を感じる」の英語(解釈)
- 「違和感を感じる」は誤用ではない
- 「違和感を感じる」の言葉の使い方
- 「違和感を感じる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「違和感を感じる」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「違和感を感じる」と「違和感を覚える」の違い
「違和感を感じる」の意味とは?
「違和感を感じる」とは、「普段とは違うという感覚」や、「周りとは合わないという感覚」、または「自分としてしっくりこないという感覚」を感じる時に使う言葉です。
例えば、「肩に違和感を感じる」と言えば、「肩にいつもとは違う感覚がある」という意味になり、「その花瓶はこの部屋には違和感を感じる」と言えば、「この部屋にその花瓶は(雰囲気的に)似合っていない」といった解釈になります。
「違和感を感じる」の読み方
「違和感を感じる」は、「いわかんをかんじる」と読んでください。
読み方自体に問題はないと思いますが、表記する際に「違和感」を「異和感」としないように注意しましょう。
この「異和感」としても、使っている漢字の意味から合っているような気がしてしまいますが、完全な誤用表現となります。
パソコンやスマホの漢字変換でも、この「異和感」とは変換されません。
「違和感を感じる」の英語(解釈)
違和感を感じると英語で表記すると、“feel strange”となります。
“strange”は「不思議な」、「奇妙な」という意味の言葉で、それを“feel”(感じる)と使って、日本語の「違和感を感じる」と表現できています。
この“feel strange”は、英語で普通で使われている表現で、2つの言葉の意味を組み合わせて無理矢理作ったという訳ではありません。
「違和感を感じる」は誤用ではない
日本語には「重語」(じゅうご、じゅうげん)というものがあります。
例として、「馬から落馬する」といったような形で、必要のない言葉が付いてしまっている表現のことです。
この場合、「落馬」は「馬から落ちること」なので、先の「馬は」必要ありません。
「違和感を感じる」も、「違和感」に「感」が付いているので、それを「感」じるとするのはこの重言ではないかと言われることがありますが、そうではなく、日本語としてきちんとした表現です。
「違和感」には、先に挙げたような各「感覚」という意味しかないので、それを「感じる」と使うのはごく普通のことであって、馬から落馬のような表現にはなりません。
「違和感を感じる」の言葉の使い方
違和感を感じるは、要は、「何かが違う」と感じた時に使う表現です。
ただし、それはあくまでこの言葉を使った人の感覚によるものであって、人から見れば何ということもないという場合も(本人の自覚症状の場合は除きます)少なくありません。
このような、この言葉を使った人の感覚に左右されることも多い言葉だということも、必ず覚えておきましょう。
「違和感を感じる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
違和感を感じるを使った例文や短文です。
この言葉を色々な意味で使っている例になります。
- 「違和感を感じる」を使った例文1
- 「違和感を感じる」を使った例文2
- 「違和感を感じる」を使った例文3
「違和感を感じる」を使った例文1
「昨日から右足に何となく違和感を感じる」
本人の自覚症状に対して使っている例で、このような「違和感」は他人からは一切分かりません。
いつもとはちょっと違うといった時に、その症状を問わず使える表現なので、覚えておいて損はありません。
「違和感を感じる」を使った例文2
「このパーティに私服で出席とは、どう考えても違和感を感じる」
「違和感」は、このように使うことも多い言葉です。
「周りとの釣り合いがとれていない」という意味で使っており、「何かが違う気がする」、「ちょっと違うのではないか」という場合に使うにはちょうどいい言葉となっています。
「違和感を感じる」を使った例文3
「今日の彼女の態度には、違和感を感じるを得なかった」
何か隠し事などでもあったのか、いつもとは態度が違っていたと言っています。
「違和感」の使い方として、こういったことにも用いることができる点から、色々な対象に使える表現だということが分かります。
「違和感を感じる」の類語や類義表現(シソーラス)
「違和感を感じる」と似た意味で使える言葉や表現です。
言い換えに使える言葉を紹介していきます。
- 「釈然としない」【しゃくぜんとしない】
- 「引っ掛かりを感じる」【ひっかかりをかんじる】
- 「すっきりとしない」【すっきりとしない】
「釈然としない」【しゃくぜんとしない】
どうにも「しっくりこない」という意味で使う表現です。
多くの場合、疑問点が解決されない為にそのような状態だということを表現する為に用いられます。
使い方によって「違和感を感じる」ことと同様の意味になる場合が多く、「どうも体の調子が釈然としない」のような使い方をしても構いません。
その為、言い換え表現にできることもよくあります。
「引っ掛かりを感じる」【ひっかかりをかんじる】
上の「釈然としない」と同様に、何かの引っ掛かりがあると感じた時に使われます。
「あの人の言い方には引っ掛かりを感じる」と使った時には、何か含みのある(素直には受け取れない、引っ掛かる点のある)言い方だという解釈になります。
多くの「違和感」に対して「感じる」と表現するのと同様に、それに「引っ掛かりを感じる」と使うことができる為、幅広く使える表現となっています。
言い換えになることも多く、「違和感を感じる」と意味、使い方共によく似ていると考えていいでしょう。
「すっきりとしない」【すっきりとしない】
言葉のまま、何かすっきりしないと思う時に使う言葉で、こちらも色々な対象に使える表現です。
「違和感を感じる」こと自体、先に「引っ掛かり」があったり、「すっきりしない」ことがあるという場合に使う為、これらは似た表現同士だと言うことができます。
「違和感を感じる」と「違和感を覚える」の違い
「違和感」は、「感じる」だけでなく、この「覚える」と使っても同じ意味を表現できます。
また、単にそれが「ある」としても構いません。
それらの他に、「違和感を持った」としてもほとんど意味は変わりません。
また、「違和感を訴える」とすると、「違和感があると(人に)公言する」ことになります。
「違和感を感じる」は、色々なことに対し、「少し違う気がする」、「何かがおかしい」と思った時に使えるとても便利な表現です。
対象をほとんど選ばない言葉なので、「この顔ぶれには違和感を感じる」(その中に相応しくない人が入っている)などという使い方まですることができます。