「一所懸命」意味とは?「一所懸命」と「一生懸命」「精一杯」の違い・英語・類語
「一所懸命」という言葉の意味や使い方を紹介します。
また「一所懸命」の英語や類語を紹介します。
さらに「一所懸命」を使った言葉や、「一所懸命」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「一所懸命」の意味とは?
- 「一所懸命」の読み方
- 「一所懸命」の英語
- 「一所懸命」と「一生懸命」の違い
- 「一所懸命」の言葉の使い方
- 「一所懸命」を使った言葉・慣用句や熟語など
- 「一所懸命」を使った例文や短文など
- 「一所懸命」と「精一杯」の違い
- 「一所懸命」の類語や類義表現
「一所懸命」の意味とは?
みなさんは「一所懸命」という言葉を知っているでしょうか。
座右の銘が「一所懸命」という人もいるかもしれません。
一方で「一所懸命」という言葉を、今回初めて知ったと言う人もいるでしょう。
「一所懸命」には、「一心になって何かをする様子」という意味があります。
「一心」には「一つの事に心を集中させる事」という意味があります。
「何かをする時に、よそ見をしたり上の空でするのではなく、集中して行う事」を「一所懸命」と言います。
「一所懸命」の読み方
「一所懸命」は「一所懸命」と読みます。
「一所」は「いっしょ」、「懸命」は「けんめい」と読みます。
これを機会に「一所懸命」を「いっしょけんめい」と読む事を覚えておきましょう。
「一所懸命」の英語
「一所懸命」という言葉を英語にするとどのような表現になるでしょうか。
「一所懸命」は英語で、“very hard”(ベリーハード)になります。
“very hard”には「とても激しい」また「一所懸命」という意味があります。
さらに“desperately”(デスパートリィ)という言葉にも「一所懸命」という意味があります。
“desperately”には「必死に」さらに「一所懸命」という意味があります。
このように「一所懸命」は、“very hard”、“desperately”という英語にする事ができますので、英語を使う機会のために覚えておきましょう。
「一所懸命」と「一生懸命」の違い
「一所懸命」と似た言葉に「一生懸命」があります。
この二つの言葉には、どのような違いがあるでしょうか。
実は「一生懸命」という言葉は、「一所懸命」を誤用して生まれた言葉です。
どちらが正しい言葉かと言えば、「一所懸命」になります。
しかし「一生懸命」という言葉が誤って普及して「一生を掛けて努力する」などの意味が生まれています。
「一心になってする様子」という意味では「一所懸命」が正解ですが、「一生懸命」でも正解とする風潮があり、辞書にも「一生懸命」と表記されている事があります。
「一所懸命」の言葉の使い方
「一所懸命」という言葉は、どのような場面で使えばいいでしょうか。
「一所懸命」には、一つの事に集中して行動する時、必死に何かをするという意味があります。
そのような時、またはそのような行動を見た時に、「一所懸命」という言葉を使ってみましょう。
例えば仕事に集中し、他の事を考えずに必死に作業する時、「仕事を『一所懸命」にする』と言います。
また一日の大半を仕事にあてて、必死に頑張る様子を「『一所懸命』に働く」と言います。
自分が必死に何かをする時、誰かがわき目もふらず頑張っている時に「一所懸命」という言葉を使ってみましょう。
「一所懸命」を使った言葉・慣用句や熟語など
「一所懸命」を使った言葉を紹介し、その意味を解釈して行きます。
「一所懸命」を使った定型句のような言葉が登場します。
- 「一所懸命頑張る」
- 「一所懸命の土地」
「一所懸命頑張る」
「一所懸命頑張る」という言い回しがあります。
何かに集中して努力する時に、この言葉を使います。
例えば食事をするのも忘れて勉強している時、「勉強を一所懸命に頑張る」と言います。
「一所懸命の土地」
「一所懸命の土地」という言葉があります。
そもそも「一所懸命」は、封建時代の武士や農民が領主からもらった土地を、命を懸けて守る様子から生まれた言葉です。
「一所懸命の土地」には「命を懸けて守るべき土地」という意味があり、「一所懸命」の語源とも言える言葉です。
「一所懸命」を使った例文や短文など
「一所懸命」という言葉を使った例文を紹介します。
様々な場面における「一所懸命」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 「一所懸命」を使った例文1
- 「一所懸命」を使った例文2
「一所懸命」を使った例文1
「アイドルを目指して『一所懸命』に頑張る」
この例文のように、アイドルを目指して必死で努力を続けている人がいるでしょう。
同世代の友達が楽しく遊んでいる時も、アイドルになるための努力を続ける人は「一所懸命」という言葉にふさわしい努力をしています。
「一所懸命」を使った例文2
「入社一年目は『一所懸命』に働け」
この例文のように、入社して間もない頃は、恋愛や遊びを覚えるより仕事を覚える事が先決です。
そのため他の事に意識を向けず、仕事だけに集中する事が大切かもしれません。
「一所懸命」と「精一杯」の違い
「一所懸命」と「精一杯」という言葉には、どのような違いがあるでしょうか。
「精一杯」には、「力の限りをすべて出す事」「持っている能力を最大限発揮する事」という意味があります。
一方で「一所懸命」には、「必死でする、一つの事に集中して何かをする」という意味があります。
「精一杯」は「できる範囲で」という印象があるのに対し、「一所懸命」には「必死で」という、命がけのイメージがあります。
このように「死んでも頑張る」という印象のある「一所懸命」と、「死なない程度に頑張る」という印象のある「精一杯」という違いがあります。
「一所懸命」の類語や類義表現
「一所懸命」の類語や類義表現を紹介します。
「一所懸命」と似た意味の言葉を知る事で、この言葉の意味をより深く理解できるようになるでしょう。
- 「一意専心」【いちいせんしん】
- 「一心不乱」【いっしんふらん】
「一意専心」【いちいせんしん】
「一意専心」は、「一つの事に心を集中する様子」を意味します。
大相撲の昇進挨拶の時に使われる事がある、座右の銘として人気の高い言葉です。
「一所懸命」と似た意味を持つ四文字熟語です。
「一心不乱」【いっしんふらん】
「一心不乱」には、「一つの事に集中して、他の事を考えない様子」という意味があります。
甲子園を目指す野球部の練習風景などを見ていると、「一心不乱」、「一所懸命」という言葉が浮かんできます。
このように、何かに集中して他の事をまるで考えずに努力すると、スキルや成績が向上しやすいでしょう。
「一所懸命」という言葉の意味や使い方を見てきました。
みなさんもあらためて「一所懸命」という言葉を好きになったかもしれません。
仕事や勉強を頑張る時、「一所懸命」という言葉を思い出してみましょう。