「コンプレックス」の意味【使い方や例文】
人は、誰しもそれぞれに悩みを持っています。
他人からすると何気ないことかもしれませんが、本人にとっては切実な悩みです。
そんな時に出てくる言葉が「コンプレックス」ではないでしょうか?
目次
- 「コンプレックス」の意味とは?
- 「コンプレックス」の種類を簡単に説明
- 「コンプレックス」の言葉の使い方
- 「コンプレックス」の例文や短文・解釈
- 「コンプレックス」の英語と解釈
- 「コンプレックス」を使った言葉と意味を解釈
「コンプレックス」の意味とは?
「コンプレックス」とは、精神分析で「感情の複合」のことを意味する言葉で「現実の意識に反する感情が抑えつけられたまま保存されて無意識のうちに現実の意識に混じり込んでいるもの」ということが定義されています。
強迫観念や夢の類いもこの「感情の複合」が象徴的に現れたものとされているのですが、日本で「コンプレックス」というと、シンプルに「劣等感」と解釈されることもあります。
「コンプレックス」の種類を簡単に説明
「コンプレックス」には、いくつかの種類があるのですが、子供が母親に対して強い執着心を持っている「マザーコンプレックス」、身長が低いことや髪の毛が薄い、体毛が濃いといったような容姿で悩む「容姿コンプレックス」、自分と他人の学歴を比べて、劣等感を感じる「学歴コンプレックス」、有色人種の人が、白人に対して異常な憧れを抱く「白人コンプレックス」、青春時代に青春っぽいイベントができなかったことを悔やむ「青春コンプレックス」などがあります。
「コンプレックス」の言葉の使い方
「コンプレックス」という言葉が使われるのは、何かに対する憧れや劣等感を感じている状態のことを指していうケースがありますが、いくつもの「コンプレックス」の種類があるので、その使い方は多岐に渡ります。
「コンプレックス」の例文や短文・解釈
では、ここから「コンプレックス」を使った例文を見て、具体的な用途の理解を深めていくことにしましょう。
- 「コンプレックス」の例文1
- 「コンプレックス」の例文2
- 「コンプレックス」の例文3
「コンプレックス」の例文1
「主人がマザコンなので、彼は私より母親の意見を優先してばかりいて、とても悲しい思いになるのです」
マザコンは大人に対して使う場面が多いのですが、母親離れができない男性に対する侮蔑的な意味で使われています。
「コンプレックス」の例文2
「コンプレックスの原因だったライバルがついに夢の中まで出て来るようになった」
コンプレックスと夢が結びつくケースが時としてあるのですが、この場合のコンプレックスは、劣等感が起因していると言われています。
「コンプレックス」の例文3
「夫がシスコンで、姉妹の話ばかりして面白くないの」
シスコンとは「シスターコンプレックス」のことで、姉妹のいる場合にその姉妹に対して強い愛着の感情を抱いていることを意味しています。
シスコンの原因は、母親の愛情不足があり、姉妹に愛情を注いで行く傾向が強いのです。
「コンプレックス」の英語と解釈
「コンプレックス」を英語に訳すと“complex”なりますが、男性のコンプレックスは“a complex of males”、女性のコンプレックスは“a complex of females”という表現で言うことができます。
「コンプレックス」を使った言葉と意味を解釈
では、コンプレックスを使った言葉の種類を少し掘り下げて見ていくことにします。
- 「劣等コンプレックス」
- 「マザーコンプレックス」
- 「ファザーコンプレックス」
「劣等コンプレックス」
「劣等コンプレックス」とは、「劣等感が強い」ということになります。
「劣等コンプレックス」の特徴は、自分をよく見せることに気を付けたり、失敗して傷つくことを恐れる傾向が強いことです。
特に自分が人より劣っていると強く感じては、心にわだかまりを抱いています。
ある程度の劣等感は必要となることありますが、行きすぎた劣等感はネガティブな気持ちにさせて、必要以上に自分自身を責めたり、妬み僻みが出てきたりとマイナス思考に陥ってしまいます。
このような人は、「人は人、自分は自分」と割りきって、自分と他人を比べることを止めることです。
「マザーコンプレックス」
「マザーコンプレックス」とは「マザコン」と言わているコンプレックスで、「母親離れができていない男性」のことを指して言うこともあります。
マザコンは、母親に対して息子が執拗なまでの愛着や依存心が強いことを言っており、成人した男性が母親との間に依存関係を持ち続けている状態にあります。
歪曲した意味になると、親子間の特別な関係で近親相姦的なことを指す場合もあるほどです。
マザコンの特徴は、母親に女性の価値を見出した、理想の女性像が母親像になってしまっているので、母親に似た女性を慕う傾向が強く、似つかない女性には恋愛対象となりません。
また、母親の意見が絶対でそれがなければ決断することができないのです。
「ファザーコンプレックス」
略して「ファザコン」と言われるコンプレックスの一種で、ファザコンは「娘が父親に対して執拗な執着や愛着、依存をしてしまうこと」を言っています。
これら子どもだけでなく成人した女性のことも含んでおり、ファザコンになる女性は、父親からの愛情不足が原因と考えられています。
父親に構ってもらえなかったコンプレックスを抱えたまま大人になった女性は、男性に対して父親のような役割を求めるしまい、年の離れた男性を好む傾向が強いとされています。
年の離れた男性を好む結果、不倫を繰り返してしまう女性も、ファザコンの女性が少なくないとも言われているくらいです。
このように見ると、世の中には、実に様々な「コンプレックス」を抱えた人が多いことが分かります。
しかし、その「コンプレックス」をバネにして大きく成長することが本当の大人へのステップアップだと思います。