「安否」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「安否」とは、「安全(安心)であるかどうかということ」や「無事であるかどうかということ」です。
「安否」の「意味・類語・言い換え・使い方・例文・英語・語源・言葉」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「安否」の意味とは?
- 「安否」の類語や言い換え・似た言葉
- 「安否」の言葉の使い方
- 「安否」を使った例文
- 「安否」の英語
- 「安否」を使った言葉と意味を解釈
- 「安否」の由来や語源
「安否」の意味とは?
「安否」の意味は、「ある人が安全(安心)であるかどうかということ」や「何らかの事件事故・遭難が想定される時に無事であるかどうかということ」「身の上に深刻な事態が起こっていないか」です。
「安否」という言葉には「安全であることと安全ではないこと」の意味があります。
そのため、「安否確認・安否情報」などの遭難・災害が起こった時の慣用句をはじめとして「完全に安全な状況と思えない場合」に使われることが多くなっています。
「安否」という言葉には「ある人が何らかの事件・事故・遭難・災害などに巻き込まれた蓋然的な可能性」のニュアンスがあり、「安否」という言葉が出てくる時には「誰かの生命・身体・健康状態に一定のリスクが迫っている状況」があるのです。
特定の人の安否を本気で気にしている人の多くは、「その人の家族・親しい友人・恋人」などであり、「無事であるかどうかを心配している」というニュアンスが含まれています。
- 「安否」の読み方
「安否」の読み方
「安否」の読み方は、「あんぴ」になります。
「安否」の類語や言い換え・似た言葉
「安否」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「安否」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。
- 「消息」【しょうそく】
- 「安危」【あんき】
- 「動静」【どうせい】
- 「無事かどうか」【ぶじかどうか】
「消息」【しょうそく】
「安否」の類語・言い換えとして、「消息」があります。
「消息」とは、「人物・物事のその時々の動静・状況・有様」や「手紙などで連絡をすること・自分の状況や用事を伝えること」です。
「安否」という言葉には、「今、その人物が安全であるかどうか・無事にしているかどうか」という意味があり、「その時々の状況や動き」を意味する「消息」と似た言葉になっています。
「安否」の類語として、「消息」を上げることができます。
「安危」【あんき】
「安否」の類語・似た言葉として、「安危」があります。
「安危」というのは、「安全であることと危険であること」や「安全であるか危険であるか」という意味を持つ言葉です。
「安危」は「安否」と非常に良く似た意味合いを持っている言葉であり、「安危」にも「安否」にも「安全であるかどうか・無事なのかどうか」というニュアンスがあります。
そのため、「安否」の類語として「安危」を指摘することができるのです。
「動静」【どうせい】
「安否」の類語・言い換えとして、「動静」があります。
「動静」というのは、「物事・人物がどうなっているのかの動き・状況」や「ある物事(人物)の状況・様子・有様」のことです。
「安否」という言葉には、「ある人物が今、安全にしているかどうか・ある人物が無事でいるかどうか」という現在の動き・状況を尋ねる意味合いがあります。
そのため、「安否」という言葉は「動静」という言葉で言い換えられることが多いのです。
「無事かどうか」【ぶじかどうか】
「安否」の類語・似た言葉として、「無事かどうか・大丈夫かどうか」があります。
「安否」という言葉の意味は平たく説明すれば、「何らかのアクシデント(事件・事故・遭難)に巻き込まれたと思われる人が、無事にしているか生存しているか」ということになります。
そのため、「安否」とほぼ同じ意味合いを持つ似た言葉として、自然な口語(話し言葉)である「無事かどうか・大丈夫かどうか」を上げることができます。
「安否」の言葉の使い方
「安否」の言葉の使い方は、ある人が事件・事故・遭難などに巻き込まれた可能性がある時に、その人の身の上や安全状況を心配して使うというものです。
家族や友人知人が事故・事件などで何らかの危険な状況に陥っていると推測されるような時に、「安否を尋ねる・安否が心配になる」といった形で「安否」という言葉を使うことができます。
「安否確認」という慣用句があるように、ある人が安全なのかどうか、無事なのかどうかを早く確認したいという意図があって使用される言葉になっています。
「安否」を使った例文
「安否」を使った例文には、どのようなものがあるのでしょうか?「安否」を使った例文について紹介していきます。
- 「安否」の例文1
- 「安否」の例文2
- 「安否」の例文3
「安否」の例文1
大学山岳部で一緒に登山を楽しんでいた友人が、日本アルプスの雪山で遭難したという一報を聞き、彼の安否が気になって居ても立ってもいられなくなった。
「安否」の例文2
ジャーナリズムの使命感に燃えていた彼女は、あえて危険な海外渡航制限区域に踏み込んでいったが、行方不明となって一週間が過ぎた。
しかし、彼女の安否情報は依然として不明である。
「安否」の例文3
10年以上も交流の途絶えていた旧友のことがふと気になって、彼の安否を尋ねる気持ちもあって一通のメール(手紙)を送ってみた。
「安否」の英語
「安否」の英語は、“safety”や“the degree of safety of something”になります。
「安否確認」と英語で言いたい時には“safety confirmation”となり、「誰かの安否確認」と英語で表現する時には“confirmation of someone's safety,ascertainment of someone's safety”などを使用します。
「安否」と関連した英語表現として以下のような慣用的な表現があります。
“inquire(ask) after somebody”(ある人の安否を尋ねる。)
“worry(be concerned) about somebody's safety”(ある人の安否を心配する。)
「安否」を使った言葉と意味を解釈
「安否」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「安否が気になる」【あんぴがきになる】
- 「安否確認」【あんぴかくにん】
- 「安否を気遣う」【あんぴをきづかう】
「安否が気になる」【あんぴがきになる】
「安否が気になる」という言葉の意味は、深刻な意味では「生きているかどうかが心配になる+無事でいるかどうかが気になる」ということですが、生きていることはほぼ確実な相手・状況に対しては「元気にしているかどうかが気になる+病気や怪我などをしていないかが心配になる」といった意味合いになります。
「安否が気になる」という言葉は、交通事故・航空機事故・山岳や海川の遭難事故・殺傷事件などがあった時に、その事故・事件に巻き込まれたと思われる人が生きているかどうか(無事でいるかどうか)が気になるといった意味合いを持っています。
あるいは、「長期間にわたって会っていない友人知人が元気にしているかどうかが気になる」というニュアンスもあります。
「安否確認」【あんぴかくにん】
「安否確認」という言葉は、「交通事故・航空機事故・行方不明・山岳遭難・海洋遭難」などに巻き込まれた人の生存・怪我・健康状態などを心配して使われる言葉です。
「安否確認」は、「事件・事故・遭難に巻き込まれたと思われる人が、無事にしているかどうか(生きているかどうか)を確認すること」の意味になります。
「安否を気遣う」【あんぴをきづかう】
「安否を気遣う」という言葉は、家族や友人知人が何らかの事故・事件・遭難などに巻き込まれてて、今すぐに安否確認ができない時に使われる言葉です。
一刻も早く、相手が生きているかどうか(無事であるかどうか)を確認したいのになかなか確認することができず安否情報も入ってこない時に、「安否を気遣う」という言葉を使用することになります。
「安否」の由来や語源
「安否」の由来・語源は「安んじられるか否(いな)か+安らか(安全)でいるか否か」ということであり、「安心(無事)であることと安心(無事)ではないこと+安全であることと安全ではないこと」を組み合わせた言葉になります。
「安否」の「安」という漢字は、「安らぐこと・安んじること・安心であること・安全であること・無事であること」を意味しています。
「安否」の「否」という漢字は「打ち消し・否定の意味」を持っていて、「安らかではないこと・安全(安心)ではないこと・無事ではないこと」を示唆しています。
「安」と「否」を合わせた「安否」という言葉になることによって、「安全(安心・無事)であるか否か」という意味を表すことになったのです。
「安否」という言葉について徹底的に解説しましたが、安否には「安全であるかどうかということ」や「無事であるかどうかということ」などの意味があります。
安否の類語・言い換え・似た言葉としては「消息」「安危」「動静」「無事かどうか・大丈夫かどうか」などがあります。
「安否」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。