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「呆然」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!

「呆然」とは、「驚き呆れてあっけに取られること」「気が抜けてぼんやりしている状態」などを示す言葉です。

「呆然」「意味・類語・言い換え・使い方・例文・英語・語源・言葉」などについて、詳しく説明していきます。

呆然

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「呆然」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「呆然」の意味とは?
  • 「呆然」の類語や言い換え・似た言葉
  • 「呆然」の言葉の使い方
  • 「呆然」を使った例文
  • 「呆然」の英語
  • 「呆然」の語源や由来
  • 「呆然」と「茫然」の違い
  • その他の「呆」を使った言葉と意味の解説


「呆然」の意味とは?

「呆然」の意味とは?

「呆然」という言葉は、「何か呆れる(あきれる)ことがあって、あっけにとられている様子」「驚き・ショックなどによって、気が抜けてぼんやりしているさま」を意味しています。

「呆然」という言葉には、普段とは違う何らかの出来事(相手の反応)が起こって、驚き呆れることやあっけにとられている様子という意味合いがあるのです。

更に「呆然」は、驚いたり(呆れたり)ショックを受けたりしたことによって、「気が抜けてしまうこと+真剣に対応する気力が無くなってしまうこと」も意味しています。

相手があまりにバカバカしい発言をしたり呆れるような行動を取ったりした時に、人は「呆然」として気が抜けたような状態・顔つきになってしまいやすいのです。

「呆然」とは、人が驚き呆れている時の反応・様子を意味する言葉です。

  • 「呆然」の読み方

「呆然」の読み方

呆然の読み方は「ぼうぜん」になります。

同じ「ぼうぜん」の読み方をする言葉に「茫然」がありますが、「呆然」「茫然」はほぼ同じ意味合いを持つ言葉です。

「茫然」の意味は「漠然・曖昧としていてつかみどころがないこと」「気が抜けていてぼんやりしている様子」になっていて、「ぼんやりしている・気力や覇気がなくなっている」という意味合いでは「呆然」と同じ意味になります。



「呆然」の類語や言い換え・似た言葉

「呆然」の類語や言い換え・似た言葉

「呆然」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「呆然」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。

  • 「茫然自失」【ぼうぜんじしつ】
  • 「開いた口がふさがらない」【あいたくちがふさがらない】
  • 「唖然」【あぜん】

「茫然自失」【ぼうぜんじしつ】

「呆然」の類語・言い換えとして、「茫然自失(ぼうぜんじしつ)」があります。

「茫然自失」という四字熟語は、「驚き呆れて我を忘れてしまうこと・あっけに取られて自分を忘れてしまうこと」「驚き呆れてぼんやりしてしまうこと・気抜けしてしまうこと」を意味しています。

「茫然」「呆然」は共に「驚き呆れてぼんやりすること」「驚き呆れて我を忘れて何も考えられなくなること」を意味しています。

そのため、「呆然」の類語として「茫然自失」を上げることができるのです。

「開いた口がふさがらない」【あいたくちがふさがらない】

「呆然」の類語・似た言葉として、「開いた口がふさがらない」があります。

「開いた口がふさがらない」という慣用句は、相手の信じられない非常識な態度・言動などに対して、非常に驚き呆れ果てているさまを意味しています。

あまりに驚きすぎて(呆れすぎて)開いた口を閉じることができずに、まともに言葉が話せないほどの状態になっているのです。

「呆然」「驚き呆れてあっけに取られているさま」を意味しているので、「呆然」「開いた口がふさがらない」は似た言葉として理解することができます。

「唖然」【あぜん】

「呆然」の類語・言い換えとして、「唖然(あぜん)」があります。

唖然の「唖」とは言葉が出ないさまを意味しているので、想定してもいなかった相手の言動や事態の発生に驚き呆れてモノが言えない状態を指示しています。

「呆然」「相手・事態に驚き呆れているさま」を意味する言葉です。

そのため、「呆然」という言葉は「唖然」という言葉で言い換えることができるのです。

「呆然」の言葉の使い方

「呆然」の言葉の使い方

「呆然」の言葉の使い方は、自分が予想もしていなかった相手の反応・言葉・態度などが返ってきて驚いたり呆れたりした時に使うというものです。

信じられないような相手の反応・様子を見たり、ショックを受けて驚くような出来事に遭遇したりして呆気に取られた(気が抜けて何も考えられなくなった)時に、「呆然」という言葉を使うことができるのです。

「驚き・ショック・呆れなどの要因」で、ぼんやりしている状態に対して「呆然」を使用します。



「呆然」を使った例文

「呆然」を使った例文

「呆然」を使った例文には、どのようなものがあるのでしょうか?「呆然」を使った例文について紹介していきます。

  • 「呆然」の例文1
  • 「呆然」の例文2
  • 「呆然」の例文3

「呆然」の例文1

いつもの持論を曲げて、相手に媚びへつらうような姿勢を見せた彼に、私は呆然として言葉を失ってしまった。

「呆然」の例文2

全く勉強もせずに挑んだ期末テストの悲惨な結果・点数を見て、私はただ呆然としてその場に立ち尽くしてしまった。

「呆然」の例文3

あんなに信頼していた彼女が浮気をしている証拠を偶然に掴んでしまった私は、怒り・悲しみが湧き上がるわけでもなく、しばらく呆然として何も考えることができなかった。

「呆然」の英語

「呆然」の英語

「呆然」の英語は、驚いてしばらく突っ立ったままになっているの意味では“stood with shock for a while,stood in amazement”、驚いて考える気力がなくなるという意味合いでは“be stupefied,stupidity of wonder”を使うことができます。

驚いて何もできない、ショックを受けてぼんやりしているという意味をシンプルに伝えたい時には、“be shocked”でも良いでしょう。

「呆然」の語源や由来

「呆然」の語源や由来

「呆然」の語源・由来は、「呆」という漢字に「馬鹿であること・愚かなさま・知性がないこと」「ぼんやりしている様子・力が抜けているさま・驚いてあきれること」の意味があり、「然(ぜん)」「名詞などの他の言葉に付いて、そのものの状態・様子を表す」という意味があります。

「呆然」はこのように「呆+然」で、「驚き呆れている様子・ショックを受けて気が抜けた状態」を意味する言葉になったのです。

「呆然」と「茫然」の違い

「呆然」と「茫然」の違い

「呆然」「茫然」の違いは、現代語で使用する場合にはほとんど違いはありません。

「呆然」「茫然」には、「驚き呆れてしまってぼんやりすること+びっくりして気が抜けてしまうこと」という共通のほぼ同じ意味合いがあります。

一方で、「茫然」だけにある意味として「漠然・曖昧としていてつかみどころがないこと」があり、「意味が曖昧な文章」の意味で「茫然とした趣旨の文章」と書くことはできますが、「呆然とした趣旨の文章」とは通常書くことができません。

原語の言葉の歴史としては「茫然」の方が古く、古代中国の唐の時代の詩人である杜甫(とほ)の詩にすでに「茫然」という言葉が登場しています。

「呆然」は、日本で近世の江戸期以降に作られた比較的新しい言葉という違いはあります。

その他の「呆」を使った言葉と意味の解説

その他の「呆」を使った言葉と意味の解説

その他の「呆」を使った言葉とその意味を、分かりやすく解説していきます。

  • 「阿呆」【あほ】
  • 「呆気」【あっけ】

「阿呆」【あほ】

「呆(ほう)」を使った言葉として、「阿呆(あほ・あほう)・痴呆(ちほう)」があります。

「阿呆」とは、「愚かな人・愚かなこと・知性や常識がない人」のことを意味する言葉です。

「阿呆」は日本全国で意味は通用しますが、主に近畿地方を中心とした地域で使われている「愚かな人・知性のない人に対する罵倒語・侮辱語の俗語」であり、関東地方はじめその他の地域では「阿呆」よりも「馬鹿(ばか)」の使用頻度が多くなっています。

「痴呆」は現在の「(主に高齢者の)認知症」に相当する言葉で、「知的能力が低下して物事や自分のことが分からない状態」「正常な認識能力が失って愚かになった人・様子」を意味しますが、最近は差別語であるという解釈から「痴呆」の使用は大幅に減っています。

「呆」という漢字には、「愚かである・知性がない・ぼんやりした」の意味があるのです。

「呆気」【あっけ】

「呆」を使った言葉として、「呆気」があります。

「呆気」というのは「意外な出来事に遭遇することで、驚きあきれている状態」を意味する言葉であり、「呆気にとられた・呆気にとられて」という形で良く使う言葉になっています。

「呆気」を使った例文として、「いきなり暴言を浴びせ始めた相手に、呆気に取られてしまった」「咄嗟(とっさ)の異常事態に際して呆気に取られて何もできなかった」などを上げることができます。

icon まとめ

「呆然」という言葉について徹底的に解説しましたが、呆然には「あっけに取られている様子」「気が抜けてぼんやりしているさま」などの意味があります。

「呆然」の類語・言い換え・似た言葉としては「茫然自失」「開いた口がふさがらない」「唖然」などがあります。

「呆然」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。