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「怠惰」の意味とは?「怠惰」と「怠慢」の違い・読み方・英語・類語【使い方や例文】

「怠惰」というのは良くない意味であることは分ります。

うっかり間違った使い方をしてトラブルの元にならない様に、正しい意味を理解しておきましょう。

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「怠惰」の意味とは?「怠惰」と「怠慢」の違い・読み方・英語・類語【使い方や例文】>


目次

  • 「怠惰」の意味とは?
  • 「怠惰」の読み方
  • 「怠惰」の英語(解釈)
  • 「怠惰」の対義語
  • 「怠惰」の言葉の使い方
  • 「怠惰」を使った言葉・慣用句や熟語・関連など(意味を解釈)
  • 「怠惰」を使った例文や短文など(意味を解釈)
  • 「怠惰」の類語や類義表現
  • 「怠惰」と「怠慢」の違い


「怠惰」の意味とは?

「怠惰」の意味とは?

「怠惰」の意味と語源について紹介します。

  • 「怠惰」の意味
  • 「怠惰」の漢字の成り立ち
  • 「惰性」の語源

「怠惰」の意味

「怠惰」の意味は「するべきことをせずになまけること」「気持ちがゆるみだらしないこと」です。

「だらだらとしている人」というイメージで良いのですが、その時に特にやることがなくてのんびりとしていることではありません。

やるべきことがあるのにのんびりとしている人のことを表すので、良い意味ではありません。

「怠惰」の漢字の成り立ち

「怠惰」の意味は漢字の成り立ちからも読み取れます。

「怠」「怠ける(なまける)・怠る(おこたる)・怠い(だるい)」という意味があります。

「惰」「だらけてしまりのない・習慣付いて直そうとしない」という意味があり「惰眠を貪る(だみんをむさぼる)」「惰性(だせい):これまでの習慣や勢い」という言葉に使われています。

つまり、どちらも「なまけてだらしのない様子」を表す言葉で、同じ様な意味を重ねることでより強調させている言葉なのです。

「惰性」の語源

「惰性」の語源はキリスト教から来ています。

キリスト教には「七つの大罪」が定義されていて、「暴食」「色欲」「強欲」「憤怒」「傲慢」「嫉妬」「怠惰」となっています。

そして「怠惰」の元々の意味は現在とは違い「だらだら怠けること」ではありませんでした。

キリスト教には「十戒」という掟がありその中の一つが「安息日には仕事をしてはいけない」ということです。

現在の安息日は日曜日とされていますが、この日に仕事をする人に対して「戒めを怠るもの=怠惰」とされたのです。

現在とは「怠惰」の考え方が矛盾している様に思えるのですが、それだけ安息日はキリスト教にとって重要なものなのです。



「怠惰」の読み方

「怠惰」の読み方

「怠惰」「たいだ」と読みます。

「惰」「じょう」と読み間違わない様にしましょう。

「怠惰」の英語(解釈)

「怠惰」の英語(解釈)

「怠惰」の英語には以下の表現があります。

  • 「怠惰」を使ったEnglishの例文
  • 「怠惰」を使ったEnglishの例文

「怠惰」を使ったEnglishの例文

“He is a lazy person.”

“lazy”=「怠け者の」という意味で、「彼は怠惰な人だ」となります。

「怠惰」を使ったEnglishの例文

“She looks dull in her way.”

“dull”=「のろま、だるい」という意味で、日本語とよく似ているので覚えやすい単語です。

意味は「彼女は何かと怠惰だね」となります。



「怠惰」の対義語

「怠惰」の対義語

「怠惰」の対義語は以下の通りです。

  • 「勤勉」【きんべん】
  • 「真面目」【まじめ】

「勤勉」【きんべん】

仕事や勉強を一生懸命することで、人の性格について使われます。

「真面目」【まじめ】

うそをつかずに誠実に対応するさまや、真剣な様子のことです。

「怠惰」の言葉の使い方

「怠惰」の言葉の使い方

「怠惰」は名詞で、動詞形は「怠惰だ」「怠惰である」になります。

人の性格や生活態度を表す時に「怠惰な○○」として使います。

例として「怠惰な人」「怠惰な生活」などがあります。

また、動詞を伴って「怠惰に〇〇する」と使われることもあります。

良い意味の言葉ではありませんが、たまに息抜きをする意味で「怠惰に過ごした」というのは悪い意味にはなりません。

但し、人に対して「怠惰だ」と言うとその人の性格を決めつけたり否定することになるので注意しましょう。

「怠惰」を使った言葉・慣用句や熟語・関連など(意味を解釈)

「怠惰」を使った言葉・慣用句や熟語・関連など(意味を解釈)

「怠惰」を使った言葉と意味を幾つか紹介します。

  • 「怠惰になる」【たいだになる】
  • 「怠惰に生きる」【たいだにいきる】

「怠惰になる」【たいだになる】

今迄真面目に過ごしてきた人が、何かのきっかけからだらしなくなったり怠ける様になることを言います。

周囲の人も変化に気付く様な状態です。

「怠惰に生きる」【たいだにいきる】

やるべきことをやらず、どうしたら楽に過ごせるかだけを考えてだらだらと生活を送ることを言います。

必要最低限の収入は確保する為に仕事はしていますが、向上心がない為にうだつが上がりません。

「怠惰」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「怠惰」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「怠惰」を使った例文と解釈を紹介します。

  • 「怠惰」を使った例文1
  • 「怠惰」を使った例文2

「怠惰」を使った例文1

「彼の怠惰な仕事ぶりには取引先からもクレームが来ている」

ビジネスで時間や約束を守らない人は信用を失います。

その人が取引先からクレームが来る程手を抜いた仕事をしている様子を表しています。

この人は近い将来ポジションを外されて、キャリアアップの機会を失うことが予想されます。

「怠惰」を使った例文2

「フリーターで怠惰な生活を続けていたら早起きが苦手になった」

定職に就かずにフリーターとして適当に仕事をしながら、ゲームやインターネットで夜更かしをして翌朝いつまでも寝ているなどしまりのない生活をしていました。

いざ正社員として就職が決まっても朝起きられずに苦労をしていることが伝わります。

「怠惰」の類語や類義表現

「怠惰」の類語や類義表現

「怠惰」の類語は以下の通りです。

  • 「無精」【ぶしょう】
  • 「横着」【おうちゃく】

「無精」【ぶしょう】

意味は「行動するのを面倒くさがること」「怠けようとすること」です。

「出無精」「無精ヒゲ」など、何か行動を起こす時に「面倒くさい」と思ってやらなかったり、嫌々する時に使われます。

「横着」【おうちゃく】

意味は「やるべきことをしないこと」「手を抜いて楽に済ませようとすること」です。

ずる賢くてちゃっかりと手抜きをして楽をする様な時に使われます。

「怠惰」と「怠慢」の違い

「怠惰」と「怠慢」の違い

「怠惰」と良く似た言葉に「怠慢」があります。

「怠慢」は、会社や団体など、社会的な組織の中でやらなければならない責任を果たさないことを意味します。

「職務怠慢」という言葉はよく使われますが、程度次第では罰則が適用される様な場合も含まれています。

その他にも行政や経営など、サービスを提供する代わりに報酬を得ている人や団体が仕事をさぼった時に使われます。

「怠惰」はその人がだらだらとだらしない様子で、周囲に迷惑をかけることもありますが、規則により処罰される程ではないだらしのなさを意味します。

icon まとめ

「怠惰」はただ「だらだらとだらしがない様子」を表すだけではなく、「するべきことをしない」という意味が含まれています。

真面目な人がその言葉を聞くと「真剣にやれ」と怒ってしまうこともあります。

良い意味の言葉ではありませんので、時と場合をよく考えて使いましょう。