「おひとり様」の意味・類語・対義語【使い方や例文】
人は、基本的な欲求として、食欲、性欲、睡眠欲など、生きるために本来持っている欲求があります。
これはあくまで人のベースとなる欲求ですが、これらの他にも色々な欲求があります。
その1つが集団欲ですが、仲間を作り数人で活動することです。
集団とは、家族であったり、友人や恋人、共通の目的を持った仲間同士の集まりだったりもします。
基本的には、人は一人では生きていくことができないのですが、最近では単独で生活行動を取る人も少なくありません。
そんな時に、「おひとり様」という言葉が現れてくるのです。
ては、この「おひとり様」には、どのような意味が込められて使われるようになったのでしょうか?
目次
- 「おひとり様」の意味とは?
- 「おひとり様」の語源や由来
- 「おひとり様」の言葉の使い方
- 「おひとり様」を使った例文・短文(解釈)
- 「おひとり様」の英語
- 「おひとり様」の対義語
- 「おひとり様」の類語
- 「おひとり様」を使った言葉と意味を解釈
「おひとり様」の意味とは?
「おひとり様」という言葉は、本来は「一人」の丁寧語のことなので、よく使われる場面としては、レストランやカフェなどで店員さんから人数を聞かれる場合に出てくる言葉です。
「お一人様ですか?」
このようなセリフで聞かれて、空いている席に案内してくれることがよくあります。
このようなことから、「おひとり様」とは、「飲食店などに一人で訪れるお客さんを指した表現」や、「店員さんなどの店側が人が用いる言い方」という意味になります。
しかし、現代の解釈では、この他にも、「婚期を逃した女性を指す」言い方でとあるのですが、昔なら「行かず後家」と言うような否定的な捉え方をされていたのが、「独身を謳歌している」というある意味プラス的なニュアンスを込めて用いられるケースも増えています。
- 未婚の意味の場合
- 一人の意味の場合
未婚の意味の場合
未婚の場合の「おひとり様」さまは、前述の通り、結婚に行き遅れた人の場合の意味になり、「独身」、「シングル」、「独り身」、「売れ残り」などとも呼ばれています。
一人の意味の場合
一人で行動する「おひとり様」は、結婚していて子供もいたり、彼氏や彼女がいるなど人でも言える表現なので、「単独行動をする人のこと」を指しています。
「おひとり様」の語源や由来
今では「おひとり様」の進化した意味は、「一人の時間を素敵に過ごすことができる大人の女性のこと」という意味があります。
このニュアンスで解釈されるようになった由来は、ジャーナリストの故・岩下久美子さんが始まりとされています。
彼女曰く、「仕事も恋もサクセスするために身につけるべき生き方の哲学」であり、「究極の女磨き」という観点から「おひとりさま」は、「シングルの女性のものだけではなく既婚者や恋人がいる人も含めた全ての女性のメンタル・マナー」とされているのです。
これが、今で言う「おひとり様」なのです。
「おひとり様」の言葉の使い方
「おひとり様」は、未婚者の人のことを指したり、接客の場面などで使われることが、大半ではないかと思います。
「おひとり様」を使った例文・短文(解釈)
では、「おひとり様」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「おひとり様」の例文1
- 「おひとり様」の例文2
- 「おひとり様」の例文3
「おひとり様」の例文1
「デパ地下のスイーツ売り場では、『おひとり様お一つ限り』で、人気スイーツが売られていたので、長い行列でした」
こんなふうに「おひとり様」が使われますが、これが典型的な用法でしょう。
でも、おひとり様一つなら、抱いてる赤ちゃんだって対象になると考える強者なお客さんもいたりして。
「おひとり様」の例文2
「おひとり様とは、ジャーナリストだった岩下久美子さんが1999年頃に提唱した考え方や姿勢です。
この言葉には女性が一人でも、自分のライフプランをしっかりと確立し、食事・旅行・趣味などで楽しんだり、住居や老後の準備を行うことから、一人の人間として生きる姿勢を指しています」
この例文では、現代風に解釈される「おひとり様」を提唱した岩下さんの考え方を示したものです。
今でこそ、このような生活スタイルは珍しくはありませんが、1999年の頃は、まだまだ「おひとり様」というと、「結婚に行き遅れた感」が強かったかもしれません。
「おひとり様」の例文3
「アミューズメントパークでは、人気アトラクションでは、入場を『おひとり様ずつの利用』と制限をかけるところがあります」
実際にそんなアミューズメントパークがあるかどうかは定かではありませんが、こんなふうに使われる可能性もある言葉です。
「おひとり様」の英語
では、「おひとり様」を英語で表現するなら、どのような言葉になるでしょうか?
英語の場合、「未婚」の意味での「おひとり様」と「一人」の「おひとり様」で変わってきます。
- 未婚の意味
- 一人の意味の場合
未婚の意味
「未婚」の場合、“unmarried”、“single”となります。
一人の意味の場合
「一人」のケースなら“solo”か“single”を使うことになります。
「おひとり様」の対義語
「おひとり様」の対義語も「未婚」と「一人」のケースに分けて見ていくことにします。
- 未婚の意味の場合
- 一人の意味の場合「グループ」
- 一人の意味の場合「連帯」
未婚の意味の場合
「未婚」の場合の対義語は、「既婚」ですね。
「すでに結婚している」という意味になりますが、最近では「既婚者」が「未婚=おひとり様」をうらやむケースがあるようですが。
一人の意味の場合「グループ」
「グループ」とは、「集団」のことで、「複数の人間の空間的・心理的・目的理由その他な集まりのこと」や「社会集団」で「人間の相互行為・相互関係に規則性と持続性がある集団」や、「政治における集団である派閥」などがあります。
一人の意味の場合「連帯」
「二人以上がいっしょになって事に当たり、責任を共にすること」という意味になります。
「おひとり様」の類語
では、「おひとり様」の類義語も見ていきます。
- 未婚の意味の場合「ソロ活」
- 未婚の意味の場合「ぼっち」
- 一人の意味の場合
未婚の意味の場合「ソロ活」
「ソロ活」とは、「一人で充実した時間を過ごすことを楽しむこと」で、周囲の人達ののとを全く気にすることなく行動できる自立したライフスタイルと認識されています。
今では、このような人達が増えていますね。
未婚の意味の場合「ぼっち」
「ぼっち」も「おひとり様」の類義語ですが、「ひとりぼっち」から派生した言葉ですが、寂しいイメージでネガティブな感じがするものの、「ソロ活」より活動的でニュアンスがあります。
一人の意味の場合
「孤独」という言葉が挙げられますが、「他の人々との接触・関係・連絡がない状態のこと」を意味しています。
「おひとり様」を使った言葉と意味を解釈
では、ここで「おひとり様」を使った言葉を見ることにします。
- おひとり様ツアー
- おひとり様ランチ
- 50代おひとり様
おひとり様ツアー
「おひとり様ツアー」とは、友人や恋人を伴わず一人て旅行することです。
恋人と別れたばかりの後のが「傷心旅行」も「おひとり様ツアー」かもしれません。
おひとり様ランチ
「おひとり様ランチ」は、当然、一人で食べるランチのことですが、決して寂しい印象はなく、どちらかと言うと自由に自分の時間を気ままに過ごすという、印象があります。
50代おひとり様
「50代おひとり様」は、「50代になっても独身」ということになりますが、この歳になってくると、「もはや結婚は望めない」という解釈になりますが、見方を変えると、「50代でも自由気ままな生活」という受け止め方もできるのではないでしょうか?
「おひとり様」という言葉の価値観がこの時代になって大きく変化してきた感じがします。
それまでは、40代になると、未婚の人に対する偏見的な見方が残っていたのですが、今では、自由なライフスタイルが注目されているために、プラス思考の受け止め方が出て来ています。
働くワークスタイルも多様化している中で、このような理解は現代的なのでしょう。