「大は小を兼ねる」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「大は小を兼ねる」の意味や類語を紹介します。
さらに「大は小を兼ねる」の使い方や、「大は小を兼ねる」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「大は小を兼ねる」の意味とは?
- 「大は小を兼ねる」の類語や言い換え・似た言葉
- 「大は小を兼ねる」の言葉の使い方
- 「大は小を兼ねる」を使った例文
- 「大は小を兼ねる」の対義語
「大は小を兼ねる」の意味とは?
「大は小を兼ねる」という言葉を知っているでしょうか。
一般的に知られている言葉ですので、ほとんどの人が知っていると答えるでしょう。
一方で「大は小を兼ねる」に初めて触れて、意味がまるで分からないという方もいるかもしれません。
さらに、みんなが知っていると思われる言葉の意味を、誰かに聞くのは恥ずかしいかもしれません。
そこで「大は小を兼ねる」の読み方と意味を紹介します。
- 「大は小を兼ねる」の読み方
- 「大は小を兼ねる」の意味
- 「大は小を兼ねる」のはなぜか?
「大は小を兼ねる」の読み方
「大は小を兼ねる」は「だいはしょうをかねる」と読みます。
「大」は「だい」、「小」は「しょう」と読むのがポイントです。
「おお」や「こ」などと読み間違えないように気を付けましょう。
「大は小を兼ねる」の意味
「大は小を兼ねる」にはどのような意味があるでしょうか。
「大は小を兼ねる」は、「大きいものは小さいものの代わりになる」という意味があります。
また「大きいものの方が役に立ちやすい」という意味もあります。
「大は小を兼ねる」のはなぜか?
例えば二人前用の鍋と、四人前用の鍋がある時、どちらを買うか迷うかもしれません。
夫婦二人で暮らしている場合は、二人前の小さな鍋でいいかもしれないと思うでしょう。
しかし四人前用の鍋でも、二人分の鍋料理を作る事はできます。
一方で友達や家族が家に遊びに来た時に、二人前用の鍋では、四人分の鍋料理を作る事ができません。
また部屋数が多い家で少人数の家族が暮らす事はできますが、部屋数の少ない部屋で大家族が暮らすのは厳しいでしょう。
このように「大は小を兼ねる」の例は、身近にたくさんありますので、他の人に説明しやすい言葉と言えるでしょう。
「大は小を兼ねる」の類語や言い換え・似た言葉
次に「大は小を兼ねる」の類語や、言い換えられる似た意味の言葉を紹介します。
「大は小を兼ねる」に似た言葉には、どのような言葉があるのでしょうか。
- 「大きい事はいい事だ」【おおきいことはいいことだ】
- 「寄らば大樹の陰」【よらばたいじゅのかげ】
- 「長いものには巻かれろ」【ながいものにはまかれろ】
「大きい事はいい事だ」【おおきいことはいいことだ】
「大きい事はいい事だ」という言葉は、チョコレートのコマーシャルに使われていた言葉です。
昭和40年代を迎える頃、森永の「エールチョコレート」が発売されたのですが、そのキャッチコピーが「大きい事はいい事だ」でした。
それまでの日本はつつましい事が美徳とされていたのですが、もっと堂々としてもいいのではないかと思ったスタッフが、「大きい事はいい事だ」という言葉を使ったとされています。
「うどの大木」など、大きいものがバカにされる事が多かった日本ですが、「大きい事はいい事だ」は、大きくてもいいという時代の空気が生まれるきっかけとなる言葉となりました。
「寄らば大樹の陰」【よらばたいじゅのかげ】
「寄らば大樹の陰」という言葉には、「頼りにするのなら、大きな存在にした方がいい」という意味があります。
例えば就職をしてサラリーマンとして生きて行くならば、零細企業よりも、大企業の方が何かと安心できるからです。
倒産するリスクも少なく、給料が良い可能性が高く、福利厚生もしっかりしている可能性が高いからです。
もちろん、「そうとは限らない」という意見もあるでしょう。
とはいえ、国という大きな存在に頼る公務員が、安定した生活ができる確率が高いのは間違いありません。
「長いものには巻かれろ」【ながいものにはまかれろ】
「長いものには巻かれろ」も、大きなものの方が何かと有利という意味がある言葉のひとつです。
「長いものには巻かれろ」には、自分が手におえないような巨大な相手に対しては、抗うよりも、おとなしく従った方が得策だという意味があります。
時と場合によるでしょうが、「長いものには巻かれろ」という言葉に納得される人も多いと思います。
また、まずは従って、独立できるチャンスや倒すチャンスを待つ方法もあります。
「大は小を兼ねる」の言葉の使い方
「大は小を兼ねる」という言葉をどのような場面で使えばいいでしょうか。
やはり大きなものと、小さなものの、どちらを選ぶべきか迷った時に使うのがベターではないでしょうか。
例えばマグカップを購入する時に、小さなマグカップを購入するか、大きなマグカップを購入するか迷う時があります。
もちろん、絵柄や値段など総合的な判断で、どちらかのマグカップを選ぶ事になると思います。
しかし甲乙つけがたい場合は、「大は小を兼ねる」という言葉をもとに、大きなマグカップを選ぶ事ができます。
また自分以外の人が迷っている時に、「大は小を兼ねる」とアドバイスする事も可能です。
このように「大は小を兼ねる」を使う時は、大きなものと小さなもののどちらかを選ぶ時に使うと良いでしょう。
「大は小を兼ねる」を使った例文
続いて「大は小を兼ねる」を使った例文を紹介します。
様々な場面における、「大は小を兼ねる」を使った例文を見て、どのように「大は小を兼ねる」という言葉を使うのかを知りましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける「大は小を兼ねる」を使った例文を紹介します。
「『大は小を兼ねる』というから、大きなオフィスを借りる事にした。
家賃が高いから、たくさん稼がないといけない」、「パソコンを購入する時に、『大は小を兼ねる』という言葉を信じて、容量が大きなパソコンを購入した」などです。
オフィスは広い方が、従業員のストレスが溜まらなくていいですよね。
例文2
日常生活における「大は小を兼ねる」を使った例文を紹介します。
「炊飯ジャーを購入する時に『大は小を兼ねる』というから、大きなジャーを購入した。
しかし一人暮らしで十合炊きの炊飯ジャーはいらなかったかもしれない」、「『大は小を兼ねる』と昔から言うので、大きいの服を買った。
…しかし、洋服はジャストフィットの方がいいかもしれない」、「冷蔵庫を買う時に『大は小を兼ねる』というから、大きなサイズの冷蔵庫を買った。
確かに物がたくさん入るが、電気代も高いのが辛い」などです。
大きいものは役に立ちやすいですが、大きすぎて使いにくいケースもあるので気を付けましょう。
「大は小を兼ねる」の対義語
「大は小を兼ねる」という言葉の反対の意味を持つ言葉には、どのようなものがあるでしょうか。
対義語を知る事で、「大は小を兼ねる」という言葉の意味がより鮮明になるかもしれません。
- 「長持ち枕にならず」【ながもちまくらにならず】
- 「杓子は耳かきにはならぬ」【しゃくしはみみかきにはならぬ】
「長持ち枕にならず」【ながもちまくらにならず】
「長持ち枕にならず」という言葉があります。
「長持ち」とは衣装などを入れる整理ダンスのようなものです。
「長持ち」は大な枕のような形をしていますが、大きすぎて枕にする事はできません。
この事から、「大は小を兼ねる」といっても、大きすぎるものは役に立たない事もあるという意味になります。
「杓子は耳かきにはならぬ」【しゃくしはみみかきにはならぬ】
「杓子は耳かきにはならぬ」も「長持ち枕にならず」と同じような意味の言葉です。
杓子は大きな耳かきの様ですが、実際に耳かきとして使う事はできません。
大きすぎるものは「大は小を兼ねる」の言葉通りではないという事を教えてくれる言葉です。
精密作業用の道具は、普通の道具では作業ができませんので、全ての物事は「大は小を兼ねる」とはいかないです。
「大は小を兼ねる」という言葉の意味や使い方を見てきました。
大きいものを選ぶか、小さなものを選ぶか迷った時に、どちらも甲乙つけがたい「大は小を兼ねる」という言葉を参考にしてみてはいかがでしょうか。