「顔見知り」の意味とは?「顔見知り」と「知り合い」の違い・英語・類語
この「顔見知り」という言葉は、日常で何気なく使っていることも多いと思いますが、詳しい意味までは知らない人も多いでしょう。
目次
- 「顔見知り」の意味とは?
- 「顔見知り」の読み方
- 「顔見知り」の英語(解釈)
- 「顔見知り」と「知り合い」の違い
- 「顔見知り」の言葉の使い方
- 「顔見知り」を使った言葉・慣用句や熟語・サービスなど(意味を解釈)
- 「顔見知り」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「顔見知り」の類語や類義表現
- 「顔見知り」と「人見知り」の違い
「顔見知り」の意味とは?
顔見知りは、「お互いに顔は見たことがある程度の仲」を指して使う言葉です。
共に見たことがあるというくらいなので、名前を知っている訳ではなく、どんな職業の人なのかなどの詳しいことは一切知らないという意味が含まれています。
「あの人とは単なる顔見知りだ」と言うと、お互いに顔だけは知っているものの、「よく見る人だ」というくらいの間柄でしかなく、その人についての詳しい情報までは知らないとも同時に言っているという訳です。
「顔見知り」の読み方
「顔見知り」は、「かおみしり」と発音してください。
「顔だけは見知った仲」という意味を縮めて作られた言葉だと考えると分かりやすいでしょう。
無理に違う読み方をするとなると、「がんみしり」くらいでしょうが、普通に考えておかしい読み方なので、そのように間違えることはないでしょう。
「顔見知り」の英語(解釈)
顔見知りと英語で表記するのは些か難しく、この意味そのものに該当する英語表現はありません。
「acquainted」が比較的近い表現になりますが、これでは「知り合い」というニュアンスが強くなってしまい、顔だけではないことまで知っている仲になってしまいます。
そこで、「associated」と使うのが一番近い表現だと考えていいでしょう。
このassociatedは、「関連がある」という意味ですが、「associated with him」と使うと、「彼とは顔見知りだ」と解釈することができます。
ちょっとした関連がある=顔くらいは知っている仲という意味になり、詳しいことは知らないというニュアンスも含んでいるので、この言葉をうまく使ってください。
「顔見知り」と「知り合い」の違い
「顔見知り」は、お互いに顔くらいしか知らない間柄なので、「知り合い」とまではいかない仲のことを指して使う言葉です。
「知り合い」となると、少なくとも名前くらいは知っているのが当然で、職業程度までなら知っていてもおかしくありません。
「顔見知り」は、例えば、よくお昼に同じお店で見掛ける程度の仲(お互いに顔だけは知っている)を指して使う表現です。
「顔見知り」の言葉の使い方
顔見知りは、すぐ上でも書いたような「よく見る人」に対して使うことが多いです。
そして、その相手も明らかに自分を分かっている(自分の顔だけは知っているであろう)と思われる時に使う言葉です。
「顔見知り」を使った言葉・慣用句や熟語・サービスなど(意味を解釈)
顔見知りを使っている、よく見聞きする表現です。
無駄な言葉が付いているものもあるので、それについても説明します。
- 「お互い顔見知りである」
- 「ただの顔見知り」
- 「顔見知り程度」
「お互い顔見知りである」
「顔見知り」という時点で、一方的に相手を知っているというだけでなく、相手もこちらに対して同様の意識があるということになります。
よって、この「お互いに」という言葉は余計です。
「あの人とは顔見知りだ」と言うだけで、「あの人とはお互いに顔見知りだ」という意味になっています。
よって、「重言」(無駄に必要のない言葉が付いている言葉、「馬から落馬する」など)に相当してしまう表現です。
「ただの顔見知り」
この言葉も、「顔見知り」だけで、「顔だけしか知らない仲」という意味から、「ただの」は余計に感じてしまいますが、「それ以上の仲ではない」という意味を強調して使いたい時によく使われます。
その為、重言とまでは言えない表現で、間違いでもありません。
「顔見知り程度」
こちらもまた、「お互いに顔を知っているだけ」と言いたい時に使う表現です。
そして、それほどその相手に興味がないというニュアンスを暗に含んでいると考えていいでしょう。
「顔見知り」を使った例文や短文など(意味を解釈)
顔見知りを使った例文や短文です。
顔見知りは、お互いにそれだけの仲だという意味なのがよく分かるでしょう。
- 「顔見知り」を使った例文1
- 「顔見知り」を使った例文2
「顔見知り」を使った例文1
「あの人は顔見知りに過ぎないので、名前や年齢などは一切分からない」
この「顔見知りに過ぎない」という形も、よく見掛ける使い方です。
所詮はそれだけの仲だと言いたいのがよく分かると思います。
名前を知っていたとしても、それ以上は一切知らない、知ろうとも思っていないという場合には、この「顔見知り」と使うことがあります。
「顔見知り」を使った例文2
「このお店で顔見知りだった人を最近見なくなった」
お互いに顔しか知らないながらも、いつも見ていた人を見なくなると、何となく寂しく感じてしまうことがあるものです。
どのような事情でそのお店に来なくなったのか分かりませんが、それくらいの仲が、正に「顔見知り」という程度だと言えるでしょう。
「顔見知り」の類語や類義表現
顔見知りと似た意味のある言葉や表現です。
どちらも「その人について詳しいことは知らない」という意味で使います。
- 「面識がある程度」【めんしきがあるていど】
- 「顔馴染み」【かおなじみ】
「面識がある程度」【めんしきがあるていど】
「お互いに顔を知っている程度の仲」という意味で使う表現で、「顔見知り」とほとんど同じ意味になりますが、この表現であれば、比較的堅い場所や相手に対しても使っても構いません。
「顔見知り」は、あまり目上の人や公的な場で使う表現ではありません。
それをこの「面識がある程度」と言い換えると、ビジネスの場でも問題なく使うことができるようになります。
「顔馴染み」【かおなじみ】
お店によく来る人などに対して使われることが多い表現です。
「顔くらいしか知らない」という意味では「顔見知り」と一緒ですが、それより親しみを込めて使う言葉です。
この言葉で表現される場合には、お互いに好感をもっている間柄だと考えていいでしょう。
「顔見知り」と「人見知り」の違い
「人見知り」は、「顔見知り」と表現こそ似ているものの、全く違う意味の言葉です。
「知らない人に対して対処がうまくない(うまく話せない)」ことを指して使う言葉で、「子供の頃は人見知りだった」などと使われるケースが多く、大人になってもそのような人も決して少なくないでしょう。
顔見知りは、「お互いに」顔は知っているという意味で使うところがポイントです。
一方的に見たことがあるだけの場合には使わないので、この点に注意してください。