「マイルドヤンキー」の意味・【使い方や例文】マイルドヤンキーとDQNの違い
マイルドヤンキーという言葉は、何かによって自然に発生した言葉ではなく、実はある人によって作られた言葉です。
目次
- 「マイルドヤンキー」の意味とは?
- 「マイルドヤンキー」の語源
- 「マイルドヤンキー」の言葉の使い方
- 「マイルドヤンキー」を使った例文と解釈
- 「マイルドヤンキー」について考察
- 「マイルドヤンキー」とDQNの違い
「マイルドヤンキー」の意味とは?
マイルドヤンキーとは、ヤンキーのように、上昇志向に欠けていながら、地元愛だけは持ち合わせており、且つ、他人を見下すことを好みますが、体力的な面(ケンカのような行為を含めて)はそれほどでもないという人のことを指す言葉です。
つまり、ヤンキーのマイルド版という意味で作られた言葉で、攻撃的な面こそほとんど見られないものの、あまり関わりたくはない人種だと言っていいでしょう。
「マイルドヤンキー」の語源
このマイルドヤンキーという言葉は、2014年にマーケティングアナリストの原田曜平氏が提唱して誕生した言葉です。
同氏は、博報堂ブランドデザインという企業が運営する「若者研究所」の代表を務めており、数々の自然発生した若者言葉に対しての含蓄も深く、自らもこのように新語を生み出しています。
「マイルドヤンキー」の言葉の使い方
マイルドヤンキーという言葉は、そのように呼ばれる人が、自らをそう呼んで使うことはまずありません。
それは、この言葉は、「ヤンキーになり切れていない(にさえなれない)中途半端な存在」とも解釈できるので、自分のことをそう思って好んで使う人など居ないからです。
よって、そのような存在に対して、蔑んだ意味を大いに含んだ上で、そう表現する為の言葉だと考えてください。
「マイルドヤンキー」を使った例文と解釈
マイルドヤンキーは、実際に使ってみると、結構恥ずかしい言葉です。
そのはっきりとした理由を挙げるのは難しいですが、この言葉が自然発生したものではなく、そのような人を表す目的の為に「作られた言葉」だからだと考えられます。
同じように、若者に興味がある著名人が生み出した言葉に「シュガー社員」がありますが、これもまた、口に出して発音するのは少々躊躇われる言葉だと言わざるを得ません。
ちなみに、このシュガー社員とは、砂糖のように甘ったれている(大人としての常識がない)新社会人を表す言葉です。
2007年に田北百樹子氏によって生み出されましたが、現在では完全に死語と化しています。
- 「あいつ、いかにもマイルドヤンキーだよな」
- 「マイルドヤンキーだと言われたことがあるが、全くそんな自覚はない」
- 「よくマイルドヤンキーなんて、くだらない言葉を作ったものだ」
「あいつ、いかにもマイルドヤンキーだよな」
その相手が、マイルドヤンキーの言葉が指すイメージそのものだという場合です。
決してヤンキーという存在を褒めている訳ではありませんが、それにさえなり切れないという、いかにも中途半端な存在にも考えものです。
「マイルドヤンキーだと言われたことがあるが、全くそんな自覚はない」
これこそ、マイルドヤンキーの特徴で、自分がそんな存在だとは気付いていない人がほとんどなのです。
または、薄々気付いているのに、決してそうとは認めたくない為に、自覚がないふりをする人も居ます。
「よくマイルドヤンキーなんて、くだらない言葉を作ったものだ」
これは、この手の人が(目的をもって)作った言葉に対して、よく言われることです。
作った人は、「いい言葉ができた」と満足していたとしても、その多くは全く流行ることなく、そんな言葉は最初から無かったかの如く、いつの間にか忘れ去られてしまうものです。
このマイルドヤンキーという言葉も、既に実際に見たり、聞いたりする機会が減っており、そのようになる可能性が高いかも知れません。
「マイルドヤンキー」について考察
マイルドヤンキーは、要はヤンキーと呼ばれる存在を目指している(結果的にそのようになることを望んでいる)のにも関わらず、そこまで至っていない人たちのことです。
ヤンキーと言えば、やはり「ケンカ」が一番にイメージとして浮かぶと思いますが、それはできないのがマイルドヤンキーです。
いわゆる「口だけ番長」に近いイメージなので、世間的なイメージとして、「ヤンキー以下」だと言われても仕方ありません。
本人たちはそれでいい、そのようなスタイルが自分たちに合っていると思っているのかも知れませんが、周りからの目も多少は気にして欲しいものです。
(決して、ヤンキーまでいってしまうことを推奨している訳ではありません)
「マイルドヤンキー」とDQNの違い
DQNという言葉は、粗暴者や極端に知識に乏しい者を意味する、ヤンキーと近い意味で使われていることも多いネットスラングです。
語源は「目撃ドキュン」という、かつて放送されていたテレビ番組で、「DQN」と書いて「ドキュン」と発音します。
そのような存在に対して使う言葉なので、「マイルドヤンキー」とは全く違います。
どちらかと言えば、「ヤンキー」の類義語だと考えていいでしょう。
マイルドヤンキーという存在は、社会的にヤンキーほど迷惑にはなっていないものの、付き合うには多少面倒だと言わざるを得ません。
そして、この言葉自体もまた、(人が作ったもので、特に流行ってもいない為)いかがなものかと思われているのも確かです。