「ベンチマーク」の意味とは?類語、対義語や使い方、例文を紹介!
「ベンチマーク」はビジネス用語の中でも使いこなすのが難しい言葉です。
正しく、さりげなく使えれば、周囲から一目置かれる存在になるかも知れません。
ベンチマークの意味について紹介しますので参考にして下さい。
目次
- 「ベンチマーク」の意味とは?
- 「ベンチマーク」の類語
- 「ベンチマーク」の言葉の使い方
- 「ベンチマーク」を使った例文・短文(解釈)
- 「ベンチマーク」の英語
- 「ベンチマーク」の様々な分野の意味
- 「ベンチマーク」を使った言葉と具体例を紹介
「ベンチマーク」の意味とは?
- 指標【しひょう】
- 水準点【すいじゅんてん】
- 基準【きじゅん】
- 目安【めやす】
指標【しひょう】
金融業界ではこの意味でよく使われます。
例えば投資の場合、平均株価や東証株価指数が指標となり、市場の値動きを推測するのです。
水準点【すいじゅんてん】
「ベンチマーク」の語源に近く、ベンチ(台座)の乗せて高低差を計測する水準という意味があります。
これが転じてものを比較する為の評価基準を表す言葉として使われているのです。
基準【きじゅん】
基準といっても単なる平均値ではなく、完成度の高さを示す時に、既存の最も高いレベルのものを基準に比較するという意味があります。
この基準は品質の高い製品が発表される度に変わっていきます。
目安【めやす】
最も一般的に使われる意味で、何かを比較・検討する時に目安となるもののことを表します。
様々なものについて使われるので、同じ「ベンチマーク」でも目的ににより全く違う内容になります。
「ベンチマーク」の類語
- スペック【すぺっく】
- スタンダード【すたんだーど】
- ベース【べーす】
スペック【すぺっく】
英語で“spec”「仕様」という意味です。
「スペックが高い・低い」は、婚活をしている男性に対して使われる様にもなっています。
対象となるものの判断基準に大きく影響することから、「ベンチマーク」の前段階として使われることが多くなります。
スタンダード【すたんだーど】
英語で“standard”「基準」という意味です。
こちらも一般的にも使うことが多く、定番のものを勧める時に「スタンダードな商品」と言うこともあります。
「ベンチマーク」の場合、対象となるものにより判断基準が変化するのですが、スタンダードの場合は世間一般で認識される平均的な基準を意味します。
ベース【べーす】
英語で「base:土台」を意味します。
こちらは基準というよりも基礎的という意味が強くなりますが、「コマーシャルベース(商業ベース)」「ベースアップ(基本給アップ)」等、他の言葉を付けて使うことで、基準という意味を持ちます。
「ベンチマーク」の言葉の使い方
- 測量をする時に
- ハードウェアやソフトウェアの性能を測定する時に
- 完成度を比較する時に
測量をする時に
建造物の位置や高さを測定する時には、基準となるものが絶対に動かないことが重要です。
動かないものと言えば敷地や道路脇の縁石、マンホールなどがあります。
設計図の中に「BM(ベンチマーク)」と記載されていれば、それが測量をする際の基準となるものになるのです。
ハードウェアやソフトウェアの性能を測定する時に
コンピュータは非常に複雑な構造になっていて、一般の人にはパッと見ても違いが分からないものです。
その様な時に、ハードウェアやソフトウェアの性能を測定する為に「ベンチマーク」が使われます。
CPUの処理速度やグラフィックの性能などを評価する為に、幾つかのテスト用プログラムを実行して結果を記録したものを「ベンチマークスコア」と言います。
この「ベンチマーク」スコアが高い程優秀なマシンと言えるのです。
完成度を比較する時に
製造業で、常に性能の高さを追求している商品の場合、次から次へと改良やモデルチェンジを重ねていきます。
顧客にとっては新発売の製品が従来までのものと比較してなにがどれだけ優れているのかを知りたいものです。
その様な時に従来の完成度の高い製品を「ベンチマーク」と言います。
「当社比5倍」などと表記されている場合、「ベンチマーク」となる製品との比較だと思って良いでしょう。
「ベンチマーク」を使った例文・短文(解釈)
- 「新しく購入したパソコンはベンチマークが高い」
- 「日経株価指数でベンチマークを上回った」
- 「隣の塀をベンチマークに測量する」
「新しく購入したパソコンはベンチマークが高い」
これは、パソコンのCPU処理速度やメモリアクセス速度、グラフィック解析機能などが他の製品よりも優れていることを意味します。
幾つか似たようなパソコンを並べて、同じプログラムを走らせた結果、全てにおいて数値が高いことを意味します。
パソコンの「ベンチマーク」はメーカーだけではなく、最近では購入者側でも調べられる様になっています。
「日経株価指数でベンチマークを上回った」
投資では、東証株価指数や日経平均株価指数を「ベンチマーク」として、基準となる指数を元に、自分の投資の成果を判断します。
この場合、日経平均株価の指数を「ベンチマーク」にしていて運用した結果、利益が良い結果になったということを意味します。
「隣の塀をベンチマークに測量する」
測量をする時に「3メートルの高さで」と言われても、一体どれ位なのかイメージが湧かないでしょう。
そんな時に動かない対象物を決めて、それよりもどれ位高いのかが分ればよりスムーズです。
比較の対象として最も適しているものを意味する時に使われます。
「ベンチマーク」の英語
「ベンチマーク」は英語では“benchmark”と表記します。
英語の意味も「基準・標準」ですが、ビジネス用語なので普段の会話ではほとんど使われません。
日本語の様に名詞として使われるだけではく、“benchmarked”と他動詞で使われることもあります。
「ベンチマーク」が最も使われるのが会社のプレゼンテーションで、スライド資料に多く出てきます。
「ベンチマーク」の様々な分野の意味
- IT「ベンチマーク」
- 経営の「ベンチマーク」
- 投資信託の「ベンチマーク」
- 自動車分野での「ベンチマーク」
IT「ベンチマーク」
IT分野での「ベンチマーク」は、コンピュータのハードウェアやソフトウェアの性能を意味します。
同じ種類の製品を比較する為に、動作速度やグラフィックの性能を数値として表すのです。
具体的な数値にすることで、商品の性能を公表して宣伝する効果もあります。
経営の「ベンチマーク」
経営分野での「ベンチマーク」は、自社と比較をする為に指標として設定された企業に対して使われます。
ライバルとなる企業や優良企業などを「ベンチマーク」にして、自社と比較したり分析をすることで、経営方を見直すのです。
良い部分を取り入れて悪い部分を排除することで、自社の成長を促す効果があります。
投資信託の「ベンチマーク」
既に意味や例文で紹介しましたが、株化の「市場平均」の指標を表します。
あくまで評価の為の「指標」であり、絶対的な基準ではありません。
自動車分野での「ベンチマーク」
「目標とする既存の高品質の車種」を意味します。
こちらも先述の通り、新車が発表する前にそれまで新車だった製品を「ベンチマーク」として比較・評価をするのです。
但し、新車でなくても人気のある車種は「ベンチマーク」にされることもあります。
「ベンチマーク」を使った言葉と具体例を紹介
- 「ベンチマークソフト」
- 「AnTuTuベンチマーク」
「ベンチマークソフト」
「ベンチマークソフト」とは、パソコンの性能を評価する為に使われるテストプログラムのことです。
プログラムを走らせてパソコンに負荷をかけながら処理速度を数値として表します。
- 「PCMark」
パソコンのアプリケーションの性能を測るソフトです。
インターネットの閲覧から写真や動画の編集作業まで、一般的なパソコンで行える作業の性能を調べられます。 - 「3DMark」
ゲーム専用の「ベンチマークソフト」です。
3Dでどれだけ高速に、しかも快適にプレイができるかを評価します。
「AnTuTuベンチマーク」
スマホとタブレットの性能テストができる非常に有名なアプリで、他社の製品よりも多機能で人気があります。
ソフトではなく「ベンチマーク」アプリですので、誰でも簡単にインストールできます。
- 「Antutu Benchmark」
フリーソフトでAndroid1以上に対応しています。 - 「Antutu 3DBench」
3Dの性能を評価するフリーソフトで、こちらもAndroid1以上に対応しています。
「ベンチマーク」という言葉は非常に難しいものですが「評価の基準になるもの」と考えればスムーズです。
会議やプレゼンでこの言葉出てきたら、少なくとも何を意味しているのか理解できれば、仕事もよりやり易くなるでしょう。