「助言」の意味とは?「助言」と「指導」の違い・類語・英語・対義語
会社で仕事をしていると「助言」という言葉をよく耳にします。
どの様な意味なのか、「アドバイス」との違いについてなども紹介します。
目次
- 「助言」の意味とは?
- 「助言」の読み方?
- 「助言」の英語(解釈)
- 「助言」と「指導」の違い
- 「助言」の言葉の使い方
- 「助言」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「助言」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「助言」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「助言」と「アドバイス」の違い
「助言」の意味とは?
「助言」の意味と言葉の成り立ちについて紹介します。
- 「助言」の意味
- 「助言」の言葉の成り立ち
「助言」の意味
「助言」の意味は「こうすれば良い、ものごとが有利に進むなど相手の為になる意見を第三者が述べること」です。
相手よりも知識や経験が豊富な人が、側にいて見守っていたり相手が困っていると知った時に、解決策やヒントとなる言葉をかけて、相手を救ってあげる行為です。
一般論や精神論ではなく、その時に相手がどの様な状況にいるのかを察してうまくいく様な言葉をかけるのが基本です。
あくまで言葉によるもので、実際に手を出すものではありません。
「助言」の言葉の成り立ち
「助言」の「助」は「たすける・すくう」という意味があり「救助」などに使われます。
「言」は「はなす・のべる」など言葉に関する意味があります。
これらの2つの漢字が組み合わさり「相手に救いとなることを話す」という意味で使われる様になりました。
「助言」の読み方?
「助言」は「じょげん」と読みます。
文章によっては「じょごん」と読むこともあるのですが、一般的には「助言」が使われます。
「助言」の英語(解釈)
「助言」は英語でもよく使われる表現で、学校でも習う単語があります。
- “advice/advise”
- “give a tip”
“advice/advise”
“advice/advise”は日本語でも「アドバイス」として使われている表現です。
但し、英語の場合「advide:動詞・ advise:名詞」となりスペリングが違ってきますので注意しましょう。
“He advised me to be off the power then turn on again.”で「彼は一度電源を切ってから再度立ち上げる様に助言をした」となります。
“give a tip”
“tip”は海外でサービスを受けた時に渡す「チップ」として知られていますが、「有益なヒント」という意味もあります。
“He gave me a tip to make it better.”で「彼はもっとうまくできる様に助言してくれた」になります。
「助言」と「指導」の違い
「助言」は「相手にとってためになることを話して伝えること」です。
「助言」をする人は特に目上の人でなくても良く、友達や家族、場合によっては格下、年下の人からも助言されることがあります。
人に対して教える義務を持っている人ではありませんので、「助言」には必ずしも従う必要なないのです。
これに対して「指導」は上司や先輩など目上の人や、人に対して教える義務を持っている人や教育する立場の人が行い、基本的に従う必要があります。
「助言」はその時限りで終わることが多いのですが、「指導」は目標を達成する為に組織として行われることが多く、目標に沿って何度も繰り返されることがあります。
「助言」の言葉の使い方
「助言」の使い方には以下のポイントがあります。
- 言葉のみで動作は伴わない
- 「ご助言」として使う場合
言葉のみで動作は伴わない
最初の意味の章で紹介しましたが「助言」は「言葉により救うこと」で、直接手を出すものではありません。
中には「助言」をした上に手ほどきをしてくれたり根回しをしてくれたりすることもありますが、基本的に言葉で相手に気付かせるものです。
「ご助言」として使う場合
「助言」を敬語にする時に「ご助言」と使うことがあります。
確かに丁寧な言葉ですが、あくまで社内など身近な人に対して使うもので、社外向けではありません。
その理由は、先に紹介した通り「助言」は単なる参考程度で必ずしも従う必要はないからです。
社外の人に対して使うと折角の厚意なのに「参考程度」にしか思われていないのかと失礼に当たってしまうのです。
目上の人や社外の人に使うときには「ご指導」「ご教示」を使う様にしましょう。
「助言」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
「助言」を使った言葉を幾つか紹介します。
- 「助言を求める」【じょげんをもとめる】
- 「助言を仰ぐ」【じょげんをあおぐ】
- 「助言を受ける」【じょげんをうける】
「助言を求める」【じょげんをもとめる】
「ものごとが上手くいかない時に、知識があると思われる人に対して言葉でサポートして欲しいとお願いすること」の意味です。
相手は先輩や同僚など普段から親しくしている人が対象であり、比較的気軽に連絡が取れる人です。
「助言を仰ぐ」【じょげんをあおぐ】
こちらも同じように「言葉で助けを求めること」ですが、対象となる相手が違います。
「仰ぐ」の場合は目上の人が対象であり、「上向きにお願いする」という意味で使われているのです。
「助言を受ける」【じょげんをうける】
「自分から言葉による助けをしてもらう様に仕向けること」という意味です。
「受ける」には「自分からすすんであることをしてもらう」という意味があり、誰かから偶発的に「助言」をされるのではなく、自分からその様な状況を作ることを言います。
「助言」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「助言」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「助言」を使った例文1
- 「助言」を使った例文2
「助言」を使った例文1
「彼の助言のお蔭でトラブルを免れた」
自分では気付かなかったのですが、相手が傍で見ていて「これは危ない」と思ったので速やかに「こうした方がいいよ」と言ってくれました。
その言葉に従ったお蔭でトラブルにならずに済んだのです。
「助言」を使った例文2
「取引先から無理な要求をされたので上司の助言を仰いだ」
ビジネスでは相手先が関わることに対しては自分だけで判断はできません。
契約内容や取引の流れが変わる様な要求をされた時には上司に相談してどうしたら良いのか教えて貰う必要があるのです。
「助言」の類語や類義表現(シソーラス)
「助言」の類語について紹介します。
- 「指導」【しどう】
- 「忠告」【ちゅうこく】
「指導」【しどう】
「目的や方向性があり、それを達成できる様に教え導くこと」という意味です。
目上の人に対して「助言」を使う時にも使えます。
「忠告」【ちゅうこく】
「相手を思う心からあえて悪い点を指摘して直した方がいいとすすめること」という意味です。
相手にとっては「助言」よりも耳痛い言葉になることが多くなります。
「助言」と「アドバイス」の違い
「アドバイス」は日本語として定着していますが、正しい意味は「助言や忠告」です。
「助言」は「こうしたら良いと言ってあげること」ですが、「忠告」は上記で説明した通り「相手にとって耳痛い言葉」のことが多いのです。
「アドバイス」には相手を踏み留めさせる意味も含まれているのです。
「助言」は「相手にとってこうした方が良いと思うことを言葉で述べること」です。
拘束力はなく、従うか従わないかは本人次第となります。
目上の人に対して使う時には注意が必要ですが、日常会話では気軽に使える言葉です。