「アイドルタイム」の意味・対義語【使い方や例文】
「アイドルタイム」というと、人気タレントのイベントでもあるのかと思う人もいるでしょう。
アイドルタイムは今や立派なビジネス用語であり、知らないと恥ずかしい思いをします。
その意味や使い方について知っておきましょう。
目次
- 「アイドルタイム」の意味とは?
- 「アイドルタイム」の語源や由来
- 「アイドルタイム」の言葉の使い方
- 「アイドルタイム」を使った例文・短文(解釈)
- 「アイドルタイム」の英語
- 「アイドルタイム」の対義語
- 「アイドルタイム」の具体例
「アイドルタイム」の意味とは?
- 仕事をしていない時間
- 待機時間
仕事をしていない時間
メーカーで工場が稼働せずに労働力があっても使われない時間や、仕事のタイミングやトラブルにより一時的に作業ができない時間のことです。
アイドルタイムには生産性がないのですが、施設の光熱費や管理費、人件費などは通常にかかります。
収益がないのにコストだけが発生するので、企業にとっては非常に損な時間です。
待機時間
流通業界や飲食業界では、仕事の流れがくるまでの待機時間を意味します。
物資が搬送されるまでは拠点である倉庫やセンターでは作業ができません。
或いは飲食店では昼休みやディナータイム以外はお客が来店せずに店内が閑散としています。
いつでも作業が出来る様にスタンバイしていなければならない状態です。
「アイドルタイム」の語源や由来
「アイドル」とは英語で“idol”と表記しますが、人気タレントのことではありません。
「偶像・憧れ」という意味を持っていて、転じて「現実とは程遠い・ぼうっとした状態」を表すのです。
自動車のエンジンを空ふかししている状態を「アイドリング」と言うのも同じ由来によるものです。
このヒマでぼうっとした状態でいる時間帯を「アイドルタイム」と言うのです。
「アイドルタイム」の言葉の使い方
- 休憩をする時に
- 相手からの返事を待っている時に
- お客が全く来ない時に
休憩をする時に
本来やるべきことがトラブルやタイミングのずれなどでできない場合に、他に何かに手を付けてしまうと中途半端になってしまいます。
「早めに休憩を取ろう」と思い立ち席を離れる時に「アイドルタイムだから休憩してくる」と言います。
相手からの返事を待っている時に
自分のやるべきことに対して相手の返事を待っている時には、次のステップに進めません。
ゴールが見えているのに作業が進められないので手持無沙汰になった時に「アイドルタイム」と言います。
周囲からはヒマそうに見えるので、書類やメールの整理など雑用に充てる人が多くなります。
お客が全く来ない時に
接客業では、お客が来るか来ないかで仕事内容が変わります。
お客が来ない時間帯はサービスをする必要がないのでスタッフは時間を持て余してしまいます。
その様な時に店長から「アイドルタイムには店内の清掃を徹底すること」等と言われるでしょう。
アイドルタイムであっても、結果的にお客をもてなす為に何かしら仕事をしなければならないのです。
「アイドルタイム」を使った例文・短文(解釈)
- 「アイドルタイム」の例文1
- 4-2.「アイドルタイム」の例文2
- 「アイドルタイム」の例文3
「アイドルタイム」の例文1
「あのカフェはアイドルタイムでも大混雑だ」
本来ならば飲食店は一般的な食事時間以外は閑散としているものです。
しかし食事時間以外でもコーヒーやスィーツのメニューを充実させることで集客を増やしているお店もあります。
普通ならば準備中の時間帯に行列ができている様なカフェのことを言います。
4-2.「アイドルタイム」の例文2
「アイドルタイムにチラシ配りをする」
よく飲食店の店頭でスタッフがチラシ配りをしていることがあります。
大体が午後の3時〜5時頃で、客足が途絶える時間帯です。
手が空いた時間帯にチラシ配りをすることで販促効果が出ることでしょう。
アイドルタイムを無駄にしない店舗の知恵と言えます。
「アイドルタイム」の例文3
「アイドルタイムの使い方が上手な人」
職場で何となくいつも手を動かしている人がいて、整理整頓が上手な人がいるものです。
連絡を待っている時や、締切前で書類が揃わない時など、やるべきことができない時でも何かしら作業を進めているのです。
データファイルや連絡先の整理、マニュアルのチェックからホチキスの芯の補充など、忙しくなった時にスムーズに作業が出来る様にしています。
「アイドルタイム」の英語
「アイドルタイム」は元々英語で“idle time”です。
“You can reduce the idle time. ”(アイドル時間を短くできます)と、そのまま使えます。
但し、ビジネス用語ですので日常会話の中で使うのは難しいでしょう。
「アイドルタイム」の対義語
「アイドルタイム」には「ピークタイム」という対義語があります。
「ピーク」とは“peak”(絶頂期・頂上)という意味があり、お店が混雑していたり、工場で機械がフルに稼働している時間帯のことです。
「アイドルタイム」の具体例
- 飲食店
- コンピュータの世界
- 営業の世界
飲食店
「アイドルタイム」は飲食業界でよく使われる言葉です。
飲食店は時間帯により混雑の状況が大きく変わり、お昼や夕方は目が回る程忙しいのですが、午後から夕方にかけては閑散としています。
この暇な時間帯を「アイドルタイム」といい、多くのお店では仕込みに充てたり、昼と夜とでシフトを組んだりしてコスト削減に努めています。
コンピュータの世界
IT業界での「アイドルタイム」は、人ではなくコンピュータのシステムが稼働していない状態を意味します。
起動しているのに何のプログラムも走っておらず、処理がされな時間帯です。
営業の世界
営業職では、顧客の都合に合わせて行動することが多いので「アイドルタイム」も発生し易くなります。
外回りで約束した時間までカフェや図書館で過ごすビジネスマンもいます。
「アイドルタイム」を上手に使えば、コストがかかってもそれ以上の利益を得られます。
常にやるべきことのリストを作っておき、ヒマだと思ったら作業ができる様にしておきましょう。