「融通が利く」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「融通が利く」の意味や類語を紹介します。
さらに「融通が利く」の使い方や、「融通が利く」を使った例文を紹介します。
目次
- 「融通が利く」の意味とは?
- 「融通が利く」を分解して解釈
- 「融通が利く」の使い方
- 「融通が利く」を使った例文
- 「融通が利く」の類語や言い換え
「融通が利く」の意味とは?
「融通が利く」という言葉を聞いた事があるでしょうか。
社会人生活が長い人なら、「融通が利く」人、「融通が利かない」人の顔が、それぞれ何人も浮かんだのではないでしょうか。
一方で「融通が利く」という言葉を、今回初めて見たという人もいるかもしれません。
「融通」という漢字を読めない人もいるでしょう。
そこで「融通が利く」という言葉の読み方や意味を紹介します。
自分は「融通が利く」タイプか、違うのかが見えてくるかもしれません。
- 「融通が利く」の読み方
- 「融通が利く」の意味
「融通が利く」の読み方
「融通が利く」の読み方は「ゆうづうがきく」です。
「融通」は「ゆうづう」と読み、「利く」は「きく」と読みます。
それほど難しい漢字ではありませんので、読み方を覚えておきましょう。
ただし、「利く」の漢字を「効く」や「聞く」と間違えて覚えてしまうケースがあります。
「融通が利く」の「きく」は「利く」だと覚えておきましょう。
「融通が利く」の意味
「融通が利く」には、どのような意味があるでしょうか。
「融通が利く」には、「臨機応変に上手に処理できる」という意味があります。
物事の進行は計画通りに進まないものなので、進行具合を見て臨機応変に対応する事が大切になります。
そのため「融通が利く」人は、「臨機応変に物事を処理できる」人と言えます。
一方で、当初の計画に縛られ過ぎて、実際に合わないような判断をする人は、「融通が利かない」人と言えます。
「融通が利く」を分解して解釈
次に、「融通が利く」という言葉を、分解して解釈してみましょう。
「融通が利く」は、「融通」と「利く」に分ける事ができます。
それぞれの意味を知る事で、「融通が利く」という言葉の意味が立体的に見えてくるかもしれません。
- 「融通」
- 「利く」
「融通」
「融通」には、「滞りなく通じる事」という意味があります。
また「相互の間に障害無く通用する事」という意味や、「隔てなく気持ちが通じ合う事」などの意味があります。
さらに「臨機応変に物事を処理する性質」の事も「融通」と言います。
「融通が利く」という言葉に登場する「融通」の場合は、最後の「臨機応変に物事を処理する能力」という意味がいちばん近いと言えます。
「利く」
「利く」という言葉には、「期待通りの結果が実現する」「効果や動きが現れる」という意味があります。
スポーツファンの方なら、「利く」という言葉を、実況などで良く聞くのではないでしょうか。
例えばボクシングの試合を見ていて、ストレートが相手選手の顎に入った時に、「ストレートが利いて、相手の動きが止まった」などという実況があります。
この言葉には、ストレートの威力が、相手に効果的に現れたという意味があります。
また「宣伝が利いて、お客さんがたくさんお店に来た」という場合は、宣伝による期待通りの結果が実現したという意味になります。
「融通が利く」の使い方
「融通が利く」という言葉を、どのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
「融通が利く」には、「臨機応変に上手に処理できる」という意味があります。
そこで、身近にそのような人がいる時に、「融通が利く」という言葉を使ってみましょう。
ビジネスシーンでは、上司が「融通が利く」か、どうかが重要になります。
すでに事態は進行していて、当初の予定通りにはいかない状況になっている時に、どう反応するかで、「融通が利く」か、どうかが判断できます。
臨機応変に処理できる人、新しい計画を立て直したり、計画をマイナーチェンジできる人が、「融通が利く」人と言えるでしょう。
「融通が利く」を使った例文
「融通が利く」を使った例文を紹介します。
様々な場面における、「融通が利く」を使った文章を見て、「融通が利く」という言葉をどのように使えばいいのかを知りましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける、「融通が利く」を使った例文を紹介します。
「プロジェクトが進み、当初の予定と大幅に狂いが出てきた。
そこでA課長が、『計画をマイナーチェンジしよう』と提案した。
その結果、プロジェクトは大きな成果を出し、私達メンバーの努力が報われた。
A課長の『融通が利く』態度が、今回の危機を救ってくれた」
仕事に予定外の出来事や、計画の狂いはつきものです。
その後、どう臨機応変に対処できるかどうかが、仕事人の腕の見せ所と言えます。
A課長の臨機応変さは、「融通が利く」人にしかできない、対応です。
例文2
日常的な場面における、「融通が利く」を使った例文を紹介します。
「スーパーで買った卵が、袋に入れている間に割れてしまった。
レジ係の人がそれを見ていて、新しい卵に交換してくれた。
『融通が利く』レジが掛かりの人がいて、本当に良かった」
スーパーなどで、買い物をしている時でも、予想外の事が起こります。
店員さんの中にはマニュアル通りで、「融通が利かない」人もいますが、臨機応変に最適な判断を下す事ができる、「融通が利く」人もいます。
このような人がいるお店は、何度でも行きたくなります。
この例文は「融通が利く」事の大切さを教えてくれていると言えるでしょう。
「融通が利く」の類語や言い換え
最後に「融通が利く」の類語や言い換えられる言葉を紹介します。
「融通が利く」と似た意味の言葉にはどのようなものがあるでしょうか。
- 「変幻自在」【へんげんじざい】
- 「気が回る」【きがまわる】
「変幻自在」【へんげんじざい】
「変幻自在」という言葉があります。
「変幻自在」には、思うままに姿を変えたり、出没する事ができる人の事を言います。
忍者のような人の能力を「変幻自在」と言いますが、現代社会にも、まるで忍者のように自由自在に対応できる「変幻自在」な人がいます。
「融通が利く」人の、さらに上の人が「変幻自在」な人かもしれません。
「気が回る」【きがまわる】
「気が回る」という言葉も、「融通が利く」という言葉と似た意味があります。
「気が回る」には、「細かいところまで注意が行き届く」という意味があります。
細かいところまで注意が行き届けば、事態の変化にも気付きやすく、「融通が利く」対応をする事ができるでしょう。
「融通が利く」という言葉の意味や使い方を見てきました。
自分が「融通が利く」タイプだった人は、その能力を仕事やプライベートに活かしましょう。