「自業自得」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「自業自得」の意味や類語を紹介します。
さらに「自業自得」の使い方や、「自業自得」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「自業自得」の意味とは?
- 「自業自得」の類語や言い換え・似た言葉
- 「自業自得」の言葉の使い方
- 「自業自得」を使った例文
- 「自業自得」の具体例
「自業自得」の意味とは?
「自業自得」という言葉を聞いた事があるでしょうか。
ほとんどの人が聞いた事があるかもしれません。
社会人生活を送っていると、誰かから「自業自得」だと言われたり、誰かに対して「自業自得」と言った経験もあるでしょう。
「自業自得」は教訓がたっぷり含まれた言葉ですので、教育の現場でも頻繁に使われているはずです。
小学校や中学校で、先生の口から「自業自得」という言葉を聞いたという人もいるでしょう。
とはいえ、「自業自得」の正確な意味を知らない人もいるでしょう。
そこで「自業自得」の読み方と意味を紹介します。
- 「自業自得」の読み方
- 「自業自得」の意味
「自業自得」の読み方
「自業自得」は「じごうじとく」と読みます。
「自業」は「じごう」、「自得」は「じとく」と読みます。
「自業」は「じぎょう」と読み間違えてしまいやすいので、気を付けましょう。
「自業自得」の意味
「自業自得」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「自業自得」には、「自分の作った報いを自分で受ける事」という意味があります。
「報い」には、「何かをした結果として得られるもの」という意味があります。
例えば、食べ過ぎた結果、太るのは、「報い」と言えるでしょう。
「自業自得」は、自分で何かをした結果、その報いを自分で受けるという意味の言葉で、しかもそれは「悪い報い」に限定されています。
そのため、「自業自得」は、「自分の作った悪い報いを、自分で受ける事」という意味の言葉と言えるでしょう。
「自業自得」の類語や言い換え・似た言葉
「自業自得」の類語や、言い換えられるような似た意味の言葉を紹介します。
「自業自得」の意味をより知るためにも、似た意味の言葉を見て行きましょう。
- 「身から出たさび」【みからでたさび】
- 「しし食った報い」【ししくったむくい】
- 「たたり」【たたり】
「身から出たさび」【みからでたさび】
「身から出たさび」という言葉も、「自業自得」と同じくらい使われる有名な言葉で、さらに意味も似ています。
「身から出たさび」には、「自分のした悪事の報い」という意味があります。
例えば、会社をサボり続けてクビになってしまった人の事を、「クビになったのは『身から出たさび』だ」と表現する事ができます。
「自業自得」と言い換える事ができるため、「身から出たさび」という言葉もセットで覚えておき、状況によって使い分けるようにしましょう。
「しし食った報い」【ししくったむくい】
「しし食った報い」という言葉もあります。
この言葉は、今回初めて知ったという人の方が多いのではないでしょうか。
「しし食った報い」の「しし」は「獣」とい漢字が当てられています。
「獣」とは、イノシシやシカの事で、特にシカは神の使いと言われていて、食べると罰が当たるという考え方があります。
そのため、「しし食った報い」には、「悪事に対する当然の報い」という意味があります。
「彼があんなフラれ方をしたのも、『しし食った報い』だ」などという文章を作る事ができます。
彼女に対して、よほどひどい態度を取ったのだと想像する事ができます。
「たたり」【たたり】
「たたり」という言葉も良く耳にする言葉だと思います。
「たたり」は、「神仏が人を罰する事」という意味があり、また「怨霊などから受ける報い」という意味もあります。
ざっくりと「悪い事をした事により、降りかかる悪影響」という意味もあります。
「自業自得」に近い言葉ですが、よりスピリチャルな感じの言葉になります。
「自業自得」の言葉の使い方
「自業自得」という言葉を、どのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
「自業自得」は、「自分の作った悪い報いを、自分で受ける事」という意味があります。
「食べ過ぎたら、太る」というように、悪いとされる行いをして、その報いを受けた時に「自業自得」という言葉を使ってみましょう。
「嫌な事を言って、嫌われる」など、「自業自得」と思われる出来事は、みなさんの周囲を見渡せばいくらでもみつかるのではないでしょうか。
「自業自得」は、自分に対して言う事もできますし、悪い事をして報いを受けた人に言う事もできます。
また興味本位ではなく、その人のためを思って「説教モード」で「自業自得」という言葉を使う事もできます。
「自業自得」を使った例文
「自業自得」という言葉を使った例文を紹介して行きます。
様々な場面における、「自業自得」を使った文章を見る事で、この言葉の使い方をより深く理解できるようになるかもしれません。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける、「自業自得」を使った例文を紹介します。
「会社を無断欠勤して、部長にこっぴどく怒られたのが悔しい?バカ、それは『自業自得』だろ!」、「転職先の企業の雰囲気が良くなくて、元の職場に戻りたくなった。しかし辞め方が悪かった自分が復職できるわけない。『自業自得』とはいえ、悲しい」などです。
自分の勤務態度が悪くて、誰かに怒られるのはまさに「自業自得」なのですが、若い時期はこの当たり前の因果関係に気付けない事もあります。
例文2
日常的な場面における、「自業自得」を使った例文を紹介します。
「古くなったタマゴでオムレツを作って食べたら、お腹が痛くなった。『自業自得』だと、お医者さんに言われた」、「湖に氷が張っていたので、降りてみた。すると氷が割れて水の中に落ちてしまった。風邪を引いてしまったが『自業自得』だから仕方ない」などです。
湖に氷が張っていたりすると、好奇心に負けてついチャレンジしたくなりますが、事故につながる可能性がありますので、慎重に行動しましょう。
「自業自得」の具体例
最後に「自業自得」の具体例を見て行きましょう。
どのような「自業自得」な出来事が登場するでしょうか。
- 具体例1
- 具体例2
具体例1
恋愛の場面における、「自業自得」の具体例を紹介します。
A君は、学校でいちばん可愛いと言われているBさんと付き合っていました。
理想のカップルともてはやされていましたが、A君はCさんと浮気をしてしまいます。
それが原因で、二人は別れる事になりました。
しかもBさんとCさんは親友だったので、Bさんは彼氏と親友を失う事になります。
A君とCさんも、浮気発覚とともに別れる事になりました。
A君は彼女を失っただけでなく、浮気をしたひどい奴という噂が広まり、嫌われてしまいます。
A君は浮気により、彼女を失っただけでなく、学校全体から嫌われる事になりました。
まさにA君は「自業自得」と言えるでしょう。
具体例2
ビジネスシーンにおける、「自業自得」の具体例を紹介します。
会社を運営していたDさんは、儲けたお金を投資に回して、さらに儲けようとしていました。
しかし、投資がうまく行かなくなり、損失が出てしまいました。
そこでDさんは、従業員の給料を下げる事にしました。
浮いた給料を損失の穴埋めにしたので、Dさんの会社は損をせずに済みました。
しかし従業員は、Dさんに対して不満を募らせ、一斉に退社してしまいます。
退社した社員は、新しい会社を作り、Dさんの会社のライバルとなりました。
使える社員がいなくなったDさんの会社は倒産してしまいます。
Dさんが会社を失ったのは、「自業自得」と言えるでしょう。
「自業自得」の意味や使い方を見てきました。
ほとんどの人が、「自業自得」だと思うような失態をしてしまった経験があるでしょう。
その事を後悔するよりも、次回以降、「自業自得」と思われるような行動をしないようにする事が大切かもしれません。