「墓穴を掘る」とは?意味・読み方・類語【使い方や例文】
「墓穴を掘る」の意味や語源を紹介します。
さらに「墓穴を掘る」の使い方や、「墓穴を掘る」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「墓穴を掘る」の意味とは?
- 「墓穴を掘る」の語源
- 「墓穴を掘る」の使い方
- 「墓穴を掘る」を使った例文
- 「墓穴を掘る」の類語
「墓穴を掘る」の意味とは?
「墓穴を掘る」という言葉を知っているでしょうか。
「墓」という文字が登場しますので、意味を知らない人も、少し怖いと感じるかもしれません。
人生経験が豊富な人は、いくつかの「墓穴を掘る」シーンを見てきたかもしれませんし、自分もそのような失敗をしてしまったかもしれません。
一方で、「墓穴を掘る」という言葉を、今回初めて目にする人もいるでしょう。
そこで、ちょっと怖い言葉、「墓穴を掘る」の読み方や意味を紹介します。
- 「墓穴を掘る」の読み方
- 「墓穴を掘る」の意味
「墓穴を掘る」の読み方
「墓穴を掘る」は、「ぼけつをほる」と読みます。
「墓穴を掘る」の意味
「墓穴を掘る」という言葉には、「自分の行動が原因になり、自分を破滅に導く」という意味があります。
身の破滅を導いてしまったのは、誰のせいでなく、自分という事になります。
例えば会社をクビになってしまった時に、それが誰のせいでなく本人の責任だという場合は、「墓穴を掘る」という言葉が意味する所となります。
「上司の悪口を言う」「会社を何度も無断欠勤する」などの本人の行動が原因になり、「会社をクビになる」という行動につながったという場合などです。
カンニングをして停学になる、という流れも、「カンニング」という行為が「墓穴を掘っている」と言えます。
このように、自分の行動が原因で、自分を破滅に導いてしまった時、「墓穴を掘る」という言葉を使います。
「墓穴を掘る」の語源
「墓穴」は「誰かを葬るための穴」の事で、棺などを入れるための穴という意味があります。
また「掘る」は、スコップなどで地面を掘るという意味になります。
例えば、誰かを殺して埋めようと思い、スコップで裏山に穴を掘る人がいるとします。
この人は殺人を計画している人がいるかもしれません。
しかし最終的に、その穴に落とされて、埋められてしまうのが「穴を掘った本人」だとしたら、とても怖い事だと思います。
「墓穴を掘る」には、このようなイメージがあります。
「墓穴を掘る」という言葉を思い浮かべる時に、「自分の墓穴を掘る」という言葉をイメージすると良いでしょう。
「墓穴を掘る」の使い方
「墓穴を掘る」という言葉は、どのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
「墓穴を掘る」には、「自分の行動が原因になり、自分を破滅に導く」という意味があります。
そこで、誰かが自分で自分の首を絞めるような行動をした時に、「墓穴を掘る」という言葉を使ってみましょう。
例えば職場で、誰かの悪口を盛んに言っている人がいるかもしれません。
このようなタイプの人は、人の悪口を言う事で周囲の人と仲良くなろうとしているかもしれませんが、結果的に「気を許せない人」という印象を与えてしまう事があります。
そのため、周囲から浮いた存在になってしまいます。
これは「墓穴を掘る」行為と言えるでしょう。
他にも似たような行為をしている人を見た時に、「墓穴を掘る」という言葉を使ってみましょう。
「墓穴を掘る」を使った例文
「墓穴を掘る」を使った例文を紹介します。
様々な場面における、「墓穴を掘る」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えて行きましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける、「墓穴を掘る」を使った例文を紹介します。
「A常務は、B専務を陥れるための策を練ったが、部下の裏切りに遭った。結果的に『墓穴を掘る』形となり、A常務は会社を追われる事になった」
このA常務のように、誰かを陥れようとした結果、自分が会社を追われるような出来事が時々起ります。
まさに「墓穴を掘る」の典型例と言えるでしょう。
誰かを陥れようとする策略を打つ時は、自分の進退を掛けて臨むような覚悟が必要になります。
例文2
恋愛的な場面における「墓穴を掘る」を使った例文を紹介します。
「二人の女性に言い寄られて、どちらにもOKサインを出してしまった。しばらくの間は両手に花で楽しかったが、二股をかけている事がばれて、同時にフラれてしまった。『墓穴を掘る』とは、この事だろう」
この例文に登場する男性のように、二股をかけてフラれてしまう男性は、「墓穴を掘った」結果ですので、慰めようがありません。
同じように、彼女がいるのに浮気してしまう男性や、彼氏がいるのに他の男性に色目を使う女性は、「墓穴を掘っている」事になります。
いつ自分が破滅に追い込まれたとしても不思議ではないでしょう。
それくらいのリスクを負った行為だという自覚のもとに、浮気をするかどうかを選択すべきでしょう。
「墓穴を掘る」の類語
「墓穴を掘る」の類語や、似た意味の言葉を紹介します。
似た意味の言葉を知る事で、「墓穴を掘る」という言葉の意味をより深く知る事ができるでしょう。
- 「自業自得」【じごうじとく】
- 「人を呪わば穴二つ」【ひとをのろわばあなふたつ】
「自業自得」【じごうじとく】
仏教用語のひとつで、「自分の行いの結果を自分が受ける事」という意味になります。
この言葉を一般的に使う時は、「墓穴を掘る」と同様に、悪い結果を想定している事がほとんどです。
「小さな子供をいじめて、その子供が大人になって復讐されたとしても、『自業自得』だよ」などという文章を作る事ができます。
自分の振る舞いを正すために、「自業自得」という言葉を知っておくと良いでしょう。
「人を呪わば穴二つ」【ひとをのろわばあなふたつ】
「人を呪わば穴二つ」という、怖い言葉があります。
他の人を呪い殺そうとすると、その報いを自分も受ける事になり、結果的に二人の死人が出るという意味です。
そこから「人を呪ったり陥れようとしたりすると、自分にも同じくらい悪い事が起こる」という教訓を得る事ができます。
誰かの事が憎くて仕方ない時に、恨んで呪ったり陥れようとしたくなった時に、この言葉を思い出してみましょう。
そして、もっと理性的な解決方法がないか考えてみましょう。
「墓穴を掘る」の意味や使い方を見てきました。
「墓穴を掘る」という言葉の意味を知ると、自分の行動が、墓の穴を掘るような行動になっていないかどうか、怖くなるかもしれません。
少なくとも悪意を持って誰かを陥れようとする行為は、初めから避けた方がいいでしょう。