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「説諭」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】

「説諭」とは、「悪い行いを改めるようによく言い聞かせること」「悪い部分を教えて改善するように諭すこと」です。

「説諭」「意味・読み方・類語・言い換え・使い方・例文と解釈・英語・説諭を使った言葉・説諭と説教の違い」などについて、詳しく説明していきます。

説諭

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目次

  • 「説諭」の意味とは?
  • 「説諭」の類語や言い換え・似た言葉
  • 「説諭」の言葉の使い方
  • 「説諭」を使った例文や短文(解釈)
  • 「説諭」の英語
  • 「説諭」と「説教」の違い
  • 「説諭」を使った言葉と意味を解釈
  • 裁判官の説諭とは?


「説諭」の意味とは?

「説諭」の意味とは?

「説諭」の意味は、「悪い行いを改めるようによく言い聞かせること」「悪い部分を教えて改善するように諭すこと」になります。

「説諭」という言葉には、自分と同等またはそれ以下の者に対して、「悪意・悪い点」を改めるようによく言い聞かせることのニュアンスがあります。

自分よりも立場が上の人や悪事をしていない人に対して、「説諭する」という言葉は通常使うことがありません。

「説諭」という言葉は法律用語としての意味合いも持っています。

例えば、警察官が明確な違法行為にまでいかない微罪の者や不良少年などに対して、厳しく注意・叱責を与えるだけで公的な罪科にまでしないことを「説諭」といいます。

裁判官が被告人に対して、今回の事件・行動を反省して再犯しないようにとよく言い聞かせることも「説諭」と呼んでいます。

  • 「説諭」の読み方

「説諭」の読み方

「説諭」の読み方は、「せつゆ」になります。



「説諭」の類語や言い換え・似た言葉

「説諭」の類語や言い換え・似た言葉

「説諭」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「説諭」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。

  • 「説教」【せっきょう】
  • 「説得」【せっとく】
  • 「諭す」【さとす】
  • 「諌める」【いさめる】

「説教」【せっきょう】

「説諭」の類語・言い換えとして、「説教(せっきょう)」があります。

「説教」という言葉の意味は、「悪い点を改善させ、教え導くために言い聞かせること」「宗教の教義・戒めを言葉で教えること」になります。

「説諭」という言葉の意味は「悪い行いを改めるようによく言い聞かせること」なので、「説諭」「説教」は類語として考えることができます。

「説得」【せっとく】

「説諭」の類語・似た言葉として、「説得(せっとく)・説明(せつめい)」があります。

「説得」というのは、「言葉で話して相手に納得させること」を意味しています。

「説明」という言葉の意味は、「事柄の内容・意味を、よく分かるように解き明かすこと」「物事について、よく分かるように述べること」になります。

そのことから、「説諭」に似た言葉として「説得・説明」を上げることができます。

「諭す」【さとす】

「説諭」の類語・言い換えとして、「言い聞かせ(いいきかせ)・諭す(さとす)」があります。

「言い聞かせ」とは、「ある物事・規則などの内容を、よく分かるように言葉で話して聞かせること」を意味しています。

「諭す」という言葉の意味は、「目下の者に、物事の道理をよく分かるように話して聞かせること」「正しいことが納得できるように教えて導くこと」になります。

「説諭」という言葉は、「言い聞かせ・諭す」という言葉に言い換えることができるのです。

「諌める」【いさめる】

「説諭」の類語・似た言葉として、「訓戒(くんかい)・諌める(いさめる)」があります。

「訓戒」という言葉の意味は、「物事の理非・善悪を教えて諭し、悪事を戒めること」「会社・学校の懲戒処分の中でもっとも軽い処分に当たるもの」になります。

「諌める」という言葉の意味は、「主に目上の人に対して、その過ちや悪い点を指摘して改めるように忠告すること」です。

そのことから、「説諭」に似た言葉として、「訓戒・諌める」を指摘することができるのです。

「説諭」の言葉の使い方

「説諭」の言葉の使い方

「説諭」の言葉の使い方は、「悪事をしている人+問題点(悪い点)を抱えている人」に対して、その悪い行いを改めるように言い聞かせる時に使うというものです。

「説諭」の言葉の使い方で気をつけるべきポイントとして、「自分と同等の相手+自分よりも目下の相手」に対してしか使えないということがあります。

基本的に、「自分よりも立場が上の相手+自分よりも目上の相手」に対しては説諭するという言葉は使えないのです。

自分よりも目上の人の悪事や問題点を改めるように言う時には、「諌める(いさめる)・諫言(かんげん)」の言葉を使いましょう。



「説諭」を使った例文や短文(解釈)

「説諭」を使った例文や短文(解釈)

「説諭」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。

  • 「説諭」の例文1
  • 「説諭」の例文2
  • 「説諭」の例文3

「説諭」の例文1

「先生の熱心な説諭によって、非行少年は自分の過ちを認めることができた」

この例文における「説諭」は、先生が非行少年に対して「悪い行動を改善するように熱心に言い聞かせていること」を意味しています。

心のこもった説諭の言葉は、少年の心にも響きやすいのです。

「説諭」の例文2

「目上の人に説諭されている時にはうるさく感じるものだが、大人になってから感謝できる説諭も多い」

この例文における「説諭」は、目上の人が自分の問題点を指摘して注意してくれることを意味しています。

説諭されている時はうるさいものですが、後になって人生の役に立ったと感謝できる説諭の内容もあるのです。

「説諭」の例文3

「部下を説諭するのは上司にとってもストレスになるが、部下を成長させるためには一定の説諭が必要となる」

この例文における「説諭」は、部下を成長させるために「部下の問題点・不十分な点を指摘して改善するように言い聞かせること」を意味しています。

説諭する時の口調や雰囲気も大事ですが、部下の成長のためにはある程度の説諭(問題点を改めるための言い聞かせ)も必要になります。

「説諭」の英語

「説諭」の英語

「説諭」の英語は、“admonition”(説諭するは“admonish”)や“reproof”(説諭するは“reprove”)、“reason”“give somebody a lecture”などになります。

“I admonished(reasoned) with them on their mistake. ”(彼らのミス・問題点を説諭した。)

“I reproved(reasoned) him into compliance. ”(私は彼を説諭して納得させた。)

「説諭」と「説教」の違い

「説諭」と「説教」の違い

「説諭」「説教」の違いは、ほとんどありません。

「説諭」の意味は「相手の悪い行いを改めるように諭すこと」であり、「説教」の意味は「悪い点を反省させて、教え導くために言い聞かせること」になります。

強いて言えば、「説教」「父親・先生・上司などの直接的な人間関係の交わりがある目上の相手」から説教されることが多いということがあります。

それに対して、「説諭」の方は「裁判官・警察官などの法律上の注意する権限を持っている相手」からも説諭されることが多いという違いを指摘できます。

「説諭」という言葉は「父上・先生・上司から物事の道理を言い聞かせられる時」にも使われますが、一般的に実際の人間関係のある目上の相手から諭される時には「説諭」より「説教」を使うことが多いのです。

「説諭」を使った言葉と意味を解釈

「説諭」を使った言葉と意味を解釈

「説諭」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。

  • 「説諭退職」【せつゆたいしょく】
  • 「諭旨解雇」【ゆしかいこ】

「説諭退職」【せつゆたいしょく】

「説諭退職」とは、強制的にクビにする懲戒解雇処分にまでは至らない退職勧奨(リストラ手法)の一つです。

従業員(労働者)に能力不足や大きなミスなどの理由があり、会社側がやめてほしいと考えている時に、従業員の問題点を取り上げて厳しく説諭したり懐柔したりしながら、従業員自ら退職届を提出する方向に持っていくことです。

「説諭退職」「懲戒解雇」ではなく「自主退職」なので、基本的に退職金は勤務年数に応じて支払われることが多く、履歴書にも懲戒解雇された賞罰の記載はする必要がありません。

「諭旨解雇」【ゆしかいこ】

「諭旨解雇」とは懲戒解雇処分の一つであり、「経営者・上司が問題点(不祥事・犯罪など)についての説諭をして、自ら退職届を提出させること」といった意味になっています。

従業員(労働者)に当然退職しなければならない迷惑行為・不正・犯罪などの理由がある時に、使用者が従業員に対する温情もあって、会社側からクビにするのではなく、説諭して自分から自主退職させるという処分(内規によっては諭旨解雇では退職金の一部が出ることもある)になっています。

裁判官の説諭とは?

裁判官の説諭とは?

裁判官の行う「説諭」というのは、裁判官が判決を下した後に被告人に対して行う「被告人の将来についての訓戒(くんかい)」のことです。

裁判官の説諭は「被告人が二度と同じような犯罪を犯さないようにとの戒めの意味を込めて行われる訓戒・言い聞かせ」のことですが、説諭の内容・趣旨には裁判官の個性が現れると言われています。

裁判官の説諭は、基本的には「今回の事件を心から反省して、自分のしたことの深刻な意味と被害者・遺族の気持ちを考え続けて下さい」「二度と同じ過ちを繰り返さないためにどうすれば良いのか、自分で真剣に悩みながら考え続けて下さい」といった内容になっています。

icon まとめ

「説諭」という言葉について徹底的に解説しましたが、説諭には「悪い行いを改めるようによく言い聞かせること」「悪い部分を教えて改善するように諭すこと」などの意味があります。

説諭の類語・言い換え・似た言葉としては「説教」「説得・説明」「言い聞かせ・諭す」「訓戒・諌める」などがあります。

「説諭」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。