「カバチタレ」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
以前、漫画雑誌モーニングで連載されていた「カバチタレ!」という漫画を知っているでしょうか?
テレビドラマにもなった人気作品ですが、タイトルの「カバチタレ」にどんな意味あるかご存知の人は意外と少ないかもしれません、
ここでは、この「カバチタレ」という言葉について解説していこうと思います。
目次
- 「カバチタレ」の意味とは?
- 「かばちたれんな」の意味
- 「カバチタレ」の語源や由来
- 「カバチタレ」の使い方・例文や短文・解釈
- 「カバチタレ」の類語や類義表現
「カバチタレ」の意味とは?
「カバチタレ」という言葉の中にある「カバチ」は「理屈」、「不平」、「生意気」という意味を持つ言葉ですが、「カバチタレ」とは、「ゴチャゴチャと文句ばかり言う人」のことを指しています。
「かばちたれんな」の意味
「カバチタレ」は日常会話の中では、「かばちたれんな」といったような形で使われることが多いのですが、意味としては「文句いうな」という意味になります。
「かばち」が「理屈」、「不平」、「生意気」で、実際に会話で使う形式の「かばちたれ」となると「文句いい生意気な口をきく」という内容になるわけです。
「カバチタレ」の語源や由来
「カバチタレ」の語源を見ると、この言葉は方言から来ている表現で、広島弁で「かばち」を使っていることから、「カバチタレ」が生まれてきたとされています。
一方で、山口県でも「生意気な事を言うな」という意味で、「かばちをたれるな(かばちたれんな)」と言いますが、広島と山口の距離を考えると、隣県なので不思議ではありません。
「カバチタレ」の使い方・例文や短文・解釈
では、ここから「カバチタレ」を使った例文を見ていくことにしますが、使われる場面は、やはりグダグダ文句を言う人に対して使われることが多い感じです。
- 「カバチタレ」の例文1
- 「カバチタレ」の例文2
「カバチタレ」の例文1
「お前のぅ、カバチばっかしタレてから、のふぅどな奴じゃのぅ!バリたいぎぃ」
バリバリの広島弁ですが、意味としては、「お前は屁理屈ばかり言って、態度が横柄な奴だ。すごく面倒くさい」ということになります。
でも、広島弁で言われたなら、すごく怖くなるかもです。
「カバチタレ」の例文2
「お前、イチイチかばちたれんな。すぐにやれや」
こんな言い方をされているのは、職場などで理屈ばかり言っている相手に対して、「文句いうな。素直に仕事しろ」というような感じでしょうか。
「カバチタレ」の類語や類義表現
方言で表現する「カバチタレ」は、類語で見ていくと、どんな表現の言葉があるか探してみました。
すると、次のような言葉が挙げられます。
- 「理屈こねる」
- 「屁理屈を言う」
- 「こじつける」
「理屈こねる」
「理屈こねる」という表現が「ガバチタレ」の類語となりますが、「こねる」自体に「筋の通らない理屈などを繰り返ししつこく言う」という意味があり、「理屈をこねる」は「自分の主張を通そうとして、あれこれと言うこと」や「理屈を並べて自分の非を認めない」ということになります。
「理屈をこねるくらいなら、さっさと仕事しろ」というような使い方になりますが、このように言われる人は、自分の非を認めず他人の話を聞かないタイプの人が多いようです。
「屁理屈を言う」
「屁理屈」とは「道筋の立たない道理のこと」を意味している言葉ですが、「屁理屈ばかり言っているが、あいつは絶対に理解していない」とか「理屈ばかり並べて話しているけど、本当はただの屁理屈でしかないな」というような使い方をします。
プライドが高くてわがままな性格だった、自己防衛意識が強いタイプの人が多いようです。
「こじつける」
「こじつける」も「カバチタレ」の類語として出てきますが、物事をすぐに正当化したがる人間がやりようなことです。
意味としては、「無理矢理に関係・脈絡があるように理屈をつけて言うこと」や「無理につじつまを合わせようとすること」を指していますが、このような人は誰からも信頼されることがありません。
「カバチタレ」は漫画やテレビドラマのタイトルにもなったくらいの言葉なので、知名度はそれなりにあると思いますが、方言にはまだまだ理解しきれない言葉が数多くあります。
これを機にどんな方言があるのかを勉強するのもいいでしょう。