「TPO」の意味・何の略?TPOの服装とは?【言葉の使い方や例文】
「TPO」という略語は、一般的に良く使われる言葉で、ビジネスでもプライベートでも登場する言葉です。
「TPOをわきまえなさい」などとよく言われてしまう人もいるでしょう。
それくらい一般に浸透している言葉ですが、詳しいことは知らないけれど、なんとなく使っているという人が多い言葉だともいわれています。
ここではこの「TPO」について、詳しく解説していきます。
マメ知識として披露できるような情報もまとめましたので、最後までご覧ください。
目次
- 「TPO」の意味とは?
- 「TPO」は何の略?
- 「TPO」の言葉の使い方
- 「TPO」を使った例文・短文(解釈)
- 「TPO」の語源・由来
- 「TPO」を使った言葉と意味を解釈
- TPOと意味が違うTPO樹脂とは?
「TPO」の意味とは?
「TPO」という言葉を、空気を読みなさい、場の雰囲気に相応しい服装をしなさい、というような意味でなんとなく使っている人も多いのではないでしょうか。
特に難しい言葉でもないので、敢えてこの言葉について調べるということもないでしょう。
そんな「TPO」の意味を改めて見直してみると、「時・場所・場合に応じて、服装や態度などを使い分けること」という意味がある和製英語だということが分かります。
多くの人が、ざっくりとした意味合いは理解して使っているけれど、何の略なのかなど、改めて詳細を聞かれても答えられない、という興味深い言葉でもあるのです。
「TPO」は何の略?
「TPO」という言葉は普段からよく使うけれど、何の略なのか考えたこともなかったという人もいるのではないでしょうか。
「T」は時間を意味する「Time」、「P」は場所を意味する「Place」、「O」は場合を意味する「Occasion(又は、Opportunity)」の頭文字が取られたものなのです。
「時・場所・場合」をアルファベット3文字で表した大変便利な言葉と言えるでしょう。
「時と場所と場合に応じた」というよりも」「TPOに応じた」という方が、遥かにスッキリとして言いやすいものです。
「TPO」の言葉の使い方
「時・場所・場合」を表す「TPO」は、TOPに応じた服装、TOPに応じた態度、TPOをわきまえた言葉遣い、といった使い方をする以外にも、TPOに合わせた選曲、TPOに合った花束、のようにも使われます。
高齢者の多い和やかな集まりのBGMにハードロックというのは、「TPOに応じていない選曲」ということになりますし、お悔やみの場面で使う花束が、カラフルで派手なものでは、「TOPに合っていない」ということになります。
特に冠婚葬祭では、TPOをわきまえないとひんしゅくを買ってしまいます。
その上、その人の常識を疑われてしまうことになりますので、注意が必要でしょう。
冠婚葬祭のマナーに自信がない人は、事前にチェックしておくのが賢明です。
「TPO」を使った例文・短文(解釈)
「TPO」の意味や使い方を説明してきましたが、ここでは、「TPO」という言葉を使った例文を紹介していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
「休日出勤の時には、カジュアルな服装で出社してもよいと聞いていたので、短パンにビーチサンダルという南国リゾートをイメージした服装で出社したところ、‘さすがにそれはTPOを考えなさすぎだ’とお叱りを受けました」
この文章では、「TPO」を使って、「さすがにその恰好は、時・場所・場合を考慮しなさすぎています」ということを表しています。
例文2
「普段は乱暴な言葉遣いをしている息子が、仕事では丁寧な言葉遣いで話しているのを目にした時には、TOPをわきまえられるほど大人になったのだと、感慨深かったものです」
この文章では、「時・場所・場合に配慮出来るくらい大人になったのだと感慨深かった」ということを表しています。
例文3
「杓子定規なクレーム対応をしてTPOに応じた対処ができなかったために、小さなクレームが、会社の存続を脅かすほどの大きな問題にまで発展してしまいました」
この文章では、「TPO」を使って、「時・場所・場合に応じた柔軟な対応をすることができなかったため」ということを表現しています。
「TPO」の語源・由来
「時・場所・場合に合った服装をしましょう」
という考え方をファッション業界が普及させていったというのが始まりで、この考え方を発案したのは、アパレルブランド「VAN」の創始者であるとされています。
現在では、服装だけでなく、態度や言葉遣いなどに、幅広く使われています。
「TPO」を使った言葉と意味を解釈
「TPO」を使った言葉としてよく耳にするのが「TPOに応じて」や、「TPOをわきまえた服装」ではないでしょうか。
それが、具体的にはどのようなことを指しているのか、明確には分からないという人もいるでしょう。
ここでは、具体例を出して解説をしていきます。
- 「TPOに応じて」
- 「TPOをわきまえた服装」
「TPOに応じて」
「TPOに応じて」というのは、「時・場所・場合に応じて」ということですが、具体的には、「フォーマルな席に応じてフォーマルな服装をする」、「落ち着いたバーでは店の雰囲気に応じて、大衆居酒屋のように騒ぎながら飲まない」、「お年寄りが多く乗るバスでは、その状況に応じて、シルバーシートでなくても席を譲る」、「雪道を歩くときには、状況を考慮して、靴を選び、歩き方も変える」といった事柄が挙げられます。
「TPOをわきまえた服装」
「TPOをわきまえた服装」というのを説明する場合は、「TPOをわきまえない服装」の具体的な例を挙げる方が分かりやすいでしょう。
「登山をする時にハイヒールを履いている」、「これから高級レストランへ食事に行くのに、ジーパン・Tシャツ・下駄という格好をしている」、「親友の結婚披露パーティーに、白いドレスを着て行く」といった例があります。
TPOと意味が違うTPO樹脂とは?
「TPO」と聞いて、「TPO樹脂」のことだと思った人もいることでしょう。
しかし、一般の人には「TPO樹脂」が何なのか、見当も付かないものですので、ここでは、豆知識の1つとして「TPO樹脂」について説明します。
「TPO樹脂」というのは、プラスチック(合成樹脂)原料で、オレフィン系熱可塑性エラストマーのことを指しています。
常温ではゴムのような弾性体ですが、一般的なプラスチックと同じように加工することができる合成樹脂のことをいいます。
普段からよく使われる「TPO」という言葉について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
その由来や、何を略した言葉なのかは、意外と知られていないようです。
馴染みのある言葉であっても、掘り下げてみると新たな発見があるものなのです。