「不振」の意味とは?「不振」と「不審」の違い・読み方・対義語・類語・英語
「不振」という言葉の意味や使い方を紹介します。
さらに「不振」の英語や類語、対義語や「不振」を使った例文を紹介していきます。
目次
- 「不振」の意味とは?
- 「不振」の読み方
- 「不振」の英語
- 「不振」の対義語
- 「不振」の言葉の使い方
- 「不振」を使った言葉と意味を解釈
- 「不振」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「不振」と「不審」の違い
- 「不振」の類語や類義の表現
「不振」の意味とは?
「不振」という言葉を知っているでしょうか。
プロ野球ファンの人なら、自分が贔屓にしているチームの選手が「不振」に陥っているのを見た事があるかもしれません。
ビジネスシーンで「不振」という言葉を耳にした事がある人もいるでしょう。
「不振」には、「勢いが盛んでない状態」という意味があります。
例えばプロ野球シーンでは、打ちまくって4割近い打率を持つ打者は、かなり勢いがある状態です。
しかしシーズンは長いため、いつしか勢いがなくなります。
打率は3割を割り、ヒットが出なくなってしまうでしょう。
このような打者の様子を「不振」と言います。
「不振」の読み方
「不振」は「ふしん」と読みます。
「ぶしん」「ぶふる」などと読み間違えないように気を付けましょう。
先ほどのプロ野球の、打者の例のように、スポーツシーンでは良く使われる言葉です。
金メダリストになるなど、実力十分のアスリートが予選で負けてしまうような時、「○○選手が『不振』を極めている」などと言います。
スポーツの場面以外でも使われる機会が多い言葉ですので、「不振」の読み方と意味を覚えておきましょう。
「不振」の英語
「不振」という言葉を英語にすると、どのような表現になるでしょうか。
「不振」は英語で“slump”(スランプ)と言います。
“slump”は「スランプ」「不振」という意味があります。
「スランプ」というカタカナ語として広く知られていて、特にスポーツシーンでは「スランプ」という言葉が良く使われます。
このように「不振」という言葉を英語にすると、“slump”にする事ができますので、英語を使う機会のために覚えておきましょう。
「不振」の対義語
「不振」の対義語を紹介します。
「不振」という言葉の、反対の意味を持つ言葉を知る事で、「不振」の意味を立体的に理解できるようになるでしょう。
- 「盛況」
- 「飛ぶ鳥を落とす勢い」
「盛況」
「盛況」には、「賑やかで盛んになる様子」という意味があります。
特にイベントなどに人がたくさん集まり、賑やかな様子を「盛況」と言います。
「飛ぶ鳥を落とす勢い」
「飛ぶ鳥を落とす勢い」という言葉があります。
この言葉には、「権力を持ち威勢が良く盛んな様子」という意味があります。
逆らうと、倍返しに遭いそうな、ものすごい勢いを持つ人に対して、「飛ぶ鳥を落とす勢い」と言います。
「不振」の言葉の使い方
「不振」という言葉をどのような場面で使えばいいでしょうか。
「不振」には勢いが振るわない状態という意味がありますので、人や物事がそのような状態になっている時に使ってみましょう。
アスリートの調子が上がらない時、企業の業績が上がらない時などに、「不振」という言葉を使います。
他にも、食欲があまりない時には「食欲不振」と言いますし、勉強の調子が出ない時、「成績が不振」などと言います。
このように様々な場面で調子が悪いと感じる時に、「不振」という言葉を使ってみましょう。
「不振」を使った言葉と意味を解釈
「不振」を使った言葉を紹介し、その意味を解釈して行きます。
「不振」という言葉を使った定型句のような言葉を覚えて、便利に使ってみましょう。
- 「不振が続く」
- 「食欲不振」
- 「業績不振」
「不振が続く」
「不振が続く」という言い回しがあります。
アスリートが一時的なスランプではなく、長期的なスランプになると「不振が続いている」と言われます。
「食欲不振」
「食欲不振」という言葉もあります。
いつもは一人前以上、ぺろりと平らげる人の食欲がなくなってしまい、一人前すら食べられなくなってしまった時「食欲不振」と言います。
体調が悪い時、心理的に振るわない時に、「食欲不振」になります。
「業績不振」
会社の業績が悪い時に「業績不振」と言います。
株価が暴落してしまった原因のひとつに「業績不振」があります。
どこかの企業の本業の調子が悪くなり、売り上げが落ちてしまった時、経済紙の紙面を「業績不振」という言葉が躍ります。
「不振」を使った例文や短文・意味を解釈
続いて「不振」という言葉を使った例文を紹介していきます。
様々な場面における「不振」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
「天才バッターが、初めての『不振』に陥る」
この例文のような文章を、ネットニュースやスポーツ紙で見る事があります。
普段なら3割以上当たり前に打つ事ができる打者が、2割を割るような成績しか残せない時に、この例文のような見出しが躍ります。
例文2
「結婚式が近づくにつれて、『食欲不振』になるのは、マリッジブルーのためかもしれない」
心理的な要因で、食欲がなくなってしまうことがあります。
この例文に登場する女性も、結婚式が近づく緊張感などで「食欲不振」になってしまったようです。
あるいはマリッジブルーが原因で、食欲がなくなったのかもしれません。
「不振」と「不審」の違い
「不振」と同じ読み方をする言葉に「不審」があります。
この二つの言葉には、どのような違いがあるでしょうか。
「不審」には、「疑わしく思う事」「疑わしく思える事」などの意味があります。
例えば、Aさんの言動が疑わしい時、「Aさんが『不審』な様子だ」などと言います。
一方で「Aさんが『不振』な様子だ」という場合は、Aさんの勢いがなくなっている様子、またはスランプ状態に陥っているという意味になります。
このように「不振」と「不審」は読み方が同じで、見た目が似ていますが、まるで意味が違う事を知っておきましょう。
「不振」の類語や類義の表現
「不振」の類語や類義表現を紹介します。
「不振」と似た意味を持つ言葉を知る事で、この言葉の意味をより深く理解できるかもしれません。
- 「落ち目」
- 「下り坂」
「落ち目」
「落ち目」には、「ある時点から落ちぶれて回復しない状態」という意味があります。
例えば「落ち目の俳優」と言う場合は、かつては勢いがあって人気者だった俳優が、今は落ちぶれてしまっている様子を言います。
「下り坂」
「下り坂」は「くだりざか」と読みます。
「下り坂」には、「衰えかけている状態」という意味があります。
例えば高度経済成長期と違い、現在の日本は人口が減り景気が衰退しはじめている兆しが見えます。
そのため現在の日本は「景気が『下り坂』」と言われています。
「不振」という言葉の意味や使い方を見てきました。
調子が良かった人の勢いが落ちてきた時などに「不振」という言葉を使ってみましょう。