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「鋭意」の意味とは?使い方や例文を紹介!

外部への営業状況の報告、あるいは、クライアントへの企画の説明など、若干フォーマルな発表や会議の場での締めの言葉には、案外、苦慮するものです。

すっきりと、明るくまとめたいものです。

鋭意

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「鋭意」の意味とは?使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「鋭意」の意味とは?
  • 「鋭意」の言葉の使い方
  • 「鋭意」を使った例文
  • 「鋭意」の英語
  • 「鋭意」を使った熟語と意味を解釈
  • ビジネスでの「鋭意」主な使い方


「鋭意」の意味とは?

「鋭意」の意味とは?

鋭の「つくり」にあたる部分が、音を表していて、先の小さいという意の語源となる「潁」(えい)につながります。

さらに、それが金属武器の先の細い部分のことを指し、ひいては鋭いの意をもつようになりました。

加えて「意」は、心や気持ちを表し、心の中に押さえとじこめている心の働きを指しています。

これらから「気持ちを鋭く一点に集中させてはげむ様、高く崇高なものに向かって自分を忘れて尽力する様」といった意味の言葉になります。

  • 「鋭意」の読み方

「鋭意」の読み方

「えいい」と読みます。

読み違えることはないと思います。



「鋭意」の言葉の使い方

「鋭意」の言葉の使い方

課題をどう解決するか、上司やクライアントなどに、伝える時に使います。

取り組む姿勢を、宣言するようなものです。

それが「がんばります」「努力します」では、締まりませんし、クライアントもいささか不安です。

そこで、「鋭意取り組んでまいります」のように「鋭意」を使ってまとめると、強い意気込みや責任感が感じ取られて、信頼や安心が生まれてきます。

ただし、使うのは、ポジティブな場合に限ります。

謝罪など、ネガティブな場合に「鋭意お詫び申し上げます」「鋭意猛省する所存でございます」などとは、使いません。

また、鋭意は「一点に全力を集中し、努力する様」を表した言葉ですから、自分にとっては、手一杯の仕事であると、もっている力を低めて言う、いわば謙譲語的な意味もあるので、相手方には使いません。

「鋭意」を使った例文

「鋭意」を使った例文
  • 「鋭意」の例文1
  • 「鋭意」の例文2

「鋭意」の例文1

ご依頼の案件につきましては、営業2課総力をあげて、鋭意取り組ませていただきますので、来月末までには、何らかの吉報をお届けできるものと確信いたしております。

「鋭意」の例文2

先日からの社内回覧の件につきましては、様々なアイディアを、鋭意提案くださいますよう重ねてお願いいたします。



「鋭意」の英語

「鋭意」の英語

一歩一歩確実に何かをするという意味合いの副詞が、英語での「鋭意」に当たります。

“eagerly”(熱心に、ひたむきに)

“assiduous”(根気強い、勤勉な)

“assiduously”(せっせと)

“diligently”(精出して、こつこつと、入念に)などの例があります。

「鋭意」を使った熟語と意味を解釈

「鋭意」を使った熟語と意味を解釈
  • 「鋭意努力」
  • 「鋭意研究」
  • 「鋭意捜査中」

「鋭意努力」

依頼事項や課題の解決に「がんばる」「力を入れる」「尽力する」「邁進する」など、前向きに取り組む姿勢を表す言葉は様々ですが「一点に集中してやります」という鋭意は、それを真正面に受け止め、最優先で取り組むという姿勢を最もよく表している言葉です。

それで、選挙など政治の世界で、頻繁に用いられます。

「鋭意研究」

研究というと、幾多の先行研究の中から、矛盾点や未証明な点、未解決のままに残されている点などを指摘し、仮説的な観点からの実験、観察、調査などを行い、その結果を通して、新たな事実や法則の発見、新解釈の提案などをすることを指します。

しかし、ここでは、追究すべき事項がある場合に、詳しく調査、分析、考察を行い、事実の原因、要因となるものを、明らかにしていく姿勢を指しています。

「鋭意」をはさむことで、社をあげて、担当部署総出で、といった意気込みも表します。

「鋭意捜査中」

未解決の重大事件が、風化されそうになった時や捜査の不十分さを非難する声が聞こえ始めた時に、捜査員を増強して、集中捜査に当たっている旨、マスコミに発表する際などに、使われます。

「捜査中」「鋭意」を冠することだけでも、大勢の捜査員が、解決への意気込みをもって、広く捜査してまわっている姿が、うかんできます。

ビジネスでの「鋭意」主な使い方

ビジネスでの「鋭意」主な使い方
  • 「鋭意作成中です」
  • 「鋭意準備中です」
  • 「鋭意取り組みます」
  • 「鋭意進める所存です」
  • 「鋭意検討いたします」
  • 「鋭意尽力いたします」

「鋭意作成中です」

言い換えると「今、作っているところです」という意味ですが、「鋭意」を挟むことで、力を入れて、依頼された企画書なりを作っているというニュアンスが生まれ、便宜を図ってもらっている、力を入れてもらっているという気持ちになります。

「鋭意準備中です」

具体的に提示するものや成果などが、まだ出来ていない、あるいは、取り組めてないといいった場合の報告に使います。

現在は、資料や材料などの収集中であることが分かり、それも集中して「鋭意」やっているということで、クライアントや上司を安心させることにつながります。

「鋭意取り組みます」

この事業に取り組む、強い意気込みや姿勢が感じられる応対です。

「誠心誠意がんばります」「不撓不屈でやり抜きます」といった言葉は、同じ意味合いの言葉ですが、意外とビジネスの場の雰囲気には、合わないようです。

それよりも「鋭意」をうまく使いこなしたいものです。

「鋭意進める所存です」

この計画や方針で、プロジェクトを推し進めていきますという強い決意と事業のスタートを決断する重要な一言ですが、同じような意味の「この方向で進める所存です」に比べると、言葉の重さが違います。

「鋭意」という漢語のもつ品格と「えいい」という言葉の響きから生まれる違いです。

「鋭意検討いたします」

新たに生まれた課題や問題点について、持ち帰って検討する必要ができた時の一言です。

「前向きに検討いたします」という言葉は、その実、何もしないという政治用語になってしまった昨今「前向きに〜」では、変に誤解を受けかねません。

そこで「鋭意」を使うことで、積極的に検討する意志を先方に伝えると共に、再検討の意向も伝えられます。

「鋭意尽力いたします」

尽力は「力を尽くす」という意味です。

鋭意と重なることで、集中して力を尽くしますという意味になって、持っている力を出し切ってしまうことを表しています。

つまり、やれるだけやりますという意思表示でもあります。

それも全てを出し切るのですから、出来るかどうか分かりません。

「事の成否は別にして、やれるだけやってみます」という強い意志の表明です。

社に持ち帰っての検討が必要で、即答は出来ませんが、引き受けざるを得ない案件について、クライアントを安心させる大事な言葉になります。

icon まとめ

商談が一段落付いた後の最後の一言、「それじゃあ」と別れる前の一言は、今回の商談をまとめると同時に、今後の方向や内容を示唆する重要な一言です。

できれば、びしっとまとめたいものです。

さらに、最優先で取り組ませてもらう意気込みをクライアントに、ダイレクトに伝えたいものです。

そのためにも「鋭意」は、副詞なので、用言について意味を深めたり、動作の様子を詳しくしたりします。

ほぼ、どんな言葉にでもくっつきますので、多様なビジネスの場で、使い回しの効く重宝な言葉です。

「一生懸命、取り組ませていただきます」「プロジェクトの完成に向け、誠心誠意、がんばらせてもらいます」といった、普通に聞かれる形通りの言葉で終わらせないところに、道は拓けます。

そした意味でも「鋭意」という言葉は、ある一定の格調をもっているだけでなく、現状の改善、打破に向けた、強く心に、秘めたるものがあることを感じさせる言葉です。

スマートな使い方をマスターしたいものです。