意味解説の読み物

meaning-book

meaning-bookは意味解説の読み物です

「亢進」とは?意味・読み方・対義語・類語・英語【使い方や例文】

亢進には、この言葉と同音で、意味も一緒の「高進」、そして、「昂進」という言葉も存在します。

亢進

Meaning-Book
「亢進」とは?意味・読み方・対義語・類語・英語【使い方や例文】>


目次

  • 「亢進」の意味とは?
  • 「亢進」の読み方
  • 「亢進」の英語(解釈)
  • 「亢進」の対義語
  • 「亢進」の言葉の使い方
  • 「亢進」を使った例文や短文(解釈)
  • 「亢進」の類語や類義表現


「亢進」の意味とは?

「亢進」の意味とは?

亢進とは、「(高い程度まで)進んでいる」、または「(悪い意味で)かなりのところまで進行している」という意味で使われます。

ほとんど場合は後者で使う為、医学用語の1つともなっています。

冒頭で挙げた「高進」と全く同じ意味の言葉で、この2つは置き換えて使っても全く問題ありませんが、「高進」の方は先に挙げた最初の意味の方で使われることが多いという特徴があります。

それぞれの使われ方の例を挙げると、「高進」「株価が高進している」などとよく使いますが、「亢進」「病状が亢進している」といった使われ方がほとんどで、いい意味で使われることはまずありません。



「亢進」の読み方

「亢進」の読み方

「亢進」は、「こうしん」と読んでください。

実際の使われ方は違いますが、元々同じ意味をもつ「高進」も同じく「こうしん」です。

「高進」の方は、その漢字の組み合わせから意味の想像が付きますが、この「亢進」は一見ではそれが付かない言葉かも知れません。

現在では、多くの場合で病気の症状や検査結果(が好ましくない場合)に用いられる言葉です。

そして、もう1つ、「昂進」という言葉まで存在しています。

この「昂進」も同じく「こうしん」と発音し、本来の意味は「亢進」「高進」と一緒ですが、主に「気持ちの昂ぶり」に対して使われます。

これは、使われている漢字が大きく影響しているものと考えていいでしょう。

「亢進」の英語(解釈)

「亢進」の英語(解釈)

亢進を英語にするのは、少し難しいと言えるでしょう。

それは、本来は「高進」と意味が同じなので、いい方に「(高い程度まで)進んでいる」様子という意味にもとれないといけないからです。

その意味の英語は、“acceleration”(加速している)という言葉で表現できます。

しかし、現在の「亢進」の意味で考えた場合、そちらではなく、“aggravation”(悪い方に向かっている)の方が合っている場面も多いのが実情です。

よって、どちらの意味で使うのかによって、これらの2つの言葉を使い分けるのが一番です。

「昂進」は、“excitement”(精神的に高まっている)がちょうどいい言葉です。



「亢進」の対義語

「亢進」の対義語

亢進の反対となると、「(低い所まで)後退している」という言葉になります。

その意味に一番近いと思われるのは「沈静」(ちんせい)です。

この沈静は、「(比較的)落ち着いた状態」を表すので、亢進の「(高い程度まで)進んでいる」「(悪い意味で)かなりのところまで進行している」という両方の言葉の反対として使えます。

「後退」そのものでも意味としては問題ありませんが、「沈静」の方が実際に使う場合に向いてる言葉です。

「亢進」の言葉の使い方

「亢進」の言葉の使い方

亢進は、先にも挙げたように、主に病状や検査結果が悪くなることに対して使われる言葉です。

いい意味で使う時にはこちらではなく、「高進」の方を使った方がいいでしょう。

病気の名前で「〜亢進症」といったものが多く存在する為、それが悪い意味で使われることに拍車をかけているとも考えられます。

「亢進」を使った例文や短文(解釈)

「亢進」を使った例文や短文(解釈)

亢進を使った例文や短文です。

現在では「高進」の方になる意味での使われ方をしているものも挙げてみます。

  • 「亢進」を使った例文1
  • 「亢進」を使った例文2
  • 「亢進」を使った例文3

「亢進」を使った例文1

「最近血圧が亢進しているので、気を付けるようにと言われてしまった」

「亢進」は、このような症状にもよく使われる言葉です。

この場合は「上昇」と言い換えても意味は一緒ですが、「亢進」とすることで、「悪くなっている」というニュアンスを一緒に表現できると考えてください。

尚、世間に言われる「高血圧」は、医学的には「血圧亢進症」という言葉で表現されます。

「亢進」を使った例文2

「特定のホルモンの分泌が亢進する病気は数多くある」

この「亢進する」は、「必要以上にそうなる」という意味だと考えてください。

病院などでこの言葉を聞くと、それだけで「悪い方向に向かっている」ということが分かってしまいます。

「亢進」を使った例文3

「日に日に金利が亢進がしているので、高額なローンは早めに組んだ方がいいかも知れない」

いい意味(消費者側から見れば)での使われ方でもありませんが、「高進」の方が合っている例文です。

「昂進」の現在の使われ方でも考えてみると、「映画を見て気分が昂進した」(高まった)といった例文が挙げられます。

「亢進」の類語や類義表現

「亢進」の類語や類義表現

「亢進」と似た意味で使える言葉です。

現在の「亢進」の意味だけでなく、「高進」の方で使うことも考えています。

  • 「促進」【そくしん】
  • 「悪化」【あっか】
  • 「昂じる」【こうじる】

「促進」【そくしん】

この「促進」は、「(主にいい方向に)物事を進ませる」という意味です。

その為、「高進」の方を使う場合の類義語だと考えた方がいいでしょう。

もちろん、本来の意味では「亢進」の代わりにも使える言葉ですが、病気などに対して(悪い意味で)使っている場合には、類義語とは考えられません。

「悪化」【あっか】

実際に使われる意味の「亢進」は、「悪化」(あっか)が近い言葉だと言えるでしょう。

悪い意味で使う場合の「亢進」の意味となりますが、ほとんどこちらの意味でしか使われていないという現実を考えると、この言葉が一番適当だと考えられます。

「昂じる」【こうじる】

この言葉も、"悪くなっているという意味で使える為、「亢進」の類義語だと考えて構いません。

「症状が昂じている」と使うと、「病状が進行している」ことを表現できます。

また、「ギャンブル好きが昂じて〜」のように、病気や体調以外の何かの症状(この場合はギャンブルが好きだということ)が悪化しているという使い方もできる言葉です。

「趣味が昂じて、仕事に影響が〜」といったような使われ方はよく見聞きする表現です。

上の「悪化」より、こちらの方が「亢進」の実際の使われ方の類義表現に適していると言っていいでしょう。

icon まとめ

亢進は、現在ではまず悪い意味でしか使われない言葉で、それも、病気というジャンルに限って使われることがほとんどとなっています。

その為、この言葉を見掛けた際には、病気や体調などが悪い方向に向かっていると考える必要があります。