「メタフィジックス」の意味・語源【使い方や例文】
「メタフィジックス」という言葉を見たり、聞いたりしたことがあるかも知れませんが、詳しい意味を知っている人は少ないでしょう。
目次
- 「メタフィジックス」の意味とは?
- 「形而上学」を詳しく解説
- 「メタフィジックス」を分解して解釈
- 「メタフィジックス」を使った例文と解釈
- 「メタフィジックス」の言葉が使われている歌やブログ
「メタフィジックス」の意味とは?
メタフィジックスは、日本語では「形而上学」(けいじじょうがく)と訳されます。
この形而上学とは、思弁哲学(しべんてつがく)の中の部門の1つで、世界の根本原理を探究する学問です。
何やら難しくて意味が分からないと思いますが、元々ソクラテスやプラトンが探求したといわれている学問で、神の存在の有無や人間を機械的に表現できるかなどといった抽象的なテーマも多い分野です。
よって、正確にどのような学問だと説明できる人は少なく、現在では宗教哲学や言語哲学、科学哲学などの副次的な学問の方が多く学ばれています。
「形而上学」を詳しく解説
形而上の存在を扱う哲学です。
世界の根本原理を探究するという学問で、前述の通り、科学的な証明は不可能だと思われる分野についての探求に他なりません。
後にアリストテレスによって、同名の著書として記されましたが、「自然学的なものの後の学問」というテーマで書かれたもので、いわゆる科学を超越した内容です。
- 「形而上学」は他言語ではどう表記する?
「形而上学」は他言語ではどう表記する?
「形而上学」は、前述のように、ギリシャの哲学者のアリストテレスの著書のタイトルとなっています。
そのタイトルはギリシャ語で“metaphysika”です。
(原題は「ta meta ta physika」です)
英語では“metaphysics”となり、その発音が「メタフィジックス」です。
無理にこの発音をすることはなく、日本語では「形而上学」で構いません。
「メタフィジックス」を分解して解釈
メタフィジックスという言葉を2つに分解して、意味する内容との絡みを見ていきます。
この言葉は、その意味あってのものだということが分かるでしょう。
- 「メタ」【めた】
- 「フィジックス」【ふぃじっくす】
「メタ」【めた】
「メタ」(meta)には色々な意味があり、「超〜」、「〜を含む」、「〜の後の」などという複数の解釈ができる言葉です。
「メタフィジックス」では、そのうちの「〜の後の」という意味で使っています。
アリストテレスが著した同名の著書は「自然学的なものの後の学問」という意味なので、それが分かります。
「フィジックス」【ふぃじっくす】
「フィジックス」(physics)は、そのままだと「物理学」を表現しますが、「自然科学」の意味でも使われる言葉なので、「メタフィジックス」という言葉ではそちらの意味で使っています。
よって、上の「メタ」と合わせて、「自然学的なものの後の学問」と訳されます。
「メタフィジックス」を使った例文と解釈
メタフィジックスは、日常会話でそうそう使う言葉でもないので、例文はかなり限られます。
使う場合には、「形而上学」を意味して使うことになります。
- 「メタフィジックスは、その意味を説明するだけでも大変だ」
「メタフィジックスは、その意味を説明するだけでも大変だ」
ここまでに書いてきた通りに、形而上学をどのようなものなのかと人にきちんと理解してもらえるように説明するのは一苦労だと言えるでしょう。
そのような考え方に興味がない人には全く縁のないものということも、その大きな理由です。
人間、興味がないことを話されても、まともに聞こうとは思わないからです。
「メタフィジックス」の言葉が使われている歌やブログ
メタフィジックという言葉が、以下の歌のタイトルやブログページのタイトルで使われています。
もちろん、どちらもこの言葉の意味にちなんだ内容となっています。
- ササキオサム/メタフィジック
- メタフィジック通信
ササキオサム/メタフィジック
シンガーソングライターのササキオサム氏による楽曲です。
「メタフィジックス」の意味を彷彿させる、「形は最初から無いもので、作り出すものだ」といった内容の歌詞となっています。
メタフィジック通信
占いや魂について、各種の超自然現象、UFOや宇宙人などの話題まで、あらゆる超常的なテーマを記事にして載せています。
「メタフィジック」というタイトルに違わないページだと言えるでしょう。
メタフィジックは、そう使う言葉ではありませんが、この学問に興味をもつと、色々な考え方が今までとは変わってくるかも知れません。
それだけ深く、探求が困難な学問です。