「気を揉む」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
この「気を揉む」という言葉を知らない人でも、その意味の状態となることは多いかも知れません。
目次
- 「気を揉む」の意味とは?
- 「気を揉む」の読み方
- 「気を揉む」の英語(解釈)
- 「気を揉む」と「気に病む」の違い
- 「気を揉む」の言葉の使い方
- 「気を揉む」を使った例文や短文(解釈)
- 「気を揉む」の類義語
「気を揉む」の意味とは?
気を揉むは、「心配で落ち着かない」という意味で使います。
誰でもそのような状態になったことの一度や二度はあると思いますが、そういった状態をうまく表現できる言葉です。
落ち着かない原因が「心配」ではなく、「じれったくてイライラする」ということを表現する時にも使えます。
例として、「なかなか来ない電車に気を揉む」と言うと、事故でもあったのかと心配しているとも解釈できますが、それよりも、なかなか来ないのでイライラしているという意味の方が強い使い方です。
「気を揉む」の読み方
「気を揉む」は、「きをもむ」と読んでください。
難しいとすれば、「揉む」という表現ですが、「肩を揉む」などの日常的に「もむ」行為に使う場合と同じ言葉なので、そのまま読めば問題ありません。
「揉む」は、その「肩を揉む」の他にも、「腕を揉む」、「脚を揉む」などの使い方を見聞きしますが、「気を揉む」はその対象が目に見えるような場所ではないだけに、比喩表現の一種となっています。
「気を揉む」の英語(解釈)
気を揉むと英語で表現する場合には、“stew”という言葉が使えます。
「イライラさせる」、「心配させる」という意味があり、どちらも「気を揉む」状態を表現できます。
また、“fret”という言葉も「イライラさせる」、「悩ませる」などの意味で使えるので、こちらも使い方(表現したい意味)によっては英訳として考えていいでしょう。
「心配」が絡む時には上の“stew”を、「イライラする」だけの場合は“fret”の方が向いていると言うことができます。
「気を揉む」と「気に病む」の違い
「気を揉む」と似た表現に、「気に病む」という言葉があります。
これは、「心配する」様子の表現に使う言葉で、「結果を気に病む」(結果を心配する)といった使い方になります。
ですが、「落ち着かない」という意味が含まれていない点と、「イライラする」という意味では使うことができないので、「気を揉む」より意味の幅が狭い言葉だと考えていいでしょう。
「気を揉む」の言葉の使い方
気を揉むは、何かの心配から、またはイライラしている為に落ち着かないという時に使う言葉です。
どちらの意味で使っても構いませんが、「心配から」という場合によく使われます。
「じれったくてイライラする」という意味で使う場合にも、その原因に何らかの心配が絡んでいることが多いと考えていいでしょう。
先に挙げた例の、「なかなか来ない電車に気を揉む」という表現でも、一応、事故などがあったかも知れないという心配が絡んでいます。
「気を揉む」を使った例文や短文(解釈)
気を揉むを使った例文や短文です。
上にも書いたように、どれも何かしらの心配が絡んでいると分かると思います。
- 「気を揉む」の例文1
- 「気を揉む」の例文2
- 「気を揉む」の例文3
「気を揉む」の例文1
「時間になってもまだ来ないので、気を揉んでいる」
「気を揉んでいる」は、今がちょうどその状態だという使い方です。
時間になっても約束の相手が現れないので、何かがあったのではないかと心配で落ち着かないと言っています。
そして、時間に遅れている相手に対して(多少は)イライラしているという意味も含まれている為、ちょうどいい使い方となっています。
「気を揉む」の例文2
「あいつは何をやってもいつも気を揉ませる」
「気を揉ませる」と使っていることで、「心配を掛けさせる(それによって落ち着かなくさせられる)」という意味だと解釈してください。
この使い方では、その人が何かをすると、いつも心配になって落ち着いていられないという意味になります。
その原因は、この例文では分かりませんが、ろくに確認をしない、慌てて行動するといったようなことが考えられます。
「気を揉む」の例文3
「テストの結果に気を揉むのも分かるが、終わったことは今更考えても仕方がない」
テストの結果が出るまで、どんな点数だったのかが心配で落ち着かない様子です。
ですが、この例文でも言っているように、終わったことをくよくよ考えても仕方ありません。
この「気を揉む」ことでストレスが溜まってしまうことも少なくないので、今更何をしようと結果が変わらないものについては、あまり深く考えないのが一番です。
「気を揉む」の類義語
「気を揉む」のように、「気」が使われていて、似た意味のある類語です。
前述の「気に病む」もそのうちの1つで、他にも色々な言葉があります。
- 「気に掛ける」【きにかける】
- 「気を砕く」【きをくだく】
- 「気が滅入る」【きがめいる】
- 「気が逸る」【きがはやる】
「気に掛ける」【きにかける】
「気を揉む」と似た意味で使うことができる言葉です。
「心配で気にしている」という意味になります。
「結果に気を揉む」は、「結果を気に掛ける」としてもほとんど意味は一緒です。
「気を砕く」【きをくだく】
この言葉は、「心配なことが多い為に気が休まらない」という意味で使います。
「気を揉む」とは違い、多くの心配事がある場合に使う表現ですが、それによって「落ち着かない」というところは一緒です。
「気が滅入る」【きがめいる】
「元気がなくなる」、「憂鬱になる」という意味ですが、その理由が心配からきていると使う場合も少なくないので、類語として挙げておきます。
「〜が心配で気が滅入っている」とすると、「〜に気を揉んでいる」と似た意味になります。
ただし、「落ち着かない」という意味はない為、それほど似ているという訳でもありません。
「気が逸る」【きがはやる】
これは、「焦る」、「苛立つ」という意味の言葉です。
よって、「イライラする」という意味を強く含んで「気を揉む」と使いたい時にのみ、類義表現として考えていいでしょう。
「電車の遅延に気を揉む」(遅れにイライラしているという意味が強い場合)をこの言葉で置き換えると、「電車の遅延に気が逸る」となります。
「心配」というニュアンスは特に含まれていないので、それも覚えておいてください。
気を揉むは、主に心配によって落ち着かない様子を表現する為の言葉です。
イライラしていることも同時に表現できますが、そちらの意味が強い時にはあまり向いていません。
その場合には、すぐ上で挙げた「気が逸る」を使った方がいいでしょう。