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「エビデンス」の意味・読み方【使い方や例文】

「エビデンス」とは、「(証明プロセスを構成する)証拠・証言のこと」「科学的根拠・統計的根拠のこと」です。

「エビデンス」「意味・ビジネスでの使用例・医療分野のエビデンス・使い方・英語・言葉・エビデンスとプルーフの違い」などについて、詳しく説明していきます。

エビデンス

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「エビデンス」の意味・読み方【使い方や例文】>


目次

  • 「エビデンス」の意味とは?
  • 「エビデンス」のビジネスでの使用例や意味
  • 医療における「エビデンス」の意味
  • 「エビデンス」の使い方
  • 「エビデンス」の英語
  • 「エビデンス」を使った言葉と意味を解釈
  • 「エビデンス」と「プルーフ」の違い


「エビデンス」の意味とは?

「エビデンス」の意味とは?

“evidence”(エビデンス)とは、「(証明プロセスを構成する)証拠・証言・形跡」「科学的根拠・統計的根拠のこと」を意味しています。

エビデンスは一般的な会話・会議のコミュニケーションにおいて、「発言の根拠・提案(アイデア)の証拠」という意味で使用されることがあります。

企業の会計・経理の分野では、使った金額の数字を証明する「領収書・請求書」の意味合いで、エビデンスという言葉が使われることがあります。

IT分野(システム開発分野)では、作成したプログラムやシステムが事前の設計書で想定した通りに動くことを示す証拠・検証結果のことを意味しています。

医療・保健分野では、「ある治療法・薬剤がある病気(怪我)に対して効果があることを示す統計的な証拠(検証結果・臨床試験結果)のこと」を意味していて、一般に「科学的根拠」として解釈されています。



「エビデンス」のビジネスでの使用例や意味

「エビデンス」のビジネスでの使用例や意味

「エビデンス」のビジネスでの使用例やその意味を説明していきます。

  • 発言やアイデアの根拠・理由という意味で「エビデンス」を使う
  • 後で口約束の証拠になる書類・メールという意味で「エビデンス」を使う
  • 発注数・販売数・価格などの具体的数字という意味で「エビデンス」を使う
  • 会計・経理でお金の流れの証拠になる領収書・請求書の意味で「エビデンス」を使う
  • 客観的根拠がないために意見を却下する意味で「エビデンス」を使う

発言やアイデアの根拠・理由という意味で「エビデンス」を使う

社長A「今回の大型プロジェクトには、我が社の命運がかかっている側面が強い。君がリーダーシップを取るというこのプロジェクトに成功確率の高さを示すエビデンスはあるのか?」

部長B「もちろんです。社長がご不安に思われる点について、事前に入念なリサーチを1年以上にわたって行っており、今すぐにでも数字でエビデンスをお示しできます」

ビジネスシーンでは、自分の発言やアイデアの具体的根拠という意味合いで「エビデンス」という言葉が使われることが多くなっています。

後で口約束の証拠になる書類・メールという意味で「エビデンス」を使う

A「先ほど、取引先と大きな案件について仮合意することができました」

上司B「よくやった。すぐにエビデンスとなる具体的な契約内容を記したメールを先方に送付しておきなさい」

ビジネスシーンでは、口約束だけで交わされた契約内容や数字には何の根拠もありませんから、取引先・顧客と良い条件でビジネスの合意ができた時には、「エビデンス(客観的な証拠)」となる文書・メールなどを送付しておく必要があります。

発注数・販売数・価格などの具体的数字という意味で「エビデンス」を使う

上司A「仮契約の段階でも、商品単価と発注数といった基本的なエビデンスはしっかりと記載しておくようにしなさい」

B「分かりました。以後、エビデンスの数字の記入を徹底していきます」

営利を目的とするビジネスでは、いくらの商品をどれだけの数売ることができたかがアルファでありオメガです。

ビジネスで必要な具体的数字のことを、「エビデンス」と呼ぶことがあります。

会計・経理でお金の流れの証拠になる領収書・請求書の意味で「エビデンス」を使う

会計課のA「先日の出張経費の数字が分かるエビデンスの領収書のご提出をお願いします」

B「すいません、領収書の提出を忘れてました。明日にでも持ってきます」

「エビデンス」という言葉は、会計・経理の部門では確かにその金額が動いた(その金額を経費として使った)ということが証明できる「領収書・請求書」の意味合いで使われることがあります。

客観的根拠がないために意見を却下する意味で「エビデンス」を使う

A「どうして私の新規ビジネスのアイデアが通らないのでしょうか?」 上司B「マーケットリサーチに基づくターゲティングにエビデンスがないからだよ。

エビデンスが無ければ新規ビジネスへの投資案件に上層部の許可が下りない」


ビジネス分野では、マーケットリサーチ(市場調査)に基づく「具体的な数字(売上・利益)の予測」「説得力のあるエビデンス」として提示されないと、そのビジネスがスタートできないことが多いのです。

医療における「エビデンス」の意味

医療における「エビデンス」の意味

医療分野における「エビデンス」とは、「ある治療法・薬剤がある病気(怪我)に対して確率的に効果があることを示す統計的証拠(検証結果・臨床試験結果)」を意味しています。

医療における「エビデンス」は、臨床試験(治験)や現場の臨床統計によって確率的な有効性が確認された治療方法・薬剤の証拠(科学的根拠)のことを意味しているのです。

医療の「エビデンス」は一般に「科学的根拠」と翻訳されていて、医師と患者が話し合って決める治療方針の意思決定において有効な判断材料とされています。

エビデンスでいう科学的根拠とは、同じ疾患を持つ大勢の患者さんにその治療方法や薬剤投与を実施した時に、どのくらいの確率で効果があったのか(他の治療法・無治療・偽薬と比較してどのくらい効果があったのか)という統計学的・疫学的な根拠のことを意味しています。

患者の希望・価値観を踏まえた科学的根拠(エビデンス)に基づく医療のことを「エビデンス・ベースド・メディスン(Evidence-based Medicine:EBM)」と呼んでいます。



「エビデンス」の使い方

「エビデンス」の使い方

「エビデンス」の使い方は、「発言・意見・提案(アイデア)の根拠」という意味で使ったり、「医療・保健・サプリメントなどの分野で科学的・統計的な根拠」という意味で使ったりします。

IT分野では「クライアントの要望や事前の設計書の通りにプログラム(システム)が動くことの証拠」として、「エビデンス」という言葉が使用されています。

自分の意見や提案(アイデア)に相手を納得させられるだけの根拠・材料がある時には、「私のこの意見にはエビデンスがあります」といった使い方をすることができます。

医学・医療の分野では、「二重盲検比較臨床試験・コホート追跡調査」などに基づく治療法(薬剤)の科学的根拠について言及する時に「エビデンス」という言葉を使います。

「エビデンス」の英語

「エビデンス」の英語

「エビデンス」の英語は、“evidence”になります。

“evidence”は日本語では一般に「証拠・根拠」として訳されますが、同じように「証拠・証明」などの意味を持つ英単語に“proof”がありますが、“proof”の方が客観的・決定的な証明力が強いというニュアンスがあります。

「エビデンス」を使った言葉と意味を解釈

「エビデンス」を使った言葉と意味を解釈

「エビデンス」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。

  • 「エビデンスがある」
  • 「エビデンス・レベル」
  • 「エビデンス・ベースド」

「エビデンスがある」

「エビデンスがある」というのは、「客観的な証拠がある・説得的な根拠がある」という意味になります。

一般的な会話・会議のコミュニケーションにおいて「エビデンスがある」といった時には、「私は自分の意見・アイデアについての客観的な証拠(説得できる材料となる根拠)を持っています」というニュアンスになってきます。

医学・医療・保健・サプリメントなどの分野で「エビデンスがある」という時には、「科学的・統計的な根拠がある」という意味になります。

「エビデンス・レベル」

「エビデンス・レベル」というのは、検証実験や比較実験、臨床試験(治験)などで確認することができた「科学的根拠のレベル+検証結果の信頼度(統計学で示された確率的な信頼度)」のことを意味しています。

医療・保健・健康食品(サプリメント)などの分野においては、実際に効果(効き目)があるのかを検証した比較実験・臨床試験(治験)で立証された「エビデンス・レベル」が高いほどその治療法や薬、サプリメントの効果に確率的に期待できるということになります。

「エビデンス・ベースド」

「エビデンス・ベースド」というのは、医療分野における「エビデンス・ベースド・メディスン(Evidence-based Medicine:EBM)」のコンセプトによって生まれた言葉・概念です。

「エビデンス・ベースド(Evidence-based)」というのは、簡単に言えば「科学的根拠に基づいた」「統計的根拠の裏付けがある」といった意味合いになります。

科学主義や統計調査の影響力・証明力が強まっている現代では、「エビデンス・ベースド」であることそのものが客観的な信頼度や実際の効き目の根拠になっているのです。

「エビデンス」と「プルーフ」の違い

「エビデンス」と「プルーフ」の違い

“evidence”(エビデンス)と“proof”(プルーフ)の違いは、「プルーフ」の方が客観的な説得力のある「証明」というニュアンスが強くなっていて、「エビデンス」の方は「プルーフの証明プロセスを構成する一つの根拠・証拠」として解釈しやすいということです。

「エビデンス」「プルーフ」と比べると、「統計的・確率的な根拠+完全な証明のために必要な一つの証拠」というニュアンスが強くなっています。

「プルーフ」の方が、「真相・事実の完全な証明」というニュアンスが強いのです。

icon まとめ

「エビデンス」という言葉について徹底的に解説しましたが、「エビデンス」には「(証明プロセスを構成する)証拠・証言・形跡」「医療分野などにおける科学的根拠・統計的根拠」などの意味があります。

ビジネスシーンで使う「エビデンス」の意味としては、「証拠・根拠」「科学的あるいは統計的な根拠」「請求書・領収書」「具体的な数字の根拠」などがあります。

「エビデンス」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。