「大目に見る」の意味とは?類語、英語や使い方、例文を紹介!
「大目に見る」という言葉について紹介します。
目次
- 「大目に見る」の意味とは?
- 「大目に見る」の読み方と意味
- 「大目に見る」の英語(解釈)
- 「大目に見る」の語源
- 「大目に見る」の言葉の使い方
- 「大目に見る」を使った例文や短文(解釈)
- 「大目に見る」の類語や類義表現
「大目に見る」の意味とは?
仕事やプライベートなど、物事が順調にいくときもあれば失敗したりうまくいかないときもあります。
また時には嘘や不正が発覚するということもあるかもしれません。
本来は全て適切に罰する・注意することが求められますが、時には一つ一つを厳しく咎めず、許すことも求められます。
そんな時に「大目に見る」という言葉を使います。
「大目に見る」ことが出来ると、厳しさと優しさをうまく組み合わせて対応が出来るため自分にも相手にもいい関係性が気付きやすくなります。
「大目に見る」の読み方と意味
「大目に見る」の読み方として「おおめにみる」となります。
「大目に見る」という言葉の意味として、ミス・嘘・不正など何かしらの不備・不手際があったときに全てを咎めずに見逃すことを意味します。
誰でも不備・不手際は起こりえることであり完全になくすことはできません。
しかし全てを咎めたり叱っていると、相手は委縮して自由に行動できなくなりかねません。
それを避けるうえでも寛大に捉え、見逃せるところは見逃すという意味となります。
しかしあくまで見逃せる範囲のみであり、全てを見逃すことはできません。
「大目に見る」の英語(解釈)
「大目に見る」という言葉について、英語になるとその時の状況・内容によって様々な言葉で表現されます。
単語(他動詞)の場合、人のとった行動や発言に対しては“tolerate”・罪や罰については“condone”という単語で表現されます。
また共通する広義の言葉としては“pardon”もあります。
これらは共通して起こったことを自身も相手も認識しているが、それを広い心で許す・見逃すという解釈となります。
別のパターンとして“overlook”という単語も使われます。
“overlook”について、本当は気づいているが相手はまだ気づいていないと思っているため、何も言わずに知らなったふりをして見逃すという解釈となります。
また文章では“go easy on”も「大目に見る」の意味となります。
もともとは「温かく見守る」のような意味となり、何か失敗しても温かく見守るため、細かく咎めないというニュアンスとなります。
「大目に見る」の語源
「大目に見る」という言葉は非常に便利な言葉ですが、その語源は小麦粉や粉を振って分別する時に使う篩(ふるい)から始まっています。
篩には細かな編み目があり、大きいものは通らないが小さいものは通ります。
そのため篩の網目を心として表現し、「目を大きくして小さな問題は通ってしまったので問題なしとする」ということから大目に見ると伝えられてきました。
「大目に見る」の言葉の使い方
「大目に見る」という言葉の使い方として、何か不備・不正を起こしてしまった人に対して使われます。
またそれは指摘・処罰の意味ではなく、許容の意味を持ちます。
「ミスをしたが今回は見逃す」のように叱らずに許すときに使われます。
しかしその言葉の裏には「今後は気を付けるように」という注意喚起も含まれています。
使う場面としては自体が発覚してからになります。
またあくまで小さいミスは見逃すが大きいミスは見逃せないという意味も伝えたい時にも使われます。
そのため「今回は大目に見る」と直接的に指摘・処罰はせず、今後は再発しないようにと注意・今後への期待の意味で使われます。
反対にこれ以上は許容できないというときにも使うことがあります。
「大目に見る」を使った例文や短文(解釈)
「大目に見る」を使った例文や短文を分かりやすく解説していきます。
- 「大目に見る」の例文1
- 「大目に見る」の例文2
- 「大目に見る」の例文3
「大目に見る」の例文1
「君はいつも仕事をしっかりとしてくれている。今回はたまたま小さいミスがあったがそれは大目に見るよ」
この場合、普段はしないミスをたまたましてしまったことに対して、許す意味で用いられています。
許す理由としてもしっかりと仕事をしており、ミスも偶然であり許容できる範囲のため、咎めないとしています。
「大目に見る」の例文2
「友人に対して『いつもお金がないからって安いお店にしか一緒に行けない。でもお金がないのはどうしようもないから大目に見ることにした』と話した」
この場合、友人に対しての不満(お金がなく入ることができるお店が制限されている)を語っているが、それを許容すると伝えるために「大目に見る」と使っています。
「大目に見る」の例文3
「職場の部下に対して『今までは新人だからと許してきたが、さすがにこれ以上大目に見ることはできないよ』と注意をした」
この場合、今まで「大目に見る」状況はたくさんあったがこれ以上はできないと最終通告・注意の意味で用いられています。
言葉の意味としては厳しくなりますが、その裏には「これからはしっかりするように」と指導・成長の意味合いも含まれています。
「大目に見る」の類語や類義表現
「大目に見る」という言葉は日常でも使われることの多い言葉です。
しかし中には類語・類義表現もあり、使い分けもされています。
その中でも多くに共通してい「大目に見る」という言葉の類語・類義表現がでよく使われる単語を紹介していきます。
- 「穏便」【おんびん】
- 「見る」【みる】
「穏便」【おんびん】
「穏便」と言う言葉は事を荒立てない・穏やかと言う意味を持ちます。
そのため「穏便に済ます・穏便に処理する・穏便に計らう」といった表現は何かあったときに波風立てずに対応していくということになります。
「大目に見る」との類義部分として、厳しく対応したりせず穏やかに済ましていくという部分で共通しています。
そのため類義表現として用いられています。
「見る」【みる】
「大目に見る」という言葉は何かが起こったときに直接話しはするが厳しくはしないということもあります。
しかし中にはあえて本人に話さず、気づかなかったように振る舞うということもあります。
そんな時に「見逃す・見なかったことにする」など「見る」という単語が使われます。
あくまで見なかった・気づかなかったという前提で用いられるため、見なかったと否定形で使われることが多いです。
「大目に見る」という言葉は何か起こったとしても広い心で許すという意味を持ちます。
そして類語・類義表現も日本語・英語ともにたくさんあるため、色んな場面で同じような意味合いの言葉を聞くことがあります。
しかし「大目に見る」と一概に言えど、その時の状況・内容によって使われる言葉の選択や意味合い・ニュアンスも変わってきます。
また時には許容できないというときにも使われます。
しかし多くの場合、相手を安心させたり優しく指導・注意する時に使われるため、うまく活用することで円滑な人間関係を築くことにもつながっていきます。