「冗談めかす」の意味・「冗談めかす」の漢字・実際は言い換えたほうがいい?
「冗談めかす」の意味や類語を紹介します。
さらに「冗談めかす」の使い方や、「冗談めかす」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「冗談めかす」の意味とは?
- 「冗談めかす」の類語や同義語・言い換え
- 「冗談めかす」の言葉の使い方
- 「冗談めかす」を使った例文
- 「冗談めかす」の「めかす」を解釈
「冗談めかす」の意味とは?
みなさんは「冗談めかす」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「冗談めかす」は小説などを読んでいると頻繁に登場する表現のため、読書習慣がある人なら知っているのではないでしょうか。
一方で「冗談めかす」という言葉を知らない人も多いと思います。
しかし「冗談めかす」は、とても現代的な言葉ですので、知っておくと人生を生きる上で役に立つでしょう。
そんな現代人なら知っておきたい言葉のひとつ、「冗談めかす」の意味を紹介します。
- 「冗談めかす」の意味
- 本音を言うのが難しい時に「冗談めかす」
「冗談めかす」の意味
「冗談めかす」には、どのような意味があるでしょうか。
「冗談めかす」の「めかす」には、「それらしく振舞う、装う」という意味があります。
そのため「冗談めかす」には、「冗談っぽく振る舞う」「冗談だと装う」という意味があります。
本音を言うのが難しい時に「冗談めかす」
また現代人は、本音を言うのがとても苦手という側面があります。
特に日本人は本音を言って、事を荒立てる事を異常に嫌うところがあります。
そのため「冗談めかして」本音を言うという技術を、ほとんどの社会人が持っています。
仕事を提案する時も、誰かに注意をする時も、告白する時でさえ、「冗談っぽく振る舞う」のが基本です。
純粋な人なら「なぜ笑いながら大切な事を言うのだろう」と疑問に思うようなシチュエーションですが、「冗談めかす」という言葉を知ると、「このような事は良くある事なのだ」と理解する事ができるでしょう。
このように「冗談めかす」という言葉には、「冗談っぽく振る舞う」という意味があります。
「冗談めかす」の類語や同義語・言い換え
「冗談めかす」と似た意味の言葉を紹介します。
どのような言葉と「冗談めかす」は、似た意味を持っているのでしょうか。
- 「お茶を濁す」【おちゃをにごす】
- 「はぐらかす」【はぐらかす】
- 「体裁を繕う」【ていさいをつくろう】
「お茶を濁す」【おちゃをにごす】
「お茶を濁す」には、いい加減なその場しのぎで、ごまかしたり取り繕うという意味があります。
「冗談めかす」とは少し意味が違いますが、ごまかしのある態度という意味では共通点があります。
「お茶を濁す」は、お茶の作法を知らない人が、適当な方法でお茶をたてたものの、それなりに濁りが出て、なんとなく抹茶に見えた…という出来事からきています。
例えばビジネスシーンでは、会議の席で知らない話題を振られた時に、なんとかそれらしい返事をして取り繕う時に、「お茶を濁す」という言葉が使われます。
お見合いの席で、高尚な趣味の話題になり、知らないとも言えずに、適当な相槌を打って「お茶を濁す」という事もあるでしょう。
知識を蓄える事は必要ですが、すべての知識を網羅するのは不可能なので、ある程度は「お茶を濁す」努力も必要な場面も出てくるでしょう。
「はぐらかす」【はぐらかす】
「はぐらかす」には、話の焦点をずらしたり話題を変えたりして、相手の関心を逸らすという意味があります。
例えば、ツッコまれたくない話題がある時に、人は「はぐらかす」行動を取ります。
浮気をしている人が出席している飲み会で恋愛の話題になった時、他の話題に移るように、映画やスポーツの話を振って、恋愛から離れるように促します。
「はぐらかす」と「冗談めかす」には、正面から本音を言わないという共通点があります。
「体裁を繕う」【ていさいをつくろう】
「体裁を繕う」という言葉があります。
「体裁」は、世間から見える自分の様子という意味がありますので、「体裁を繕う」には、世間から見える自分の姿を、それらしく整えるという意味があります。
例えば、ある女性が玉の輿に乗った時、周囲の人から「分相応でない」と思われてしまう可能性が高いでしょう。
そう見せないために、「実は貴族の出身だった」とか、「実は外国語が堪能だ」と思われるよう、結婚が決まってから急いで作り話をしたり、外国語を習ったりする事を、「体裁を繕う」と言います。
「体裁を繕っている」とばれてしまうと、それはそれで恥ずかしい事になります。
「冗談めかす」の言葉の使い方
「冗談めかす」という言葉を、どのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
そこで、「冗談めかす」の基本的な使い方を紹介します。
- 「冗談めかして」告白する
- 「冗談っぽく本音を言う」
「冗談めかして」告白する
「冗談めかす」には、「冗談っぽく振る舞う」という意味があります。
そのため、誰かが、あるいは自分が「冗談っぽく振る舞う」場面を見た時に、「冗談めかす」という言葉を使ってみましょう。
例えば、片想いの女性に対して、「冗談めかして」告白する男性がいるかもしれません。
「お前なんて誰ももらってくれないだろ。だから俺と付き合えよ、なんちゃって」という感じです。
「付き合えよ」というのは男性の本音なのですが、「冗談」というオブラートで包み、フラれた時のショックを受けないようにしています。
それでいて彼女のリアクションを必死で観察して、いけそうかどうかを判断しているはずです。
「冗談っぽく本音を言う」
恋愛に限らず、冗談のオブラートで包んで本音を言う人はたくさんいます。
上司が部下に説教をする時、会議で自分のアイデアを発表する時、有給休暇を申請する時など、いったん「冗談めかす」のは社会人の基本です。
相手のリアクションを見て、行けそうだと判断したら、本音を話すという流れが、当たり前のように繰り返されています。
「冗談めかす」シーンは、思っているよりもたくさん周囲に溢れているでしょう。
このように「冗談っぽく本音を言う」シーンを見た時に、「冗談めかす」という言葉を使ってみましょう。
「冗談めかす」を使った例文
「冗談めかす」を使った例文を紹介します。
「A部長は『冗談めかして』B君に説教していたが、徐々にヒートアップしてきた。結局、本気で怒鳴り始めて、先ほどの冗談は、冗談でなかったことがはっきりした」、「僕は彼女に『冗談めかして』告白したが、思い切り、断られてしまった。『冗談だよ』と言ったが、彼女には本気だと気付かれてしまったようだ」、「飲み会の帰りに、同じ部署の女性に『ふたりで飲み直しましょう』と『冗談めかして』言った。しかしその女性は走り去ってしまった。どうやら目が笑っていなかったので、冗談に聞こえなかったようだ」などです。
女性に告白する男性や、女性を誘う時の男性は、どんなに「冗談めかして」も、欲望などがにじみ出てしまいます。
それが隠せるようになると、詐欺師のような才能を見につける事になりますが、それがいいかどうかは分かりません。
「冗談めかす」の「めかす」を解釈
「冗談めかす」の「めかす」には、どのような意味があるでしょうか。
「めかす」には、名詞などにつけて、「それしくする」「そう見えるようにする」という意味があります。
「冗談めかす」は「冗談っぽく見えるようにする」という意味があります。
「親切めかす」は「親切っぽく見せる」という事ですし、「秘密めかす」は「秘密のように見せる」という意味があります。
このようにすべての事を「らしく見せる」のですが、「親切ではない」「秘密ではない」、「冗談ではない」というのがポイントです。
「冗談めかす」の意味や使い方を見てきました。
「冗談めかす」態度は、社会人なら毎日のようにしているのではないでしょうか。
ランチ時のたわいのない会話の時でも「冗談めかして」、自分の本音を話しているのではないでしょうか。
好きな芸能人の名前を堂々と言うのもはばかられるような、少し窮屈な社会になっているかもしれません。